【インタビュー】トリヴィアム、<LOUD PARK>とアルバムを語り、BABYMETALとフォックスサイン

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■辛い経験をしても、そこから力強く踏み出していく強さを伝えたい──マシュー
■最近は怒りを露わにするヘヴィなバンドが減っているような気もする──パオロ

──では、最新作『VENGEANCE FALLS』の話に移りますが、このアルバムはオリコンウィークリーランキングで2位を獲得しました。ちなみにKOЯNが4位だったという。

パオロ:えっ、ほんとに?

マシュー:KOЯNのニュー・アルバムも同じ週のリリース? 同じ日に発売だったの?

──ええ、同日に発売されて、この結果だったんです。

パオロ:信じられないよ。かなりの衝撃だ。だって、KOЯNは小さい頃から聴いていたし、大きな影響を受けているからね。そんなバンドよりも日本で売れたなんて凄いことだね。

マシュー:同じチャート内にいるだけでも大満足なのにさ。本当に大好きな日本で、チャート・アクションが良かったのは光栄なことだ。

──『VENGEANCE FALLS』は楽曲がより洗練されて、個人的にもずっとヘヴィ・ローテーションです。今作の出来には手応えは感じているんじゃないですか?

マシュー:アルバムは長い時間をかけて作ったからね。ジャケットのアートワークを含めて、すべてがうまくいったんじゃないかな。

──ジャケットのアートワークですが、ポーランドの芸術家・ベクシンスキーを起用してますよね? 彼の作品は絶望、悲しみ、終末感をテーマにした作品が多いですが、それが今作の内容ともリンクした部分はあるのでしょうか?

マシュー:サウンドや歌詞を含めて参考程度に、こういう雰囲気にしてほしいということは伝えたんだ。歌詞に関して言えば、怒りや心の闇を歌ったものが多いし、結果的にそういう感情から音楽が生まれてくることが多々あるからね。つまり、そういう経験を通して、ポジティヴな何かを生み出すことができると思う。だから、たとえ辛い経験をしても、そこから力強く踏み出していく強さを伝えたかったんだ。

──最近、何か腹立たしいことはありました?

パオロ:前作以降の2年に間に起きた世界中の様々な出来事に対して怒りはあるし、普段のツアー生活だったり、そういう日々の繰り返しの中から生まれてくる感情も当然あるからね。最近は怒りを露わにするヘヴィなバンドが減っているような気もするんだ。メタリカやメガデスはリアルな怒りを歌詞や音にも乗せているだろ。パーティー・チューンばかりじゃなく、世の中でひどいことが起きているなら、世界に広く伝えなきゃいけないと思うよ。

マシュー:いい人たちに限って、災いが起きることが現実だったりするからさ。ただ、僕は音楽という捌け口があるからこそ、普段は穏やかな人間なんだ。歌詞は読むと、いつも怒ってるような人と思われるかもしれないけど。まあ、おいしい食べ物が見つからなければ、たまに怒ることもあるけどね(笑)。

──ははは。『VENGEANCE FALLS』の日本盤ボーナス・トラックにはダンジグ/ミスフィッツの「SKULLS…WE ARE 138」をカバーしていて、これも非常にかっこ良かったです。メタルからの影響はよく聞かれる質問だと思うんですが、パンク/ハードコアからの影響はどうですか?

パオロ:ひとつのメタル・バンドが好きになると、それからルーツを掘り下げて、またいろんなジャンルの音楽に出会えるから、そういう影響はあるんじゃないかな。

マシュー:メタリカ、メガデス、パンテラ、スレイヤー、テスタメント、ジューダス・プリースト、アイアン・メイデン、ブラック・サバスとか。メンバーみんな、好きなバンドは似ているけど、そこから好みはまたどんどん枝分かれしていく。

──それこそミスフィッツは、ガンズ&ローゼズやメタリカなど数多くのアーティストにカヴァーされてますね。

パオロ:ミスフィッツは楽曲はシンプルだけど、メロディラインが素晴らしい。

マシュー:ミスフィッツの影響を受けた日本のバルザックも好きなんだ。すごくいいバンドだと思うよ。

──なるほど。再来日してのステージを期待しています。

パオロ:ありがとう。

マシュー:俺たちもその日を楽しみにしているよ。

取材・文◎荒金良介

■6thアルバム『VENGEANCE FALLS』
2013年10月09日発売
【初回限定スペシャル・パッケージ盤】
WPCR-15292 \2,580(税込)
【通常盤 】
WPCR-15293 \2,580(税込)
1. ブレイヴ・ディス・ストーム
2. ヴェンジャンス・フォールズ
3. ストライフ
4. ノー・ウェイ・トゥ・ヒール
5. トゥ・ビリーヴ
6. アット・ジ・エンド・オブ・ディス・ウォー
7. スルー・ブラッド・アンド・ダート・アンド・ボーン
8. ヴィラニー・スライヴズ
9. インシナレイション:ザ・ブロークン・ワールド
10. ウェイク(ジ・エンド・イズ・ナイ)
11. ノー・ホープ・フォー・ザ・ヒューマン・レース (初回限定盤ボーナス・トラック)
12. アズ・アイ・アム・エクスプローディング (初回限定盤ボーナス・トラック)
13. スカルズ…ウィ・アー・138 (初回限定盤ボーナス・トラック)
14. ルージング・マイ・レリジョン (日本盤ボーナス・トラック)

◆BARKS洋楽チャンネル

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