【D.W.ニコルズ・健太の『だからオリ盤が好き!』】第36回『新譜のアナログ盤考察 ~現代のオリジナル盤~』

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『John Mayer / Born And Raised』


▲左下:columbiaのSP盤時代のレコードレーベルをモチーフにしたデザイン。 / 右下:レコードの入っているスリーヴはジャケットデザインが入ったオリジナルシリーヴ。

 
僕が初めてジョン・メイヤーを好きになった2012年作品。

もはやギターヒーローというより、アメリカンミュージックの良き継承者、といった貫禄すら出ています。これもまたレコーディングが良くてアナログの質感たっぷりの、アコースティックを基調とした印象の作品です。本当に良質なアメリカンロックで味わい深く実は近年のいろんなアーティストの新譜の中で、一番聴いているかもしれません。

これもノラ・ジョーンズのアルバム同様にアナログでは2枚組、ジャケットもダブルジャケットです。見開きに歌詞とクレジット。インナースリーヴはジャケットのデザインが印刷されたオリジナルスリーヴ。

盤は180g重量盤というわけでは無いようですが、しっかりとした盤です。

レコードレーベルが渋くて、コロンビアのSP盤時代のレーベルデザインを復刻しているのです。最近のアナログ盤はほとんどがそのアルバムのデザインに関連付けたオリジナルレーベルになっていますが、こういうカンパニーレーベルというのはやっぱりレコード好きの心をくすぐります。

また、これにはmp3のダウンロードコードではなく、紙スリーヴに入ったCDが付属しています(どこへ行ってしまったか見当たらないので写真には載せていません)。これは嬉しいですね。通してさらっと聴きたい時にもCDの音質で聴けるのです。このCD付きパターンもけっこう増えていますが、CDが付くからと言って価格設定が高くなったりする訳でも無いというのがまた嬉しい。個人的には、多少高くても全部このパターンにして欲しいくらいです。


『Beirut / Lon Gisland』


▲左下:A面に4曲が収録されている。 / 右下:B面には細かな傷のようなものがびっしり。

 
2007年リリースのEP。

ベイルートについてはあまり詳しくないのですが、友達のバンドが登場SEに「Elephant Gun」という曲を使っていて、それが気に入って探したところこの『Lon Gisland』というEPに入っていることを知り、CDを買うかアナログを買うか悩んだ結果アナログを買いました。

CDだと5曲入りのようですが、アナログだと4曲入りで、「The Long Island Sound」という曲が未収録。EPのタイトル『Lon Gisland』からすれば重要な曲に思えるのですが……。

しかもこのレコード盤は不思議な作りで、4曲がA面に収録されていて、B面は何も入っていないのです。いや何も入っていないというか、細かな傷のようなものがびっしりと刻んであります。溝ではないようです。針が痛むと思うので再生してみませんが、再生できないと思われます。一体何なのでしょう(笑)。

ジャケットはシングルジャケット。

ライナー類は一切無しで、クレジットのみ裏ジャケに記載されているのですが、そこに「Mastered by Adam Nunn at Abbey Road.」との記載。アビーロードスタジオでマスタリングしているようで、これは何とも嬉しい発見でした。

また、mp3も何も付いていませんでした。ちょっとそっけない仕様ですが、EPだしまあこんなものかという気もします。

でもこれも良ジャケだし、サウンドもアナログにマッチしているし、アナログを買って良かったという思いは変わりません。
因みに後から調べたところによると『Elephant Gun EP』という同年リリースのEPや「Elephant Gun」の7inchもあるようなのですが、ベイルートは情報が少なくてあまりよくわかりません。7inchは見つけたら欲しいなと思っています。
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