【ライブレポート】魔界少女拳、お披露目ライブで魔界が来たりて音を鳴らす

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2013年11月21日六本木のライブハウスBeeHiveにて、魔界少女拳のお披露目ライブが行われた。

◆魔界少女拳画像

魔界少女拳とはビジュアル系ホラーをコンセプトにし、ボーカル邪魅、神楽坂十万喜、碧鴣、ねこ、平了をメンバーとするユニットである。魔界少女拳のオリジナル楽曲「魔界伝承」に対し、数々の著名ミュージシャンが演奏してみたシリーズに参加、YouTube上で公開していたりと、謎な活動をみせるアーティスト連中だ。

そんな奇異な魔界少女拳のお披露目ライブということで、会場は超満員となり、200人近い人が所狭しと会場を埋め尽くした。魔界少女拳のライブは一般的な音楽ライブとは一味も二味も違った構成で進んでいった。

ステージ上にはスクリーンに映像が映し出され、とある事件を追う刑事・安倍の姿がサスペンスドラマ仕立てで展開される。映像は以下の様なストーリーだ。

   ◆   ◆   ◆

二人の少女の失踪事件。
失踪時期は異なる二つの事件には奇妙な共通点があった。
別時期に失踪していた二人がそれぞれ見つかったとき、失踪期間中の記憶がない二人が唯一覚えている言葉があった。
「人蟲」。
安倍はここで3年前の未解決事件を思い出す。
別名、「死体なき殺人事件」。
現場に残された大量の血液と遺留品から、被害者は藤原秀之34歳と断定できたが肝心の死体が見つからなかった。
事件発覚後、犯人として名乗り出てきた道満渚という人物がいた。
死体は埋めたという渚の証言のもと、現場を掘り起こしてみたが死体はなく、見つかったのは胸に釘を打ち込まれた一体の藁人形だった。
その夜、渚は姿を消す。
事件の担当だった安倍の留守番電話に渚はひとことメッセージを残していた。

「人蟲」

   ◆   ◆   ◆

そこで、次回予告編へと映像は繋がる。

魔界少女拳によるライブパフォーマンスはこのストーリーの幕間に行われた。オリジナル楽曲第一弾「魔界伝承」にはじまり、ユーロタッチの「魔界心中」やアニメのエンディングを彷彿とされるメロディラインの「魔界残滓」、メンバー全員がコーラスとして参加する約10分にわたる大作バラード「魔界が来たりて音を鳴らす」など全6曲のオリジナルナンバーに加え、「赤い靴」の歌詞を連れ去られた少女の怨念を込めた歌詞にアレンジ、「ちょうちょう」の歌詞を遊女の抱く刹那を歌った歌詞にアレンジし、日本の懐かしい童謡が魔界童謡となり会場を飲み込む。

そこに重なる、静と動を巧妙に取り入れたパフォーマンス。それを絶妙に繋ぐ神楽坂十万喜の語り。すっかり魔界の色に染められた観客はあっというまの一時間を体感する。映画を観たような、音楽ライブに来たような、様々な感情が渦巻く中で静かに厳かにライブは終了した。一斉に湧き上がる拍手が、観客の静かなる興奮と次回作への期待を表していた。

魔界少女拳は12月18日(水)に東京・新木場1stRINGにて開催される<大阪プロレスエクスパンドショー>にてライブを披露する予定となっている。

◆魔界少女拳オフィシャルサイト
◆魔界少女拳オフィシャルfacebook
◆魔界少女拳YouTube

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