【インタビュー】LM.C、約1年ぶりのシングルは「自分の中にある多面性をモンスターにたとえた」ファンタジー感満載のダンスチューン

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エレクトリックダンスミュージックにふりきれたシングル「My Favorite Monster」をリリース。mayaとAiji の個性の違いを明確にしたビジュアルも話題を呼んでいるLM.C。「いい意味で大人になった感じと、今の自分たちだからできることが詰まった曲」という新曲についてたっぷり語ってもらった上で、完成間近のニューアルバムのことや全国ツアーについても予告してくれた。「作品はライヴを一緒に楽しむための新しいオモチャみたいなもの」とmaya。ひき続き、2014年も、その自由奔放な活動から目を離せない。

■LM.Cの世界観、カラーを構築していくためにこれまでの7年間があったと思うので、この曲のテーマは“ふりきる”■

──約1年ぶりのニューシングル「My Favorite Monster」はダンスミュージック方向にふりきれたナンバーになりましたね。

maya:原曲自体は前回のシングル「DOUBLE DRAGON」を制作するときから存在してたんですよ。どのタイミングでリリースするかは置いておいて、5曲ぐらいレコーディングした中の1曲でした。

Aiji:当時、「DOUBLE DRAGON」じゃなくて、「My Favorite Monster」にしようかって話もあったんですよ。

maya:そういう話もありましたね。

──最初から打ち込みを全面に出した踊れる曲にしようって?

maya:自分自身はあまりダンスミュージックを通ってなくて、キックが4分打ちで鳴ってるっていう知識ぐらいしかないので、アレンジはAijiさんに投げて、時代感がプラスされればいいかなって思ってましたね。全体の曲の雰囲気や構成はデモと変わってないんですけど、自分の場合、もっとギターを前に出したくなるんですよね。

Aiji:自分は今風の質感になるといいなと思ってアレンジしたぐらいですかね。クラブミュージックが好きな人が聴いても、“面白いことやってるね”って思える雰囲気、音の佇まいになるといいなって。例えば間奏にしても、鳴ってるのはビートとシーケンスとちょっとしたボイスぐらいなんですけど、今までのLM.Cなら、こういうアプローチはしなかったですね。

──いろんなボイスが盛りこまれているのは遊び心たっぷりでLM.Cらしいですけどね。

Aiji:ただ、そのへんも今まではここまでやらなかったと思うんですよね。LM.Cの世界観、カラーを構築していくためにこれまでの7年間があったと思うので、この曲のテーマは“ふりきる”。LM.Cらしくしたければ、もっとガチャガチャした賑やかなアレンジにしたと思うんですけど、引くところは引くっていう。いい意味で大人になった感じと、今の自分たちだからこそできることが詰まった曲ですね。

──以前、リリースしたシングル「SUPER DUPER GALAXY」(2011年)もダンスチューンで冒険した曲だったけど、ライヴで育っていって、今はみんなが踊って盛り上がる曲になってますよね。今回はさらにEDM方向に行っているけれど、こういうのもアリだなって?

Aiji:そうですね。特色としては今回の曲はキャッチーではあるけれど、決してポップじゃないんですよ。メロディを聴かせたいというよりもビートとか雰囲気重視で、よりサウンド寄りですね。歌詞もサビで“BANG!!”とか“PUNK!!”って歌っていたり、キャッチーな言葉が散りばめられているというか。LM.Cの曲でいうと「“BOOST BUSTERz”」(2007年)にアプローチは近いかもしれないですね。あの曲をもう少しキャッチーにして研ぎすませていった感じ。

──イントロが映画のテーマ曲みたいだなと思いました。映像が浮かぶ音作りというか。

Aiji:映像的な音作りはいつも心がけてますね。自分的にはちょいハードボイルドなハリウッド映画的な絵が浮かぶ曲。

──歌詞は頭の中にやんちゃでファンキーなモンスターが住み着いているっていう内容で、いかにもLM.Cですけれど。

maya:そうですね。曲には今までなかった新しい要素が入ってるけど、「歌詞はLM.Cらしいね」っていう感想をもらってて、そこは意識しなくても勝手にそうなるんですよ。内容的には自分の中にある多面性をモンスターに例えているんですけど、そういうよくあるテーマをいかに自分たちらしく表現するか。この曲のオチは最後の“躊躇ってたんじゃ「あ!」っちゅー間に人生終わんぞぞぞ”っていうところなんですけど、言いたいことはいつもと同じで、同じ一度きりの人生ならハッピーに生きたほうがいいんじゃないかな? ってことですね。現実と理想のギャップに葛藤したり、いろいろあるけど、そういうところに惑わされてる場合じゃないぞっていうね。

Aiji:mayaらしい歌詞だと思いますね。言葉のチョイスもあいかわらず面白いじゃないですか。

──“PUNK!! デタラメ放題PEACE!! 呼び出そうが出すまいが飛び出てジャーン”っていう表現とか、最高ですね。

maya:そこは「ハクション大魔王」(1969年に放映されていたアニメ。“呼ばれて飛び出てジャジャジャジャーン”の台詞とともにハクション大魔王が坪から飛び出す)ですけどね(笑)。

Aiji:そのフレーズがハクション大魔王だってわかる人いるかな?(笑)。

──mayaくんの頭の中に自由奔放なモンスターがいることはわかるんですけど、Aijiくんの中にもいますかね?

Aiji:……いないん…じゃないですかね(笑)。この歳になるとモンスター出しきっちゃってるかもしれない(笑)。

maya:歌詞ではちょっと大げさに表現してますけど、ふとした瞬間に理屈や理性を飛び越えて出てくる感情のことを歌っているので、誰にでもモンスターはいると思いますけどね。

──制御不能の憎めないモンスターがね。PVもチェックですね。シャープでカッコいい映像に仕上がっていて、mayaくんのダンスも見れるし、HPで募集をかけて世界中から集まったモンスターを描いた絵が出てくるのも楽しい。

maya:今まであまりやってこなかったパターンのPVですね。

◆インタビュー続きへ
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