ダイノジ大谷ノブ彦のROCK LIFEが暑苦しい…いや熱い

ただ単に聴いて盛り上がったり、場の雰囲気を作ったり、何となく流しておいたり。音楽の聴き方は様々だが、その曲の背景や作り手の心情にまで深く思いを巡らせ、その解釈について熱く語ることが出来る、そういう魅力がロックにはある。アーティストがその曲やアルバムを作った時に、どんな状態で、何を考え、どういうことを伝えたかったのか。ロック・ファンなら、そんなネタで友達とあれこれ語り合ったことがきっとあるはず。

◆『ダイノジ大谷ノブ彦の俺のROCK LIFE！』画像

お笑いコンビ、ダイノジの大谷ノブ彦は、そうやってロックを語らせたらかなり熱い。いや、暑苦しいくらいだ。もちろんただ熱いだけではない。幅広い音楽を聴き倒し、あれこれ考えて来たからこそ血肉となっている知識と、自らの人生さえも共振させているからこそ垣間見える喜怒哀楽が、そこに一つの物語を生み出して行く。そんな彼の姿を、毎週水曜日深夜のラジオ番組「ダイノジ大谷ノブ彦のオールナイトニッポン」で聴いて楽しんでいる人も大勢いるだろう。

そんな大谷が洋楽雑誌「クロスビート」で連載していたコラム「俺のROCK LIFE！」は、毎回がロックを軸にした物語となっていた。熱くロックを語りながら、そこでは笑いも涙も怒りも哀しみも、「にんげん」の全てが綴られる。ロック・ファンはもちろん、彼の基本姿勢には「音楽の良さを知ってもらいたい」という切なる願いがあるから、ロックを知らない人にもわかりやすく響く。全ての読み手を巻き込んで行く。

その連載を一冊にまとめた「ダイノジ大谷ノブ彦の俺のROCK LIFE！」には、大谷のスタンスに改めて迫るインタビュー、そして彼が選んだアルバム10枚を熱く語る書き下ろし原稿も掲載。気の利いた装丁がお洒落な空気さえ漂わせるが、一度本を開けば熱い思いが迸る。2013年、ロック界が得た果実の一つに、この本がギリギリ間に合った。まずは手に取るべし。

なお、12月21日（土）には本の発売記念イベントがタワーレコード渋谷店にて行なわれる。詳細はお店のサイトへ。

『ダイノジ大谷ノブ彦の俺のROCK LIFE！』
著者：大谷ノブ彦
判型：四六変型判
頁数：240ページ
本体価格：1,400円（税込み定価1,470円）
発売日：12月20日


◆タワーレコード発売記念イベント