PENICILLINのスーパーギタリストとしてもおなじみのMSTRこと千聖ひきいるプロジェクト、Crack6が始動して10周年! アニヴァーサリーを記念して12月25日(水)に10周年メモリアルアルバム『6 elements』をリリースする。BARKSのインタビューには、この夏、新メンバーとなったU6を含めた5人全員が登場。揃っての取材は初体験ということで最初はなぜかテレ気味だったが、徐々に熱く語り始め、取材は1時間30分にも及んだ。こんな5人だから作り出せたピュアな想いが濃縮されたロックアルバムを紐解く。

◆Crack6~拡大画像~

■音楽の3大要素リズム、ハーモニー、メロディに
■メンバー、スタッフ、ファンが加わって6つの要素になる


▲「6 elements」【初回限定盤】CTCR-14817/B

▲「6 elements」【通常版】CTCR-14818
──プロジェクト開始10周年のメモリアルアルバム『6 elements』はパンチがあって、ピュアな気持ちがダイレクトに伝わるロックアルバムになりましたね。

MSTR(Vo&G):まず、ピュアだと感じられたのは僕がピュアだからですね。

4人:(苦笑)。

MSTR:オヤ?

──ははは。かなりバンド感の強い作品になったなって。

MSTR:アルバムについて考え始めたのは今年、リリースしたシングル「Loveless」の制作にとりかかり始めた時期なんですけど、それからイベントツアーや夏にリリースした「シグナリズム」の制作、ワンマンツアーもあり、レコーディングとライヴを並行してずーっとやってたんです。まるで若いバンドみたいに(笑)。その途中、夏のツアーでU6が加入して、4人体制だったのが今の5人になって、さらにパワーアップしたんです。

──そんな新体制の中、どういうアルバムにしたいと思い描いていたんですか?

MSTR:とりあえず、バンドサウンドでカッコいいモノっていうザックリした感じでしたね。メンバーそれぞれ得意なタイプの曲があるから、そのイメージを前提に話をして……例えば、TENZIXXだったら、俺とは違うアッパーな曲調を持ってくるだろうなとか、JIRO 6はPENICILLINでもそうなんだけど、ちょっとロックンロールなテイストの曲とか。U6に関しては初めて一緒に音源を作るので手探りだったけど、彼のやっているバンド(Love A sense)が歌モノが多いので、そういう路線なのかなぁって。

U6(G):みんなデモ曲をたくさん作ったので、その中から厳選していきましたね。

MSTR:そうだね。SHIGE ROCKSも作ってくれたんですけど、総合プロデューサーという立ち位置なので、今回は全体をしきるというところに集中してもらって。

──アルバムのタイトル「6 elements」には、どんな想いを込めたんでしょうか?

MSTR:曲出ししている期間に考えたんですけど、6って良いキーワードなんですよ。Crack6は今5人体制だけど、ファンの人込みで6つのエレメンツっていう意味もあるし、音楽の3大要素ってリズムとハーモニー、メロディじゃないですか? そこにメンバー、スタッフ、ファンが加わっての6つの要素でもあり、さらに言うと僕はギタリストだから6本の弦で音を鳴らしているっていう意味あいもあるし。

──Crack6を象徴するキーワードなわけですね。

MSTR:そうです。僕らは5人だけど、最後の1人はキミだってことが言いたいわけです。で、今回は10周年ということで、曲数も絞って10曲にしました。

──なるほど。アルバム収録の新曲についても掘り下げて聞きたいんですが、ハイパーなギターリフから始まるのかと思いきや、1曲目「Gloria」はアルペジオで、美しいメロディの曲で意表を突かれました。

MSTR:オープニングのSE的な曲はドラマティック仕立てでいきたいなってずっと考えてて、頭の中ではずっと鳴ってたんだけど、やっと実現した曲ですね。

SHIGE ROCKS(G):ロックらしからぬ始まり方だけど、途中からギターがバーンと前に出て、全てが融合していくようなイメージ。今回のアルバムを示唆するというか、映画でいうとダイジェスト版みたいな立ち位置の曲ですね。ピュアな部分と激しさが共存していて“静と動”がうまく表現されている。

MSTR:歌詞もそうだね。冒頭はラテン語なんですけど、神への祝福から始まって、厳しい現実の世界のことを歌っている。

──英詩で“この世界は哀しみで満ちてるけど、自分の人生を愛して生きるべき”と歌っていて、今回のアルバムの力強いメッセージが凝縮されている感じがしました。アッパーでたたみかけるようなスピード感のある曲「衝撃~ warning666 ~」では、U6さんと共作していますね。

MSTR:短くて激しい曲を書きたくて、作ったんだけど途中でもっとメロディアスにしたいなと思ってUちゃんの作った曲のサビの部分を俺が勝手にBメロとして貼りつけたんですよ(笑)。

U6:まったく違う雰囲気の曲だったんだけど、MSTRの勢いのある曲にマッチしたので嬉しいなぁって。

SHIGE ROCKS:ホントに?

U6:ホントです、ホントです(汗)。

MSTR:なに疑ってんの?(笑)。

──そこから派手さもあるアグレッシブな「Crazy sky」へと移行していきますね。

TENZIXX(B):いつもCrack6で曲を作るときは自分のエッセンスを入れて新しいアプローチができないかなって思ってるんですけど、僕は千聖さん名義の作品の“らしさ”も、すごく好きなので、「Crazy sky」は千聖さんになりきって作ってみましたね。

MSTR:そんなこと言ってくれると思わなかった。

──確かにアルバムの最後に収録されている「KICK」(Crack6with Ricky ver. 元曲は1998年に発表)と1本の線で繋がるような曲だなと思いました。

MSTR:実際、この曲、すごく気に入ってアルバム前半の位置に持ってくることにしたんです。サビでプレッシャーの中でも戦い続けるって歌ってるじゃないですか? 人間、しょせん独りなので孤独の翼で飛ぶんだっていうね。「Gloria」のテーマとも通じるところがあって、今のCrack6のスローガンを体現してる曲になった。転調の仕方が変わってるよね。

TENZIXX:あの転調の仕方も千聖さんっぽいなと思ったんですけどね。

MSTR:や、俺らにはない要素で勉強になった。

JIRO 6(Dr):そこは「放課後はいつもPARTY」的な構成になってますね(笑)。

──そんなJIRO 6の作った曲「We are Black6!!」はCrack6のテーマ曲的なポジションですか?

JIRO 6:そう言ってもらえると嬉しいですね、Crack6には10年という歴史があって、僕が参加してからは、わずかな期間なんですけど、いろんなタイプの曲がある中、最近はライヴを意識して作ってます。わかりやすくて、みんなで盛り上がれる曲っていう。そこを担当していこうかなって。この曲はヒデキさん(大久保英紀氏)とMSTRさんの歌詞が最高ですね。

MSTR:2人で共作するときは、いつもどんな内容にしたいか話すんですけど、今回は「なんか、ショッカーみたいな詞にしようぜ」っていうところから始まったんですよ。Crack6と対立する悪の組織、Black6みたいな。でも、書いていったら昔のアニメ『ムテキング』に出てくるクロダコブラザーズ(タコ星から地球制服にやってきた悪の4兄弟)みたいな弱い敵キャラみたいになっちゃったっていう(笑)。攻撃するんじゃなくて、Crack6のライヴをみんなで見にいく設定ですからね(笑)。

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