【インタビュー】ChouCho、“信じる”ことをテーマに、聴く者の背中を押す深いメッセージがこめられた2ndアルバム『secretgarden』

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地元・大阪でのインディーズ活動を経て、2011年にテレビアニメ「神様のメモ帳」のオープニングテーマ「カワルミライ」でメジャーデビューを果たしたChouCho(ちょうちょ)。以降、アニメやゲームの主題歌を中止に楽曲を発表してきた彼女が、前作から1年4ヶ月ぶりとなる2ndアルバム『secretgarden』を12月25日にリリースした。“信じる”ことをテーマに、聴く者の背中を押す深いメッセージがこめられた本作は、ニルギリスの岩田アッチュやクラムボンのミト等、J-POPシーンで活躍する面々の提供曲も収録している。表現力豊かな歌声と高いミュージシャンシップを持つChouChoの音楽は、アニソンシーンのみならず、幅広い支持を得るポテンシャル満点。<Animelo Summer Live>への初出演を果たした2013年に続き、さらなる飛躍が期待される彼女が創り出す“秘密の花園”に、ぜひ触れてみてほしい。

■どの曲にも“信じる”ことがテーマとして入っている
■夢を信じたいという想いをこめてアルバムを作りました


――デビューして3年目になりますが、ChouChoさんにとって、2013年はどんな年でした?

ChouCho:“ライブをたくさんする”っていう目標を達成できた年でした。私、すごくあがり症で! 去年は緊張が強くて“上手く歌えないな”って思うこともあったのが、ようやく場数を踏んで、ライブを楽しめるようになってきました。

――じゃあ、さいたまスーパーアリーナでの<Animelo Summer Live>で数万人を前に歌ったときは、さぞ緊張したでしょうね。

ChouCho:いちばん緊張しました! あんなに大きな会場で歌ったことなかったですし、何曲か歌っていれば緊張も解けて楽しくなるんですが、アニサマは1曲だけだったから、緊張したまま一瞬で終わっちゃいました。もう、サイリウムのキラキラした残像しか残ってない! 夢の中の出来事だったのかな?って思っちゃったくらいで、出番が終わって後ろの関係者席から観てたときに、初めて“私、あそこに立ってたんだ!”って実感しました(笑)。でも、ああいう経験を積めたことが、きっと今後の力になるでしょうね。

――その後に2ndアルバム『secretgarden』の制作に?

ChouCho:はい。9月くらいに“アルバム出すよ”って話を頂いて、どういうテーマにしよう?って考え始めて。その時点で収録が決まっていたシングル曲やタイアップ曲の歌詞を全部読み直したときに、どの曲にも“信じる”ってことがテーマとして入っていることに気づいたんです。それで自分を、他人を、夢を信じたい……っていう想いを籠めてアルバムを作ろうと決めました。

――なるほど。ところでChouChoさん自身は何かを信じやすいほう?

ChouCho:信じます。実際、私って“歌手になりたい”っていう気持ちが昔からあったのに、なかなか叶えられなかったんですよね。それでもバンドをやったり、ニコニコ動画に投稿したり、夢を諦めずに信じていたからこそ、時間はかかったけれどデビューすることができた。だから、一歩踏み出せない人に対して“自分の想いを信じてやってみてほしい”っていう気持ちを、常日頃から強く持っているんです。その想いは今まで出してきた曲の中にも共通点としてあるので、今回は私のすごく素直な気持ちが籠められたアルバムになっていますね。

――ご自身で作詞された「Cocoon」(6thシングル「空と君のメッセージ」カップリング)は、特にその色が強いように感じます。

ChouCho:そうなんですよ!「Cocoon」は夢がなかなか実現せずにモヤモヤしていた昔の自分を表現したような曲で、それに対するアンサーソングとして創ったのが、アルバムのタイトル曲にもなっている「secretgarden」なんですね。昔の自分のように、夢があるのに動き出せずにいる人に向けて“恐れずに動き出して”っていうメッセージをこめた曲で、そのモチーフでありタイトルにもなっているのが、フランシス・ホジソン・バーネットの小説「秘密の花園」なんです。

――それでMVも、閉じこもっていた少年を花園に連れ出すという、小説をなぞったストーリー仕立てになっているんですね。

ChouCho:はい。あの金髪の男の子がヤンチャで、元気いっぱいで、ホントに可愛くて癒されました(笑)。メロディも外に出ていく、動き始める……っていうテーマに合うものを、今までストックしていた鼻歌のメモからチョイスしたんですよ。

――この曲はアルバムの中で唯一ChouChoさん自身の作曲ですが、作曲はこれが初挑戦?

ChouCho:いえ、インディーズのときは何曲か作ってました。全然曲作りには慣れていないんですが、自分の中にある音を表現したいなぁっていう気持ちは昔からあったんです。ただ、1stアルバムのときはホントに何もかもが初めての体験で、自分の曲を作ったりする余裕もなくて。じゃあ、2枚目の今回は自分の中でテーマもハッキリしていたので、作ってみようと。それでデモ音源を何曲か作ってスタッフの方々に持って行ったら、表題曲に採用していただけて、すごく嬉しかったすね。

――透き通るようなハイトーンで抜けていくサビが、まさに扉を開いてゆくような感じで、アルバムの幕開けにはピッタリですね。

ChouCho:この曲が1曲目っていうのは、すぐ決まりました。メジャーデビューして以降、あまりハイトーンの曲って無かったので、せっかく自分で作るなら新しい面を出したかったんです。あとはディレクターさんとも相談して、やっぱりサビはインパクトのある感じがいいんじゃないかと。

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