【インタビュー】カーディガンズのニーナ・パーションが80年代ポップのテイストが色濃く現れた意欲作をドロップ

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2013年11月に実に14年半ぶりとなる単独来日公演を行なってファンを喜ばせたカーディガンズ。そのカーディガンズのシンガー、ニーナ・パーションが初のソロ・アルバム『アニマル・ハート』を完成させた。80年代ポップのテイストが色濃く現れた意欲作だが、彼女はいま、どんな思いでいるのか。またカーディガンズはこの先も続いていくのか否か。ソロ・ツアーも控えている彼女に、これまでを振り返ってもらいながら話を聞いた。

◆ニーナ・パーション『アニマル・ハート』拡大画像

■ディスコっぽい曲とか楽しさを優先してやってたら
■当初考えていたよりもポップでモダンな作品に仕上がった


――いまはニューヨークにお住まいなんですよね。

ニーナ・パーション(以下、ニーナ):ええ。夫のネイサン(・ラーソン)と出会ったのは1998年のことで、その後ほどなくしてニューヨークに移ったの。しばらくは完全に移住したわけじゃなくてスウェーデンと行ったり来たりの生活をしてたんだけど、7年前にニューヨークに家を買って、それからはこっちがメイン。ニューヨークの生活はとても好き。いろんなインスピレーションが湧いてくるから。

――2013年11月のカーディガンズの来日公演、すごくよかったです。2012年と2006年には<SUMMER SONIC>で来日してますが、単独来日公演は実に14年半ぶりでしたね。いかがでした?

ニーナ:私は日本が大好きなので、また行けてよかった。ずっと私たちについてきてくれた、私たちと同世代のファンがたくさん観に来てくれてたみたいね。でも同時に、私たちが精力的に活動していた頃はまだ幼かった若い観客がけっこういたことにも気付いたわ。とにかく私たちをずっと待っててくれた人があんなにたくさんいたということが、ものすごく嬉しかった。

――この先のカーディガンズの活動スタンスはどんな感じなんですか? こうしていいライブがやれているのだから、ぜひアルバムも作ってほしいところですが。

ニーナ:具体的な予定はいまのところないの。でもカーディガンズでみんなと一緒にプレイするのがいまは楽しいので、アルバム作りをぜひとも実現させたいねって話してもいるのよ。きちんとした話し合いの場を設けて、様子を見ながら進めていく感じでしょうね。だからやるとしても少し先になりそうだけど。でも私たちみんな、カーディガンズはまだ終わっていないって思ってる。まだバンドとして面白いことをやっていける気がしているの。何より以前よりも私たち自身が楽しめているからね。昔はもっと張りつめた感じだった。少し歳をとって、リラックスしながらやれるようになったのね。ありのままの自分たちを受け入れるようになったというか。だからアルバムもぜひ作りたいと思ってるわ。

――11月の単独来日公演も2012年の<SUMMER SONIC>も、ギターはオリジナル・メンバーのピーターではなく、サポート・メンバーのオスカルが弾いてました。将来的にカーディガンズにピーターが復帰することはありそうですか?

ニーナ:あるんじゃないかしら。ピーターはここ数年、L.A.で作曲家として頑張っていて(※最近ではアヴリル・ラヴィーン「Rock N Roll」の作曲とプロデュースを担当)、その仕事がとてもうまくいっているようなので、カーディガンズにはなかなか参加できないんだけど。でも新しいアルバムを作ることになったら、参加してもらわなきゃ。

――そうですね。ところであなたはカーディガンズのほかにア・キャンプというソロ・プロジェクトもやられていたわけですが、ア・キャンプとしての活動はもう終了したと考えていいのですか?

ニーナ:ア・キャンプでは2枚のアルバムを作ったけど、今後はソロとしてのキャリアが私の人生の中心になるでしょうね。でもほかのことはもうやりたくないということではなくて、やりたくなったらまたやるかもしれないわ。ただほかのプロジェクトはメンバーが集まらないと始まらないわけで、ちゃんとプランを立てる必要があるけど、ソロはもっと自由にやれる。そういう意味で、現在はこのソロ・プロジェクトが一番スムーズに動いているマシーンというわけ。

――ア・キャンプと、今回のご自身の名義でのソロ・プロジェクト。明確な違いはどのへんにあると考えてますか?

ニーナ:私のやることには全て共通点があると思う。というのも、どれも私の声だからね。じゃあ違いはどこかといったら、今回のソロはバンドに縛られることなく、楽器編成の面で自由にやれたというところね。いつものようにギター、ベース、ドラム、キーボードという編成に固執する必要がなくて、ある曲ではキーボードをメインにし、ある曲ではドラム・マシンを使うといった具合に自由にやれたのが楽しかったわ。

――なるほど。でもバンドじゃないとはいえ、今回はあなたと旦那様のネイサン・ラーソン、それからエリックD・ジョンソン(シカゴのロックバンド、フルーツ・バッツのフロントマン)の3人が中心になって作ってますよね。

ニーナ:結果的にそうなったのよ。というのも、最近は3人でしょっちゅう作業をしてたから。エリックはもともとバンドをやってたんだけど、最近は映画音楽の仕事をメインにやるようになって、私の夫も映画音楽の仕事をしているから意気投合したのね。で、ネイサンもエリックもほとんどの楽器をこなせるから、ふたりがいてくれれば大体のことができちゃう。物事が決まるのも早いし。ほら、シェフが何人もいると味がまとまらなくなるじゃない? その点、私たち3人は効率のいいシェフだから、いろんな材料をうまく使いこなせたの。今回はビッグ・プロジェクトにせず、なるべくシンプルにいきたかったのよね。

――サウンド的にも今回のソロ作は初めからダンスっぽい要素のあるポップをやろうと考えていたのですか?

ニーナ:いいえ、最初はシンガー・ソングライターふうのアルバムになりそうだなって思ってたし、実際そういう感じの曲が多かったの。でもやり始めたら、それだとちょっと幅が狭くなるんじゃないかって3人とも思いだして。カーディガンズでやるときよりも自由にやれるんだから、いろいろ試したくなったのね。で、あとで生ドラムに差し替えようと思いながらとりあえずドラム・マシンを使ってデモを録ってた曲があったんだけど、それがすごくよかったからリズムのある曲をもっとやろうってなって、私のカスタム・アナログ・シンセサイザーも使いだして。その勢いでディスコっぽい曲もできたのよ。そんなふうに楽しさを優先してやってたら、結果的に当初考えていたよりもポップでモダンな作品に仕上がったってわけ。

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