【座談会】どうするどうなる!?夏の魔物2014

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■今年のキャッチフレーズは“狂気の遊園地・夏の魔物”です


――青森でやらなくても良いんじゃないか、と思っていた理由は?

成田:県外のお客さんがほとんどなので、わざわざ車で10時間とかかけて青森に観に来てくれるお客さんが大変かなぁ、とは前から思っていて。遠くから数日かけて朝から青森に来るっていう、おかしな人達なんで、夏の魔物のお客さんは(笑)。だったら東京で開催した方がサービスとしては良いのかなとも考えたんですけど。でもやっぱり青森まで来るという行為が、“おかしくなる”きっかけのひとつだと思ったんで(笑)。遠くまで時間かけて来て、この人達(福田と細身を指して)が出てきたらやっぱり面白いじゃないですか。都内に電車で行って観るのとは違うと思うんですよ。

福田:なるほど、確かにそうですね。最初は確かにあんな説明もつかないような土地まで行ってやらなくても、とは思ってましたけど(笑)。今の話を聞いて納得しました。

細身:あとは時空が今ここにあるんだよ、っということを感じて欲しいという意味でも青森での開催は良いと思います。これまでやってきた歴史もあるわけですし。

――DPGのメンバーは去年より増えてますけど、フェスとどんな形で絡ませようと思ってますか?


▲成田大致
成田:基本2013年と同じスタンスですけど、あとはやっぱりネットの情報で、DPGのイベントを観に来たことがない地方の人達が妄想してると思うんですよ。現場ではいったい何が起こっているのか?と。文字とYouTubeの「夏の魔物ちゃんねる」だけだとわけがわからないと思うんで(笑)。フェス本番までにDPGの活動をネットで予習できるようにしたいとは思ってます。

――あくまでもDPGが中心になってフェスを開催するということですか?

成田:というよりは、全部繋がってるんですよ、DPGの活動と。俺のフェス主催者としての物語の続きでもあるというか。

――細身さんは2014年のフェスでどんなことをやりたいですか?

細身:僕自身が何かをというより、全然無名の僕をフェスに出してくれたのが大致さんなんで、お手伝いをしたいという気持ちですね。人によってはDPGを見て最初に拒否反応を示す人もいるので、エンターテイメントの最初の扉を僕がしゃべりや歌で開けていければなと思っています。大致さんがやりたいことをより浸透しやすくするのが僕の役目ですね。


▲福田洋
福田:僕はフェスの安全面・衛生面を考慮しつつ平和に事が運ぶことを願っているので、不測の事態が発生した時には出動します。その為にフェスに参加してますから。悪者が現れないとは限らないですし。

細身:まあね、“夏の魔物”って言ってるくらいだからね。

福田:それに青森は物騒ですからね。

細身:怒られるぞ(笑)。

成田:2013年やってみて思ったことは、思い描いているフェスの形を全部やってしまったので“俺がやってる夏の魔物”が終わったということなんですよ。だから2013年以上に福田君とか細身とかDPGのメンバーが中心になってやっていくフェスになると思うんです。

――DPG以外には現時点でどんなテーマ・ラインナップを考えていますか?

成田:2014年は出演者の組数が少ないです。2013年も絞ったんですけど。

細身:だいたい何組くらいにするの?

成田:20組くらいかなぁ。

細身:えぇっ!?少なくない?

――じゃあ2013年のようにステージが3つということは…

成田:2014年はないです。ステージと花道とリングでひとつ、あとはトークとオケで歌う人のステージがひとつ。以上です。

――ロック・アイドル・プロレスという3本柱というのは変わらない?

成田:それは変わりませんし、ラインナップの色も変わらないです。けど、よりそれぞれのカルチャーの代表が集まる大会にしたいですね。2013年出演できなかったレギュラーのバンドにも、2014年こそ出演してもらいたいと思っています。――2013年のビッグダディとか川越シェフのような飛び道具的な出演者は考えてますか?

成田:まだ発表はできないですけど交渉中ですよ。


▲細身シャイボーイ
福田:DPGもそこそこ浸透してきたんで、強大な敵が夏の魔物に現れるんじゃないかと。下手したら金属物質を捻じ曲げてしまうような凄い奴が来るかもしれないです。

――わかりました、これ以上は聞かないでおきましょう(笑)。

成田:●●●万円かけて有名なバンドを呼ぶ、という選択肢も実はあるんですけど(笑)。でも俺としてはそれをやったから何なんだっていう気持ちがあるんですよ。大人の事情でまず出てくれないってのもありますが。

――そういうフェスじゃないだろう、と。

成田:はい。他のフェスっぽいことを2013年はちょっとしたんですよ。今の若い子のニーズを考えたりして。でもそれがあんまり響かなかったんですよね。結局ここにしかない空間を求めてくれてるんだな、っていうのがわかりましたから。フェスとして異質というか。

――アイドルがロック・フェスに出ることが珍しくなくなりましたけど、成田さんには先駆者的な思いはありますか?

成田:俺は結構早くからそういう試みはしているんですけど、その時は理解されないですから。佐山サトル的(初代タイガーマスク)というか。

――ははははは!早すぎて時代が後からついてきているという。

成田:かといって、時代に合わせようとすると響かないという謎の現象が起きてるんですよ(笑)。

――お客さんに対しては何か企画的なものは考えてますか?

成田:「DPGと行く・夏の魔物バスツアー」をやりたいですね、はい。今思いついたんですけど(笑)。

細身:それってどうなるんですか?前日着?

福田:前日はバタバタするから無理だと思いますよ(笑)。

成田:そうだ、2013年は前夜からDPGがみんなで看板立てたり、テント設置したり、会場作りも自分達でやってるんですよ!これ書いといてくださいよ!

細身:そうそう、そのテントを設置してる時にアブみたいなのに足をめっちゃ刺されて、いまだに跡が残ってて痒いんですよ!ほらっ!(ズボンを捲ってスネを見せつつ)

福田:そうなんですよ、僕もいまだにかさぶたみたいになってますよ!

――そんな苦労をしながらもみんなで手作りしてるフェスなんですね。

細身:だってチケットのもぎりもやってるんですから、我々が。

成田:やっぱり私がポンコツなので。みなさん支えてくれるんです(笑)。

――2014年もみんなに支えながら開催するということで(笑)。では最後に2014年の見どころを教えて下さい。

成田:具体的には内容はこれからですけど、とにかくどこにもない空間を楽しみに来てほしいですね。

福田:今年のキャッチフレーズは“狂気の遊園地・夏の魔物”です。

一同:あははははは!

――細身さんは2回出演した立場から2014年はどう思っていますか?

細身:大致さんが言った“原点回帰”というのは、第1回に戻るということではなくて、8回の開催を越えて、また原点に戻るっていうことだと思うんですよね。

成田:そうそうそう。

細身:今まで色んな文化をミックスしてきた上での原点回帰というのが、いったいどんな所に落ち着くのか。今年は出演者を絞ることでシンプルで少数精鋭になってるわけですから。だからいままで以上に新しい人達も来やすくなるでしょうし、リピーターの方もより深く楽しめるものになるでしょう…と細身のシャイボーイは予想しております。

――福田さんはプロレスラーとして、音楽を楽しみに来たお客さんをプロレスファンにしたいという気持ちはありますか。

福田:ファンにしたいというか、初めてプロレスを観るお客さんの前で試合が出来るというのは喜びですね。新鮮な反応が返ってくるんで。僕はアメリカのAWAとかのわけのわからない地方の大会とかに憧れるんですよ。「夏の魔物」にはその雰囲気があるんですよ。だから僕のホームです「夏の魔物」は。

細身:観る人は、プロレスだからとかじゃなくて、面白い物の1つとして観てるんでしょうね。大致さん自身が面白いと思ってることをやってるんですよね。

成田:俺がいつも言ってることなんですけど、手塚治虫先生が「りっぱな漫画家になるには一流の映画を観なさい、一流の小説を読みなさい、そして一流の音楽を聞きなさい」って言ってて、それでトキワ荘の人達は良い漫画を描くようになった、という話があるんですけど、一緒ですよ、夏の魔物も。自分がこれまで触れ合ってきたものを色んな人と分け合いたいですし、知らないカルチャーに触れるきっかけにしてもらえたらな、と思ってます。今年も絶対面白いと思いますので、是非みなさん青森まで観に来て下さい! “そこにしかない空間”が体感できますから。

取材・文 岡本貴之


<青森ロックフェスティバル夏の魔物>
2014年7月21日(月・祝日)
会場:青森県東津軽郡平内町夜越山スキー場

<チケット情報>
◇500枚限定特典付オフィシャルホームページ特別早割りチケット
(チケットinfo Twitter https://twitter.com/mamono_ticket/ のDMでも受付中)
・1人券 ¥6,600 ・4人券 ¥25,000
※夏の魔物presents DPGヒストリー VOL.0 DVD、夏の魔物ステッカー、缶バッチ、イギリストースト無料引換券付。


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