Aldious、“叩き上げ”であるがゆえの逞しさ

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妖艶に舞い踊る夜蝶たち――。時代を映し出した鮮烈なヴィジュアルから、Aldiousに対してそういった印象を抱いている人も少なくないかもしれない。確かにそれは一面では事実だ。しかし、その表面的なイメージは、実際の作品に触れてみれば、ポジティヴな意味で裏切られるはずである。ライブDVD『District Zero Tour~Live at Shibuya O-EAST~』を観ながら、改めてそんなことを考えた。

◆LIVE DVD『District Zero Tour~Live at Shibuya O-EAST~』ダイジェスト動画

本作は早くもオリコン・チャートの音楽DVD部門で初登場6位(デイリー2/10付)にランクインするなど、確固たるファンベースが築かれている現状を裏付ける実績を提示。3枚目のアルバム『District Zero』(2013年5月週間チャート7位)を引っ提げて行われた、全国ツアーのファイナル公演の模様を収めたアイテムだが、終始の熱い盛り上がりを記録した映像は、笑顔が溢れる楽しいライブ空間であると同時に、逆境すらものともせずに邁進してきた彼女たちの強靭な信念を自ずから伝えてくる。

ガールズ・バンド・ブームのような様相を呈している昨今、Aldiousが他の多くと一線を画しているのは、黎明期から各地のライブハウスを自らブッキングしながら、精力的に活動してきた歩みである。ハード&ヘヴィなサウンドを繰り出しつつ、多彩なステージングでオーディエンスを惹き付ける光景に感じられるのは、やはり、“叩き上げ”であるがゆえの逞しさだ。結成から約6年。激しいパフォーマンスの随所に見える豊かな表情は、今や自信の現れでもあるに違いない。

アンコールの際にリーダーのYoshi(G)が明かしたエピソードの中に、「Aldiousは5人で一つ」という一節が出てくる。なぜ彼女はあえてそう口にしたのか。その真意は推して知るべしである。未来を見据えるAldiousの歴史の新たな幕開けが十二分に表現された、エポックメイキングな“ドキュメンタリー”と言っていいだろう。

文●土屋京輔


『District Zero Tour~Live at Shibuya O-EAST~』
BSRD-002 \4,300+税
全21曲収録 本編116分+特典映像約7分
特典映像:「メンバー撮り下ろし!バックステージ映像」、「I Don't Like Me(LIVE DAM SPOT映像)」

<タワーレコード新宿店"アルディアス・ライブDVD発売記念サイン会">
2月16日(金)
@タワーレコード新宿店
15:00開始
[問]タワーレコード新宿店:03-5360-7811

<PURE ROCK JAPAN LIVE ~EXTRA vol.1~>
2月15日(土)
@新宿BLAZE
出演:Aldious, LIGHT BRINGER, NoGoD

<Club ALIVE! 10周年記念ワンマンライブ>
3月22日(土)
@大阪Club ALIVE!

<[Realdious Vol.7] ~大阪ファン感謝デー・ワンマンライブ~>
3月23日(日)大阪・Club ALIVE!
※本公演はアルディアス・オフィシャル・ファンクラブ「Realdious」に入会されている方が対象のライブイベント

<アルディアス・表参道ワンマンライブ>
3月29日(土)東京・表参道GROUND

◆アルディアス・オフィシャルサイト
◆アルディアス・レーベルサイト
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