【ライヴレポート】Angelo、キリトBIRTHDAY LIVEで「僕の背中を押す声を止めないでくれたキミたちに感謝しています」

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Angeloが2月24日、渋谷公会堂にて一夜限りのライヴ<END POINT OF FAITH>を開催した。

◆Angelo 拡大画像

結成8周年に突入するAngeloの渋谷公会堂は、いろいろな意味で感慨深いライヴでもあった。

客席は2階席まで埋めつくされていた。メジャーデビューしてから流れた月日は15年を超える。その間、途切れることなく渋公クラスのホールを満員にしてきたアーティストがどれほどの数いるだろうか。

この日は<END POINT OF FAITH>と銘打たれた最新アルバム『FAITH』を携えたライヴのひとつの区切りでもあり、キリトの42回目のバースディでもあった。レッドカーペットが敷き詰められ、すべてが鮮やかな赤で統一されたステージに、歓声の中、メンバーが登場した。オープニングは『FATIH』収録のヘヴィでドラマティックなナンバー「CONTRACT」だ。黒の衣装に身を包んだキリトはいつもと違う中性的な雰囲気を醸し出している。Karyuのゴシックなギターで幕を開ける3曲目「Script error」では客席にマイクを向け、場内は早くも熱狂の渦。キリトのシャウトとギター陣のコーラス、TAKEOとKOHTAのストイックで力強いビート、すべてが本能に火をつける。

たて続けに放たれる攻めのナンバー。「RIP」ではキリトがマイクスタンドを何度も叩きつけ、“聖戦”をモチーフにした「HOLYWAR」では変則的なリズムが抜き差しならない緊張感を生み出す。炎の上がる演出の中、ヘドバンの嵐となったヘヴィながら一筋の光を感じさせる曲「CONVICTION」では演奏が終わった直後に賞賛の拍手が沸き起こった。

どんなに激しくダークな楽曲であっても、思想があり、メロディや楽器のフレーズに洗練されたセンスが散りばめられているのは、Angeloというバンドの奥深い魅力だろう。暴れられて、同時に心の奥底にしまっている疑問や想いが溶かされていく快感が、彼らのライヴにはある。

「Voice of the cradle」や「螺旋」といった切なく情感あふれるバラードで願いを届け、後半に進むに連れて、再び上昇のカーヴを描いていったこの日のセットリストは、アルバムのツアーを経ての最終形にふさわしく、時間という概念を忘れさせてくれるほど濃密だった。キリトのMCも冴えまくる。

「東京! 会いたかったぜ! 今日は何をしに来たかご存知な方も、気づいていない方もいるでしょうが、僕を久々に喜ばせてください! 僕がキライなのはお上品なコです。僕が好きなのは、ガンガンさらけ出しちゃうみっともないコ……は、そんなに好きではありません。でも、今日、この瞬間だけは好きなだけ暴れて曝け出してください! 外に一歩、出たら演じてください。メリハリが大事ですから」

会場を沸かせまくった後に演奏された「MADMAN MAKE QUANTUM VARIATION」は灼けつくような熱さとクールネスが融合する温度感が絶妙で、KOHTAが初めて定位置を離れて客席を煽り、その張りつめたテンションと興奮から解き放つように、曲は開放感たっぷりの「想像の楽園」へ。上手でKaryuの肩に手をかけて歌い、下手でギルに絡み、頭を撫でるキリト。アルバム『FAITH』の曲たちはライヴで磨かれ、研ぎすまされ、説得力を増していた。何を信じて、どこに向かっていっていいのか、ときに深い霧の中にいるような気持ちにさせられる時代の中、キリトが“君を連れていく”と自らの意志を明確にする「Beginning」では、その言葉を確かめるように、聴き逃さないように、立ちつくす客席が印象的だった。

そして本編ラスト3曲「DOLL」、「OUTBREAK」、「FAITH」で彼らは場内を興奮のるつぼへと叩きこんだ。緻密かつダイナミックなバンドアンサンブルはAngelo史上、最強のレベルに達していた。

アンコールでも、そのテンションの高さ、集中力は途切れることなく、お祝いムードは微塵もなかったのだが、メンバーひとりひとりの挨拶でやっと、その予兆が。

Karyuが「今日はスペシャルな日ですから、今まで生きてきた中でいちばんスペシャルな日にします。みんな協力してくれますか?」と呼びかけ、ギルが「ハッピーバースディ!キリト」と言うと歓声の中、2013年に引き続き、“42”という数字が背番号のごとく大きく刻まれたケーキが持ちこまれたのだ。バースディソングの大合唱の中、クラッカーで祝うメンバー。やんちゃなギルはギターを客席に投げ入れ、かつてない展開に。そして、昨年のKaryuの誕生日に自分への手紙の朗読というサプライズを受けたお返しといわんばかりに、Karyuが日頃のキリトへの感謝の思いを綴り、手紙を読み始めた。

「僕たち5人はAngeloという絆で結ばれ、2年半がたとうとしていますね。そんな中、あなたはリーダーであり、事務所の社長であり、その重圧たるや僕たちの想像を超えていると思います。~中略~ 去年のツアー、僕が負傷してしまったとき、そんな僕を気づかって、あなたはパワーストーンをプレゼントしてくれました。何より、その行為が嬉しく、今ではこうして全力のパフォーマンスをできるようになりました。これからも厳しさと少しの優しさで(笑)、僕たちを引っぱっていってください。そして、一緒にてっぺん、とりましょう」

手紙を受け取ったキリトは、自分は素直じゃないから泣けないと謝り、「42ですね。この世の中にこの年で堂々と襟足を三つ編みにする人がどれだけいますか? この羞恥心のなさ」と笑わせながら、特別な日の特別なバンドへの想いを語った。

「Angeloを結成したときは3人で、今、振り返ると無我夢中でした。状況が状況で悲しい想いをさせたので、休まない/止まらないことを選んでやり続けました。気がついたら5年が経って、Karyuとギルを正式に迎えた5人になって、もはやこの5人がAngeloにとって欠かせないメンバーです。今ここで、メンバーの顔は見ないけど、感謝の気持ちを持っています。何より、自分勝手な俺にどんなことがあってもついてきてくれて、僕の背中を押す声を止めないでくれたキミたちに感謝しています。ありがとう」

そう伝えるとともに4月16日にライヴDVDがリリースされること、6月7日に日比谷野外音楽堂でライヴを行なうことも報告された。銀テープが宙に舞った「Manic State High Pressure」から、「PLOSIVE」へと移行し、「シナプス」でライヴは終了。

「HAPPY BIRTHDAY MY BROTHER!」と兄の誕生日を祝福したKOHTA。「今日は久しぶりに1日中、緊張しました」とKaryu。すべての演奏終了後、キリトは客席へ向かってこう告げた。

「僕の役割は1つだけあると思っていて、叩かれようと嫌われようと、キミたちとメンバー、スタッフの居るべき場所を開拓することだと思ってます。みんなが楽しい想いをしたり、少しでも笑ってくれたら、それが恩返しだって。今後もいろいろな情報があるかもしれませんが、Angeloというバンドが俺の全てですから、ご安心ください。これからも、僕の背中を押してください」

温かい拍手と歓声の中、ステージを去っていく後姿。Angelo、そしてキリトの核心に触れられたような気がした。

取材・文◎山本弘子


■<Angelo Tour 2014 「AWAKENING THE NEW VARIETIES」>
2014.04.19(土) CLUB CITTA’ 川崎 17:45/18:30
[問]ディスクガレージ 050-5533-0888
2014.04.20(日) SHIBUYA-AX 17:15/18:00
[問]ディスクガレージ 050-5533-0888
2014.04.23(水) HEAVEN’S ROCK さいたま新都心 18:30/19:00
[問]ディスクガレージ 050-5533-0888
2014.04.25(金) 高崎club FLEEZ 18:30/19:00
[問]ディスクガレージ 050-5533-0888
2014.04.29(祝) 金沢 EIGHT HALL 18:30/19:00
[問]キョードー北陸チケットセンター 025-245-5100
2014.05.05(祝) 赤坂BLITZ 16:45/17:30
[問]ディスクガレージ 050-5533-0888
2014.05.10(土) 札幌PENNY LANE 24 17:30/18:00
[問]WESS 011-614-9999
2014.05.16(金) 名古屋 CLUB Diamond Hall 18:15/19:00
[問]サンデーフォークプロモーション 052-320-9100
2014.05.18(日) 大阪 BIG CAT 16:15/17:00
[問]キョードーインフォメーション 06-7732-8888
2014.05.24(土) 仙台darwin 17:00/17:30
[問]キョードー東北 022-217-7788
2014.05.25(日) 仙台darwin 16:30/17:00
[問]キョードー東北 022-217-7788
2014.05.31(土) 岡山CRAZYMAMA KINGDOM 17:30/18:00
[問]キャンディープロモーション 086-221-8151
2014.06.01(日) 福岡DRUM LOGOS 17:15/18:00
[問]キョードー西日本092-714-0159
チケット料金:スタンディング ¥6,000(税込) ※ドリンク代別
一般発売日:2014.2.22(土)

■<Angelo Tour 2014 「AWAKENING THE NEW VARIETIES」追加公演>
2014.06.07(土) 日比谷野外大音楽堂  17:15/18:00
[問]ディスクガレージ 050-5533-0888
チケット料金:指定席 ¥6,500(税込)
一般発売日:2014.04.12(土)


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