ロックの殿堂、キッスからの批判に反論

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キッスがオリジナル・メンバーのみ殿堂入りさせる意向の主催者を批判したことに対し、ロックの殿堂(Rock and Roll Hall of Fame)がそう決断した理由を説明した。

◆キッス画像

キッスは先日、ジーン・シモンズが、現メンバーをないがしろにしオリジナル・メンバー4人だけではステージに立てないとセレモニーでのパフォーマンスを断ったことを明かしたほか、フロントマンのポール・スタンレーが「Rock and Roll Hall of Fameは個人が設立した制度」「どのアーティストを殿堂入りさせるか、それは個人の好き嫌いに基づいている」などと発言していた。

これに対し、Rock and Roll Hall of Fame FoundationのCEOジョエル・ペレスマンは、あるバンドのどのメンバーが殿堂入りするか決めるのは同組織の指名委員会だけでなく、そのバンドやジャンルに詳しい学者や歴史家も関わっているとBillboard.comに話した。「これは化学や物理学ではない。精密科学ではないんだ。キャリア全体を考察することもあれば、そのバンドが確立したと考えられるある特定の期間をとらえることもある。キッスに関してここでは、彼らが殿堂入りするのは1970年代にエース、ピーター、ポールとジーンが築き上げたものが要因だということに異を唱える者は誰1人いなかった。それが彼らを有名にしたのだ」

メイキャップがバンドの重要な要素の1つであるキッスは特殊なケースで、エースとピーター以降のメンバーは「優れたミュージシャンだが、エースとピーターが始めたメイキャップとキャラクターを身につけている…。違うメイキャップをし違う曲をプレイする、別のキャラクターを作り上げたわけではない。エースとピーターが創作したキャラクターを継承した」と考えているそうだ。

あくまでもオリジナル・メンバー4人にこだわり「エース、ピーター、ポール、ジーンが出席し、賞を受け取ってくれることを願っている」といい、また、4月10日に開かれるセレモニーで、キッスの代わりに別のミュージシャンが彼らの音楽をパフォーマンスする予定はないという。

キッスはセレモニーで賞を受け取ることは承諾しているが、どのメンバーが出席するのか明確にしていない。

Ako Suzuki, London

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