【ライブレポート】→Pia-no-jac←、音楽を鳴らす喜びと笑顔にする喜び

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ただひたすらに、音楽で繋がる幸せを感じられた一夜。2013年11月からスタートした<TOUR2013-2014『Re:EARTH』>という長い旅の最終日である2014年3月21日、→Pia-no-jac←はアルバム『Re:EARTH』が到達した世界と、この先に続く希望をオーディエンスに見せてくれた。

◆→Pia-no-jac←画像

オープニングナンバーである、「“Destruction”a moll Op.1.No.38」から、HAYATO(ピアノ)の激情的なピアノが走る。その緊張感に観客も固唾を飲んでステージを見守るが、続く「Triad」でHIRO(カホン)が加わり、ステージ上の集中力が一気に会場全体を飲み込んでいく。HIROの「ツアーファイナル、“Re:EARTH”へようこそ!」という挨拶から始まった「Savanna」まで、全てアルバム『Re:EARTH』のナンバー。このアルバムはインストゥルメンタルユニットである→Pia-no-jac←が、世界共通言語としての音楽を求めて制作されたアルバムであるが、その『Re:EARTH』の名にふさわしく、地球上の様々な風景を描き出していく音の世界に、オーディエンスの興奮も止まらない。「Time Limit」では回転式の舞台が動き2人が演奏する向きが変わる大胆な演出も見られ、ツアー序盤と比べると、演奏の完成度と熱量が格段に上がっているのがわかる。それに呼応するように、ボルテージが上がっていく会場。しかし敢えて「台風Sandy in NY」ではHAYATOが観客を座らせ、ゆっくりとジャジーに聴かせていく。音楽の旨味を、オーディエンスに味わい尽くさせるつもりのようだ。

人気コーナー“大喜利ジャック”(観客から寄せられたお題で2人が即興で演奏するコーナー)では、今日は「今じゃないでしょ?」というお題と、なんと大喜利ジャック史上初となる絵のお題という無茶ぶりに2人が挑戦した。想定外のお題にてんてこまいの2人だったが、タイムリミットの10分で見事にお題通りの名曲(?)が完成し、何と会場からは合唱が起きる結末に。こうしたオーディエンスと一体になってショーを作り上げるという面でも、→Pia-no-jac←は観客の心を掴んで離さない。会場は笑いと感嘆に包まれるが、その後もこれでもかと盛り上げる後半のアップナンバーの連発に観客の温度は最高潮。テクニカルなプレイを披露しながらも、笑顔が止まらない2人がとても印象的だった。音楽を鳴らす喜び、鳴らした音楽で誰かを笑顔にする喜び。そんな音楽の原始的な力が会場を包み込んでいく。そして本編終盤、“いつも優しい太陽や、花をイメージして作った”という「Flor do Sol」から「Evergreen」までのシリアスに圧倒され、その切実な願いが込められた演奏は胸に迫るものがあった。

鳴りやまない手拍子に誘われて始まったアンコールは「うさぎDASH」と「Paradiso」。このツアーで初登場したLEDつなぎと、立てたピアノをHAYATOが弾きまくる3Dピアノなど、ド派手な演出でオーディエンスを踊らせる。ダブルアンコールでは、訪れる春のように優しい「花音〜カノン〜」と、祝祭感に溢れた「PEACE」を披露。HIROが客席に向かって何度も何度も「ありがとう!」と伝え、それに対して観客が顔を綻ばせながらクラップを繰り返すシーンは、感動的なエンディングだった。

終演後の楽屋でHAYATOは「ツアーを完走した充実感に溢れている」という。「初めてストーリー仕立てのアルバムツアーをやったことで、いつものツアーよりも音に向き合う時間が長かったので自分たちのスキルアップに繋がったと思う」とのこと。HIROは「ただ楽しいだけではなく“想い”を伝えることに挑戦した」と語り、それが伝わったということを感じたツアーでもあったと振り返った。「今後もインストゥルメンタルを世界にもっともっと広げていきたい」と語る2人の目は強い意思に溢れていて、これからの→Pia-no-jac←が向かう先に、明るい光を感じさせた。

Text:岡野里衣子
Photo:木村泰之

<→Pia-no-jaC← × Les Frères「ONE NIGHT STAND」>
2014年5月24日(土)
@東京・EX THEATER ROPPONGI
開場16:30 / 開演17:00
前売【スタンディング】\5,000 /【指定席】\6,000(税込・ドリンク代別)
※2014年4月1日(火)以降
前売 【スタンディング】\5,142 /【指定席】¥6,171(税込・ドリンク代別)
当日 【スタンディング】\6,000 /【指定席】¥7,000(税込・ドリンク代別)※【スタンディング】小学生以上有料、未就学児童入場不可
【指定席】4歳以上有料。3歳以下1名まで保護者膝上無料。但し、座席が必要な場合はチケット必要。

FC「ジャックと豆の木」先行予約:GET TICKETにて(抽選)
受付期間:2014年3月21日(金祝)21:00〜3月27日(木)13:00まで
当落確認 / 引換期間:2014年3月28日(金)15:00〜3月31日(月)21:00まで
※携帯スマートフォン→Pia-no-jaC←オフィシャルHP内にあります、
FC「ジャックと豆の木」メンバーズエリアよりお申し込みください。
※お申込みには申込みページ内に表示されるFC会員IDとPASSが必要になります。
※期間内に御入金が無い場合、キャンセル扱いとなります。
※FCには即時ご入会いただけます。
一般発売:2014年4月19日(土)
出演:→Pia-no-jaC← / Les Frères
住所:〒106-0031 東京都港区西麻布1-2-9
電話:03-6406-2222
アクセス:
日比谷線&大江戸線「六本木駅」徒歩5分
千代田線「乃木坂駅」徒歩8分
南北線「麻布十番駅」徒歩11分
都バス 渋谷〜新橋 都01系統『EXシアター前』降りてすぐ
HP:http://www.ex-theater.com/
[問]ディスクガレージ050-5533-0888

<→Pia-no-jaC← Zepp Entertainment 〜→PJ←ワンダーランド〜>
2014年9月14日(日)
@東京・Zepp Tokyo
時間:開場16:00 / 開演17:00
チケット:前売\5,500(税込/ドリンク代別)
4/1以降 前売\5,657 / 当日\6,500(税込/ドリンク代別)
【1階】オールスタンディング。未就学児童入場不可。
【2階】指定席。小学生以上有料。未就学児童無料。(大人1名につき、子供1名まで膝上可)。但し、座席が必要な場合は要チケット。
FC「ジャックと豆の木」先行予約
:CNプレイガイドにて(抽選)
受付期間:2014年3月21日(金祝)21:00〜3月27日(木)18:00まで
当落確認 / 入金期間:2014年3月28日(金)15:00〜3月31日(月)21:00まで
※携帯スマートフォン→Pia-no-jaC←オフィシャルHP内にあります、
FC「ジャックと豆の木」メンバーズエリアよりお申し込みください。
※お申込みには申込みページ内に表示されるFC会員IDとPASSが必要になります。
※期間内に御入金が無い場合、キャンセル扱いとなります。
※FCには即時ご入会いただけます。
一般発売:2014年6月7日(土)
ゲスト:DAISHI DANCE/and more…
住所:〒135-0064 東京都江東区青海1-3-11
電話:03-3599-0710
アクセス:ゆりかもめ「青海駅」より徒歩約3分。
りんかい線「東京テレポート駅」より徒歩約5分。
http://hall.zepp.co.jp/tokyo/
[問]ホットスタッフ・プロモーション TEL:03-5720-9999
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