【ライブレポート】me-me*、桜ここみ卒業式。「いつも、ステージでみんなでひとつになれるのが大好きでした。」

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さる2014年3月16日、me-me*の定期ライブ<me-me* Love Night vol.7 ~るかるか★ナイトフィーバースデー~>が南青山にあるFutureSEVENにて開催された。この日は、メンバー・佳苗るかの生誕祭。病気療養のために活動をセーブしている成瀬心美を含めた、メンバー7人が久しぶりにそろう日。そして、彼女たちにとって、そしてme-mer*(me-me*ファン)にとっても、忘れられない一日。桜ここみが、me-me*から卒業する日だった── 。

◆<me-me* Love Night vol.7 ~るかるか★ナイトフィーバースデー~>画像

イベントは、桜ここみの卒業式からスタート。イベントMCであり、ここ数回の定期ライブではme-me*学園の“校長”を務めているAIJがまずマイクの前に立つ。

「みなさん、桜ここみの突然の卒業発表。驚かれたことと思います。そんな突然の発表にも関わらず、たくさんの方にお集まりいただきました。心より感謝申し上げます。これから、桜ここみの卒業式を行ないます。」

客席は、チームピンク(桜ここみと佳苗るか)を象徴する、ピンクのサイリウムがやさしく揺れる。“在校生”としてMaikaを筆頭に、神咲詩織、成瀬心美、藤北彩香、波多野結衣、佳苗るかの6人が呼び込まれ、続いて“卒業生”桜ここみが入場。その瞳からは、すでに涙が溢れだしている。残されるme-me*の6人もそれぞれ瞳を潤ませ、そして客席からは嗚咽が漏れる。

まずは、卒業証書が渡される。彼女のために特別に用意された、桜の花びらがデコレートされた卒業証書。「貴方はme-me*において、いかなる時も、その天然さとセクシーさで、みんなに幸せを与えてくれました。」と、AIJ校長が読み上げるその言葉ひとつひとつに、これまで桜ここみがme-me*イベントで見せてくれた、様々な瞬間が浮かんでは消えていく。

リーダー・Maikaからの送辞は、3年前の春、me-me*のオーディションが開かれた頃からの思い出話から。「まだ信じられずにいます。」「ずっとそばで、一緒に歩いて行きたかった。」「桜さんの旅立ちを仲間として受け入れ、前に進んでいきます。」「これからも私たちはずっと仲間です。」「その温かい愛で見守っていてください。」 今にも溢れ出しそうな感情を必死に堪えるように、Maikaは、綴った言葉を涙ながらに切々と読み上げる。

桜ここみからの答辞。「振り返れば、オーデションを受け……“オーディション”ね? みんなでユニット名を決めるところから、一緒にスタートしたわた……私たち。今日、まいっ……Maikaちゃん以上に噛んでる(笑)」 そんな桜に、会場からは笑いが起こる。その後も、彼女は「本日を持って、me-mer*を卒業することに……me-mer*? もー、私ってば(笑)」などなど、大切なところで言い間違いをしては、涙の中に茶目っ気たっぷりの笑顔を覗かせる。会場の誰もがきっと「桜さんらしいなぁ」と思ったことだろう。そう、やっぱり桜ここみはマイペース。ただそれだけに、そんな彼女が口にする「わがままを言うなら、大好きなme-me*のみんなと、大好きなファンのみなさんと、もっともっともっと、一緒にいたかったです。」という本音であろう言葉が、一抹の寂しさを感じさせる。

そして、神咲詩織のピアノとともに、me-me*が秘密で練習した歌のプレゼント。歌われたのは、旅立ちをテーマにした、EXILE初の卒業ソング「道」。メンバーそれぞれに涙をこらえ、涙を浮かべ、そして涙を流しながら、想いを歌に乗せていった。

さらに、メンバーとファンから、桜の卒業をお祝いしたプレゼントを贈呈する。涙に身体と声を震わせすぎて、何を言っているのかよく分からず、「“大好きです。”しかわからなかった。」と桜にツッコまれる佳苗るか。成瀬心美とは、久々の“Wここみん”の挨拶を披露。かみしぉからは寄せ書きが、Maikaからはme-me*メンバーが普段つけているオリジナル香水がプレゼントされる。

「伝えきれないんですよ。どうしたらいいんだろう。どうしたらいい? いつものように? 答辞もいつもどおり噛んじゃったしな。……本当に、急な卒業でみなさんを驚かせたというか、なんだろ、急で申し訳ないんですけど、今日、こうやって、みんなの顔が見れることが、一番嬉しいです。(嗚咽) いつも、本当に、ステージでみんなでひとつになれるのが大好きでした。ステージからもみんなの顔がよく見えているんだよ。あっちとか向いてたらすぐわかるからね。これからはメンバーみんなと、そういう景色は見れないけど、思い出はたくさん私の中にあるので、これからも、みんなと過ごした思い出を胸に、励みに、頑張っていきたいと思います。本当にみんな、大好きだよ。みんなありがとうございます。」── 桜ここみ

me-me*メンバーひとりずつから、桜へメッセージ。波多野結衣は「なんだこのくびれは!」と、桜と初めて出会った話から、美味しい焼き鳥屋さんに一緒に行ったことなどを振り返りつつ、長らく体調を崩していた桜に「me-me*のステージに絶対戻ってくると思ってた。」と、卒業の無念さを語る。波多野ほど多く話せないという藤北彩香は「桜さんが思っているよりも、桜さんのこと、大好き。」と、ストレートな一言。「周りからもすごい姉妹みたいだねとか言われて、ずっとお姉ちゃんみたいに思ってきて。これからも一緒にいろんなことをしたかった。」と、とりわけ桜を慕っていた佳苗るか。「桜さんらしく、これからも頑張ってください。」という彼女の言葉は、確かに、姉に心配をかけないよう振る舞う妹のようでもある。

成瀬心美は、「もうやだー、ちょっと3秒泣かせて。」と、こらえていた涙を一気に落とし、「また一緒にステージ立ちたいなって思ってたので、今日、嬉しいです。」と、声を震わせる。そして「最初、桜ここみって聞いた時、“ここみパクんなよ!”って思ったんですけど、ラジオやったりme-me*やったり。今では、おそろいの名前で、幸せです。」と、会場を笑わせながら、「桜ここみ第2章? 第3章? わかんないけど、幸せになってください。」と、笑顔で送り出した。

me-me*結成当初は問題児だったという神咲詩織。ダンスでは桜と対になることも多かった彼女は、桜が体調を崩して不参加だったイベント<PINK TOKYO 2014>でのパフォーマンス中に、桜がいないステージの広さに寂しさを覚えたことを話し、珍しく涙を溢れさせる。

そしてMaika。リーダーとして式を無事に終わらせるという使命を持っていた彼女は、一度は桜へのコメントを拒否。しかし、成瀬心美はじめ、会場全体からの期待の声に押される形で口を開くと「ほんとに悲して、辛いです。」と、一気に涙腺崩壊。me-me*を好きすぎるあまり、練習中など他のメンバーに厳しくしてしまう彼女。ただ、そんな時も、ストッパーの役目を担っていたのが桜だったと語り、続けて「これからは心配です。」と、コメント。会場の笑い声の中、メンバーは口々に「怖いよー」「怖い怖い」とリアルに怯えた表情を見せる。そして、「みんなとっても寂しいと思うけど、寂しいよりも、笑顔で送り出そうというたくさんのメッセージをくれたこと、本当に感謝しています。」と、感謝の言葉で結んだ。

感無量のまま、Maikaは式を終えようとする。しかし彼女は、ここで7人で最後の披露となる歌をすっかり忘れていた。「そうだった、私すっごい大事なこと忘れてた! みなさん、『ら・ら・ら』聞いてっ!」と、慌てて曲フリ。桜はそんな様子に「me-me*っていいよねー。」と呟き、こんなふうに最後は笑顔で、桜ここみ卒業式は終了した。

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