4月9日には最新ライブ映像『35周年アニヴァーサリー・ツアー~ライブ・イン・ポーランド 2013』をリリース、8日には全国の劇場で先行上映会が1日限定で行われる。そしていよいよ、4月23日の名古屋を皮切りに全国7公演を行うTOTOのスティーヴ・ルカサーをキャッチ、突撃インタビューに応えててくれた。

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──35周年記念ジャパン・ツアーでは、どんなライブを期待できるでしょうか?

スティーヴ・ルカサー:TOTOの歩んできた道は、ローラーコースターのようだった。上がったり下がったり、グルグル目が回るものだったんだ。日本でのライブは、それを2時間に集約したものになるよ。しっかりベルトを締めて、スリルの旅に出かけようってね。今回は“35周年ツアー”だけど、バンドが結成して、もう38年になるんだ。TOTOの仲間たちと出会ったハイスクール時代も含めると41年になる。そんなに長いあいだバンドを続けて、日本のファンの前でプレイ出来るのは、最高の気持ちだよ。

──日本のステージではどんな曲をプレイする予定ですか?

スティーヴ・ルカサー:13枚のアルバムぶんの音楽を2時間に詰め込むんだから、セットリストを組むのは難しいんだ。あの曲もこの曲も演りたいし、「アフリカ」みたいなヒット曲は当然プレイするしね。日本公演は35周年ツアーの一環だし、DVD『35周年アニヴァーサリー・ツアー~ライブ・イン・ポーランド 2013』と似たセットリストになるだろう。ただ、ドラマーのキース・カーロックがバンドに加わったことでアレンジも変わるし、プレイする曲も数曲入れ替えるかも知れない。ツアーごと、ショーごとに変化を加えるようにしているんだ。スタジオとまるっきり同じようにプレイしても退屈だろ?ポーランドでプレイした「ウィングズ・オヴ・タイム」や「イッツ・ア・フィーリング」「ゴーイン・ホーム」は、これまでほとんどライブで演ったことがなかった。数曲そんなレア曲を入れることで、ライブそのものがすごく新鮮になるんだよ。

──ポーランドでのライブは、どんなものでしたか?

スティーヴ・ルカサー:俺たちは1980年代まではアメリカで大人気だったけど、1990年代に入ってからはヨーロッパで支持されるようになった。特に最近、東欧のファンの反応が熱いんだ。ポーランドのウッチでのライブを撮影することにしたのは、それが理由だよ。観衆が盛り上がると、バンドの演奏にも火がつくんだ。俺たちは常にステージ上でベストを尽くすけど、このショーは特別なものになった。

──日本公演で何か隠し球はありますか?

スティーヴ・ルカサー:それはシークレットだよ(笑)。楽しみにして欲しい。新曲は…ニュー・アルバムがまだ完成していないし、今回の間に合わないかな。それは次回に取っておくよ。日本で40周年記念ツアーを出来たら最高だな。

──ニュー・アルバムの予定について、教えて下さい。

スティーヴ・ルカサー:今のところ5曲を書いたところだ。タイトルは『TOTO XIV』になる予定で、2015年の初めにリリースするつもりなんだ。すごくエキサイトしているよ。こんな気分になったのは、本当に久しぶりだ。TOTOとしてのアルバムを作るのは、ほぼ10年ぶりだからね。正直、また仲間たちと一緒にアルバムを作ることになるとは思わなかった。生まれ変わった気分だ。ジョゼフとスティーヴ・ポーカロ、デヴィッド・ペイチ、そして俺の4人でアルバムを作るのは、『セヴンス・ワン/第7の剣』(1988)以来なんだ。曲も良いし、ジョゼフのボーカルも素晴らしい。アルバムを聴いたら、きっとみんな驚くだろうな。

──ドラマーのサイモン・フィリップスが脱退して、キース・カーロックが加入しましたが、彼はバンドにどんな要素をもたらしましたか?

スティーヴ・ルカサー:キースが加入したことで、初期TOTOのグルーブを取り戻したと思う。初代ドラマーのジェフ・ポーカロは最高のミュージシャンで、俺の兄貴みたいな存在だった。彼が亡くなったとき、俺の心の一部分が失われたんだ。それからサイモンが加入して21年間、一緒にやることが出来た。彼のことを今でも尊敬しているし、友人として愛しているよ。俺はジェフやサイモンのような世界最高のドラマーとしか一緒にやったことがないんだ。だから、そこいらのドラマーでは満足できないのは判っていた。それでキース・カーロックのことを思い出したんだ。彼はスティーリー・ダンでやっていたことで知られているけど、4年前、俺もニューヨークのクラブで一緒にやったことがあった。ビル・エヴァンズとのトキシック・モンキーってプロジェクトだよ。彼の実力は凄いと思って、スタジオに招いてみた。誰もが吹っ飛ばされたね。彼こそがTOTOのドラマーだと、みんなの顔に書いてあった。彼のスタイルはサイモンとまったく異なっていて、それが新鮮だった。どちらかといえば、ジェフに似ているんだ。もちろん彼だけの個性を持っているから、バンドに迎え入れたんだけどね。

──日本公演ではネイザン・イーストがベースを弾くことになりますか?

スティーヴ・ルカサー:その通りだ。ネイザンはエリック・クラプトンのバンドやフォープレイのツアーがあるし、ソロ・アルバムも出したばかりで多忙なんだ。それでも、ぜひ彼を加えたラインアップで日本でプレイしたかったんで、無理して参加してもらうことにした。夏のアメリカ・ツアーではデヴィッド・ハンゲイトがベースを弾くことになるよ。

──2014年2月、ビートルズの『エド・サリヴァン・ショー』初出演50周年記念TV番組でポール・マッカートニー、リンゴ・スターと共演した経験は、どんなものでしたか?

スティーヴ・ルカサー:最高に決まっているだろ!リンゴとは友達で、彼のオールスター・バンドでプレイしてきたし、彼が今作っているアルバムでも共作してギターを弾いたんだ。でも俺がビートルズ・ファンであることには何の変わりもないよ。『エド・サリヴァン・ショー』でのビートルズは、アメリカ国民の音楽の聴き方を一変させたんだ。俺もまた、彼らに人生を変えられた一人だった。映画『ハード・デイズ・ナイト』は、デブがドーナツを食べるのを止められないのと同じぐらい、何度も何度も見たよ。レコードが擦り切れるまで聴いたし、俺の音楽の原点だ。それでギターを始めて、小学6年生のときに「バック・イン・ザ・USSR」を体育館で弾いたら女の子たちから声援を浴びて、俺にはこれしかない!と思ったんだ。そうして、11歳になる頃にはギャラをもらうようになっていた。今でもビートルズを聴くと、当時と同じように、背筋がゾクッとする。リンゴは世界中のあらゆるロック・ドラマーに影響を与えてきた。彼はラッシュのニール・パートほどテクニカルではないけど、リンゴがいなかったら、ニールというドラマーは存在しなかっただろう。しかも彼は健康に気を配っていて、70歳を超えているのに、まだ40歳ぐらいに見える。ミュージシャンとして、人間として、手本になる人物だよ。

──2010年にTOTOが再始動したのは、マイク・ポーカロの治療費を捻出するという理由がありました。それ以来、バンドはずっと活動してきましたが、それは今後も続くのでしょうか?

スティーヴ・ルカサー:現在のTOTOは、きわめて良い状態にあるんだ。アルバム制作も順調だし、日本公演もほとんどソールド・アウトだ。だから、続けない理由はないだろう。それに、活動休止している間に、TOTOがいかにかけがえのないバンドかを再認識したんだ。TOTOは、ロックが夢を与えることが出来た時代の最後のバンドのひとつだ。俺たちがいなくなった後、“クラシック・ロック”を名乗れるバンドがどれだけいる?レディオヘッド、コールドプレイ…それぐらいだろう。TOTOでプレイするのは喜びだし、世界中のファンも暖かく迎えてくれる。そんな相思相愛の関係が続く限り、いつまでも続けていくつもりだよ。

取材・文:山崎智之

<来日記念!1夜限りの特別上映『TOTO:35周年アニヴァーサリー・ツアー~ライブ・イン・ポーランド』>
2014年4月8日(火)
チケット:2,000円(消費税込)
上映会場と開映時間
【札幌】ユナイテッド・シネマ札幌 19:00
【仙台】MOVIX仙台 19:00
【東京】ヒューマントラストシネマ渋谷20:00
【東京】シネマート新宿18:50
【名古屋】ピカデリー18:45
【大阪】シネ・リーブル梅田19:50
【福岡】ユナイテッド・シネマ キャナルシティ13 19:00

<TOTOジャパン・ツアー>
名古屋公演
2014年4月23日(水)名古屋市公会堂 18:30 open/19:00 start
大阪公演
2014年4月24日(木)フェスティバルホール 18:00 open/19:00 start
東京追加公演
2014年4月26日(土)TOKYO DOME CITY HALL 16:00 open/17:00 start
2014年4月27日(日)TOKYO DOME CITY HALL 16:00 open/17:00 start
東京公演
2014年4月28日(月)日本武道館 18:00 open/19:00 start
仙台公演
2014年4月30日(水)東京エレクトロンホール宮城 18:30 open/19:00 start
札幌公演
2014年5月2日(金)ニトリ文化ホール 18:30 open/19:00 start
来日予定メンバー
・スティーヴ・ルカサー(G, Vo)
・デヴィッド・ペイチ(Key, Vo)
・スティーヴ・ポーカロ(Key, Vo)
・ジョセフ・ウィリアムズ(Vo)
・ネイザン・イースト(B)
・キース・カーロック(Ds)

『TOTO:35周年アニヴァーサリー・ツアー~ライブ・イン・ポーランド』
4月9日(水)発売
・初回限定盤BLU-RAY+2CD
・初回限定盤DVD+2CD
・通常盤BLU-RAY
・通常盤DVD
・2CD
映像内日本語字幕付
-イントロ13-
1.オン・ザ・ラン(TOTO XX : 1998)~子供の凱歌(宇宙の騎士 : 1978)~グッバイ・エリノア(ターン・バック : 1981)
2.ゴーイン・ホーム(TOTO XX : 1998)
3.ハイドラ(ハイドラ : 1979)
4.St.ジョージ&ザ・ドラゴン(ハイドラ : 1979)
5.アイル・ビー・オーヴァー・ユー(ファーレンハイト : 1986)
6.イッツ・ア・フィーリング(聖なる剣 : 1982)
7.ロザーナ(聖なる剣 : 1982)
8.ウィングズ・オヴ・タイム(キングダム・オヴ・デザイア~欲望の王国:1992)
9.フォーリング・イン・ビトゥイーン(聖なる剣 : 2006)
10.ホールド・ユー・バック(聖なる剣 : 1982)
11.パメラ(ザ・セブンス・ワン~第七の剣 : 1988)
12.99(ハイドラ : 1979)
13.ザ・ミューズ
14.ホワイト・シスター(ハイドラ : 1979)
15.ベター・ワールド(マインドフィールズ : 1999)
16.アフリカ(聖なる剣 : 1982)
17.ハウ・メニィ・タイムズ(キングダム・オヴ・デザイア~欲望の王国:1992)
18.ストップ・ラヴィング・ユー(ザ・セブンス・ワン~第七の剣 : 1988)
19.ホールド・ザ・ライン(宇宙の騎士 : 1978)
20.ホーム・オブ・ザ・ブレイヴ(ザ・セブンス・ワン~第七の剣 : 1988)
【ボーナス映像】
『ビハインド・ザ・シーン』
メンバーのインタビュー、バックステージやリハーサルの模様など
ツアーの裏側を捉えたドキュメント映像[約20分収録/日本語字幕付]

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