【インタビュー】マックス・カヴァレラ、「キラー・ビー・キルドは新しい“本業”のひとつ」

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マックス・カヴァレラ(ソウルフライ/カヴァレラ・コンスピラシー)、グレッグ・プチアート(ディリンジャー・エスケイプ・プラン)、トロイ・サンダース(マストドン)、デイヴ・エリッチ(元マーズ・ヴォルタ)という、エクストリーム・メタル四巨頭が集結したスーパーグループ、キラー・ビー・キルドのデビューアルバムが5月14日に日本発売となる。

◆キラー・ビー・キルド画像

ソウルフライとカヴァレラ・コンスピラシーで並行して活動するマックスにインタビューを行った。キラー・ビー・キルドについて「単なるプロジェクトではない。自分のだ」と徹頭徹尾、熱気を帯びた口調で語ってくれた。

──キラー・ビー・キルドは、どのようにして始まったのですか?

マックス・カヴァレラ:俺とグレッグが2009年、デフトーンズのチ・チェンのベネフィット・コンサートで顔を合わせたのが発端だったんだ。自動車事故に遭ったチの治療費を捻出するためのライブだった。それ以前にもカヴァレラ・コンスピラシーとディリンジャー・エスケイプ・プランでツアーしたことがあったけど、まだ親しくはなかったんだ。でも、チとの友人という共通項があって意気投合して、ソウルフライの『オーメン』にゲスト参加してもらった。「ライズ・オブ・ザ・フォールン」はグレッグが歌うことを前提に書いたんだ。彼と一緒にやるのは楽しかったし、いつかまたやりたいと思っていた。そんなとき、彼から「アルバムを作らないか?」と提案してきたんだ。俺はソウルフライとカヴァレラ・コンスピラシーで忙しかったけど、グレッグと何かやれるなら、やる価値があると思った。

──トロイとデイヴが加入したのは、どんな流れでしたか?

マックス・カヴァレラ:まず俺とグレッグでジャムをして、曲を書き始めたんだ。当初は俺が昔、アレックス・ニューポート(ファッジ・トンネル)とやったネイルボムみたいな、スラッシーでハードコアなバンドをイメージしていたけど、まったく新しい音楽を生み出す手応えを感じたんだ。それでリズム・セクションを加えて、本格的にバンドをやることにした。デイヴに声をかけたのは、グレッグだ。俺もブラジルのフェスティバルで、彼がマーズ・ヴォルタでプレイするのを見たことがあったから、異存はなかった。俺たちはロサンゼルスに集まって、一緒にやってみた。彼の叩き出すドライブ感は凄いもので、その場で5曲書いてしまったよ。残ったのはベーシストだけど、俺はボーカルも出来る人が欲しかった。そのことをグレッグに話すと、トロイを提案してきた。俺自身マストドンは好きだったし、リハーサルをしてみた。そうしたら、さらに5曲を書き上げてしまったんだ。その瞬間、この4人ですぐにアルバムを作らねばならないと確信した。そうしてキラー・ビー・キルドが動き出したんだよ。

──アルバム『キラー・ビー・キルド』のレコーディング作業について教えて下さい。

マックス・カヴァレラ:2013年9月、約1ヶ月かけてロサンゼルスで作ったんだ。アルバムの曲の90%は、俺が書いたものだよ。スラッシュ・メタルやハードコアの要素もありながら、メロディもある。ソウルフライではマーク・リゾもギターを弾いているから、俺が全編リズム・ギターを弾いているのは新鮮な気分だったし、俺とグレッグ、トロイの3人がボーカルを取っていることも刺激的だった。あまりに楽しくて、次から次へと新しいリフが浮かんだ。もう、リフ・マシーンだったよ(笑)。だから1曲の中にも、幾つものリフが詰め込まれているんだ。代表例は「ウィングス・オブ・フェザー・アンド・ワックス」のイントロは、いかにも俺らしいリフだと思う。でも、それからU2の「サンデイ・ブラディ・サンデイ」みたいなキャッチーなプレイとグレッグのメロディアスなボーカルが入ってきて、後半にはスレイヤーばりのスラッシュ・パートもある。目まぐるしくリフが変化していくけど、プロデューサーのジョシュ・ウィルバーは俺がやろうとしていることを理解してくれた。曲がリフだらけで乱雑になってしまうことがなかったのは、彼の助言によるものだと思う。

──ソウルフライやディリンジャー・エスケイプ・プランと較べて、メロディの占める要素が大きいのは、意識したことでしょうか?

マックス・カヴァレラ:このバンドで曲を書くとき、グレッグとトロイのメロディアスなボーカルを生かして、その可能性をさらに掘り下げることを考えていたんだ。ディリンジャー・エスケイプ・プランはメロディよりもブルータルでトリッキーなリフで有名だけど、グレッグの声質はトレント・レズナーやマイク・パットンっぽいところもあって、メロディも歌えるタイプなんだ。「フェアウェル・モナリザ」や「ワン・オブ・アス・イズ・ザ・キラー」は俺が一番好きなディリンジャー・エスケイプ・プランの曲だけど、グレッグのボーカルはとてもメロディアスだ。そんな要素をさらに引き出したかった。トロイもマストドンでメロディアスなボーカルを歌っているけど、このアルバムではそんな部分を活かしながら、「I.E.D.」や「ファイア・トゥ・ユア・フラッグ」ではモーターヘッドのレミーばりの歌い方をしている。彼らのファンは、このアルバムを聴いて驚くだろうけど、さらに彼らのボーカルを好きになるだろう。

──キラー・ビー・キルドとしてのライブ活動も期待できるでしょうか?

マックス・カヴァレラ:もちろんだ。1995年にネイルボムを結成したときは、あくまで短期のプロジェクトだと考えていた。でもキラー・ビー・キルドはバンドだと思っている。ぜひツアーをやりたいね。実際のところ2014年は、みんなそれぞれの活動があるから、キラー・ビー・キルドとしては2015年に世界をツアーすることになるだろう。まだ気が早いけど、俺自身はキラー・ビー・キルドを長期的なバンドにしたいと考えている。1枚だけで終わらせるにはもったいないよ。もっとも、これ以上のアルバムを作るのは大きなチャレンジだけどね。俺は世界で最も幸福なミュージシャンの一人だと思う。セパルトゥラでデビューして、ソウルフライやカヴァレラ・コンスピラシーで活動してきた。それにキラー・ビー・キルドが加わったんだ。4つの最高のバンドで活動できるなんて、最高の幸せだよ。

インタビュー:山崎智之


デビューアルバム『キラー・ビー・キルド』
5月14日発売
直輸入オフィシャルTシャツ付き通販限定セット 4,000円
通常盤 2,300円
1.ウィングス・オブ・フェザー・アンド・ワックス
2.フェイス・ダウン
3.メルティング・オブ・マイ・マロウ
4.スネイクス・オブ・エホバ
5.カーブ・クラッシャー
6.セイヴ・ザ・ロボッツ
7.ファイア・トゥ・ユア・フラッグ
8.I.E.D.
9.ダスト・イントゥ・ダークネス
10.トウェルヴ・レイバーズ
11.フォービドゥン・ファイア
メンバー
・マックス・カヴァレラ(ボーカル/ギター)[ソウルフライ/カヴァレラ・コンスピラシー]
・グレッグ・プチアート(ボーカル/ギター)[ディリンジャー・エスケイプ・プラン]
・トロイ・サンダース(ベース)[マストドン]
・デイヴ・エリッチ(ドラムス)[元マーズ・ヴォルタ]


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