【ライヴレポート】geek sleep sheep主催イベント<geeks vol.1>で「3コードのシンプルな」新曲披露

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geek sleep sheepが5月9日、渋谷クラブクアトロにて、主催企画イベント<geeks vol.1>を開催した。約3ヵ月ぶりとなるライヴは、ゲストアクトにKlan Aileen、オープング/エンディングおよび転換中のDJチームとしてFREE THROWを迎えて行われたもの。

◆geek sleep sheep 拡大画像

満員状態の会場にはFREE THROWがVJを交えつつ、レディオヘッド、ニルヴァーナ、レイジ・アゲインスト・ザ・マシーンといったナンバーで会場のテンションを高める。そしてステージにはまず、Klan Aileenがステージに登場。松山亮(G&Vo)と竹山隆大(Dr)の2人バンドだが、出音は非常にラウドだ。松山の内省的な世界観をディストーション・ギターで表現するようなステージは、今後のさらなる飛躍を予感させるクオリティだった。

再びFREE THROWのDJを挟み、geek sleep sheepのオープニングBGMが流れると、いよいよMO'SOME TONEBENDERのkazuhiro momo(G&Vo)、凛として時雨の345(B&Vo)、そしてL’Arc~en~Ciel/acid androidのyukihiro(Dr)といった3人がステージに登場した。

2013年12月に1stアルバム『nightporter』をリリースし、2014年1月には東名阪を回るツアーを敢行、今回はそのライヴ以来となるステージとあって、オーディエンスのテンションも非常に高い。

ライヴはyukihiroのカウントで1曲目「Weekend Parade」からスタート。345のメロディアスなベースラインと百々のカラフルなディストーションギターをyukihiroが軽快なドラムで支える。アルバムよりも速めに感じるテンポもライヴならではの醍醐味だ。続いてはアップテンポなナンバー「SANPO」。ユニークな歌詞を345と百々が掛け合うBメロ、そしてサビのメロディが高揚感を煽る。攻撃的なリフがグッと来る「Jesus wa gokigen naname」ではいつも以上に百々のシャウトに熱がこもっており、コンディションも上々のようだ。

ライヴは345がメイン・ヴォーカルを取る「Teardrop」「frame」へ。前述したように345のベースはルートをなぞるだけでなく、メロディアスに主旋律に絡む。こうした静かめな曲ではそれがより顕著となっていて、3ピースという少人数でもこれだけ豊かな響きが得られているのは、ベース・ラインによる部分も大きいことが露わとなった。

中盤では恒例のカバータイムに。geek sleep sheepはライヴごとにストロベリー・スウィッチブレード(「SINCE YESTERDAY」は1stシングルにも収録)をはじめ、ニルヴァーナやマイ・ブラッディ・ヴァレンタインなど洋楽ファン垂涎のカバー曲を披露してきた。このステージで彼らが取り上げたのは伝説のオルタナ・バンド=ピクシーズの「Gigantic」だ。

「カバーの選曲はいつも悩むが、今回はすんなり決まった」──momo

ピクシーズには「Monkey Gone To Heaven」といった名曲もあるが、そこを外してきたのが彼ららしいセレクト。ちなみに当時のピクシーズもベースはキム・ディールという女性だったという話は余談ではあるが、特徴的なベースフレーズから一気にサビの爆発に流れ込むこの曲を、3人とも非常に楽しんで演奏している様子だ。パンクのセオリーに沿った3コード構成ながら、起伏あるメロディとアンサンブルの妙で飽きさせない。

momo曰く、「「Monkey Gone To Heaven」のように3コードのシンプルさ、でも良い曲」を念頭に制作されたという、「ライヴ前日に作詞した」ばかりの新曲も披露。これには場内の盛り上がりも急上昇した。新曲はエモーショナルなAメロとサビの爆発という、静と動のコントラストがはっきりしたミドルテンポな曲で、歌詞も従来とは異なりシリアス。geek sleep sheepの新たなる方向性を示唆したとは断言できないが、深みのあるロックナンバーであることに間違いはない。

345のMCタイムを挟み、曲は5拍子の軽快なリズムが心地良い「GOHANへ」。プレイヤーにとっては一筋縄ではいかない変則ビートだが、百戦錬磨の3人だけにサラリと弾きこなす姿はさすが。続く「IMAGINATION」はAメロの途中でテンポがハーフになり、その次の「Strange Circus」に至っては変拍子が入り交じる。しかしyukihiroのドラムの安定感はやはり抜群だ。L’Arc~en~Cielのライヴを挟んで行われた今回のステージは完全ドラマーモード。本来の持ち味であるキレに拍車が掛かったようなビートが圧巻のひと言。

ラストナンバーは甘美なメロディとノイズギターの洪水が心地良いキラー・チューン「hitsuji」だった。シーケンス的なギターフレーズに対して、ベースがラインを動かして作るステイ感は、往年のシューゲイザーを感じさせる。改めて、ニューウェーブ、UKロック、オルタナティブをオリジナルなサウンドへと昇華させた完成度の高さを感じさせるナンバーで、ライヴの幕を閉じた。

新曲あり、新たな洋楽カバーあり、Klan AileenやFREE THROWの参加ありで行われた<geeks vol.1>。7月19日には第二弾イベント<geeks vol.2>の開催も決定している。先行チケット発売は5月12日(月)より。

■<geek sleep sheep presents「geeks vol.2」>
2014年7月19日(土) LIQUIDROOM ebisu
OPEN/17:00 START/18:00
出演:geek sleep sheep
ゲスト:ハルカトミユキ(http://harukatomiyuki.net/)/ナカコー(DJ)(http://nakamurakoji.jp/) and more…
All standing ¥4,300 (tax in) +drink ¥500
チケット一般発売日:2014年6月7日(土)
チケットぴあ 0570-02-9999
ローソンチケット 0570-084-003
イープラス http://eplus.jp
[問]DISK GARAGE 050-5533-0888(平日12:00~19:00)

【オフィシャル先行<GET TICKET受付>】
※本受付は先着となります。
受付URL:http://www.getticket.jp/g?t=3wbaky ※PC・モバイル共通
受付期間:2014年5月12日(月)18:00~2014年5月18日(日)23:59
・1回のお申し込みにつきお1人様4枚まで。
・本受付は先着となり、規定枚数になり次第終了致します。
[注意事項]
・お申込みはディスクガレージ インターネットチケット販売サイト『GET TICKET』をご利用頂きます。
・初めてご利用の方は、『GET TICKET』への会員登録(無料)が必要です。
・その他詳しくはお申込みページにてご確認下さい。
・本受付は、必ずしも優先的に良いお席・整理番号をご用意するものではありませんので、予めご了承下さい。


◆geek sleep sheep オフィシャルグッズ購入ページ
◆geek sleep sheep オフィシャルサイト
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