【ライブレポート】ソノダバンド、Final Liveを始まりの音に

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始まったものには、いつか終わりがくる。2014年3月31日、渋谷PLEASURE PLEASUREでソノダバンドは活動を終えた。2月に解散が発表され、いつか来るとは思っていたこの日、複雑な気持ちでライブに臨む。

◆ソノダバンド画像

ステージに現れた彼らは黒のジャケットでの正装。今日が、Final Liveであることをまったく感じさせない演奏で、会場は大いに盛り上がる。

MCでは、姿と音を目と耳に焼き付けて帰ってください、とコメント。5曲目の「旅立つものたち」は、まさに彼らのことだろうかと思わざるを得ない。「The Coast Session」では、一階席はオールスタンディング状態になり一部を終える。

二部は、彼ららしい鮮やかな色の普段着で登場。まるで別のライブがもう一度始まるようだ。MCでは、衣装に合わせて曲も明るめに、とコメントしテンションを上げていく。

一気にイギリスに連れていかれる「Manic Street」。消えるわけじゃないけれど、タイトルを重く考えてしまう「きえてなくなりたいぼくたちのために」。そして、3曲メドレー。

彼らが最後に考えた最高のセットリストは、進む時間を止めることがなくゴールへ向かう。本編ラスト2曲は、「火の玉」と「Catch The Rainbow!」。

まさに、いろんな国へ連れて行き、いろんな景色を見せてくれ、いろんな音を耳に残し、いろんな感情をもたらせてくれた彼らに、今は感謝するしかない。

時間がもったいないので、はけることなくアンコールへ。彼らが決めた彼らの思いが、この日のライブに表れているとするならば、彼らのなかに迷いはないのだろう。それはとても悲しいことだけど。

解散からすでに、1ヶ月が経ち、それぞれの活動が始まっている。過去を振り返るのは詮無いことだが、「ソノダバンド」という存在と過ごした時間をいつまでも覚えていたい。

ソノダバンドメンバー:園田 涼(keyboards)、熱田 哲(violin)、橋本 怜(cello)、赤股 賢二郎(guitar)、牧瀬 崇之(bass)、小山田 和正(drums)

<3月31日セットリスト>
1部
1.Shattered Love
2.No More Passion
3.Spanish Ecstasy
4.ぼくのスウィング
5.旅立つものたち
6.nationalism
7.上海午前零時
8.Tango-Fragments
9.The Coast Session
2部
10.Black Day
11.出たとこ勝負
12.night/games
13.Manic Street
14.きえてなくなりたいぼくたちのために
15.メドレー(Trust Your Groove/Lad Call/Take Me To The Party)
16.はしれ、はしれ
17.火の玉
18.Catch The Rainbow!
Encore
Enc1.C'est la vie
Enc2.Soul River
Enc3.生きる
Enc4.Take Me To The Carnival

[寄稿] 伊藤 緑:http://www.midoriito.jp/

◆ソノダバンド・オフィシャルサイト
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