【連載】中島卓偉の勝手に城マニア 第23回「熊本城(熊本県) 卓偉が行ったことある回数 軽く20回くらい」

何故だ?何故なんだ?何故これほどまでに凄い城なのに、九州一の名城なのに、いや、日本一にもなれた城なのに。何故天守と小天守が鉄筋コンクリートでの外観復元なのだ?何故木造復元にしてくれないのだ?
◆熊本城画像
今までツアーやキャンペーンなどでスタッフを連れて何度も熊本城へ来城したが、最初はみんな俺のナビゲートで城内を歩くと、
「うわ~!卓偉さ~ん、熊本城凄いっすね、石垣も凄いし、櫓も残ってるし、感動します!」
と言ってくれていたのに、天守閣へ入ると、
「え?…なんすか?これ?エレベーター付いてんすか?え?中は資料館になってんすか?っていうかなんかこれ職員室っぽくないすか?ってかなんか…残念…だなあ…。」

近年の熊本城はどんどん櫓や門を木造復元されており、それはそれは本当に素晴らしいと思います。在りし日の熊本城を観光客に知ってもらうには最高のパフォーマンスだと思います。この先もどんどん木造復元の予定があるとか、いいよ!いいよ!もっといこうよ!だが!!!!!!しか~~~~~~し!!!!!
だったらその資金貯めて先に天守と小天守を木造復元しようぜ!!!!違う?平成から始まった木造復元、ちょいちょい櫓や門復元する前に、天守を先に男にしてくれんかのう?私、絶対間違ったこと言ってないと思います。
いいよ!いいよ!私が怒られればいいんでしょ?いいよ!いいよ!いくらでも怒られますよ!怒られるの得意ですから!30過ぎて怒られるのヘビーメタルだけどさ、怒ってくださいよ!私、本気の城マニアでして。怒られても構いませんし!

このままじゃさ、メンバー全員細くてルックスも良くて、ファッションセンスも抜群で、やってる音も良くて、なのにボーカルがデブで作詞もしてないバンドみたいな。お前作詞もしてねえで歌ってんなら単なる雇われボーカルじゃねえかよ!と突っ込みたくなるバンドというか。
私は初めて熊本城に来城した保育園の年長だった5歳の頃から思っている。
「なんでや?なんで天守の中がこげな作りになっとったい?」
それから30年、私の想いはまだ叶わない。最高の城だからこそ、言わせてもらいたい。愛を持って言わせてもらいたい。城を心から愛する人間として言わせてもらいたい。城の素晴らしさを伝える数少ない動く広告塔として言わせてもらいたい。私は熊本城を愛しているのだ。今からでも遅くないと思うのだ。私が生きてるうちに、私が死ぬ前に、木造復元を~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~!!!!!!!!!
前置きが長くなりました。

まずはやはり石垣である。(ほとんどの城の紹介で必ずこう言う)これはもう城の基本です。バンドで言ったらドラムね。これほどまでに圧巻な石垣に覆われた城もなかなかありません。加藤清正は石垣の名手で、石垣には相当なこだわりがあったという。いかに頑丈で、攻められにくく、見た目も美しくあることに命を懸けていたそうな。わかる。熊本城の石垣を見ればそうなっておる。魅力としてはやはり武者返しであろう。
これは石垣が上に行けば行く程垂直になっていく積み上げ方をさす。最初は斜めのなだらかな石垣も登るにつれて垂直になっては登れなくなることを想定しているのである。非常に良く考えられている。
武者返しの石垣は城内のいろんな所で見ることが出来るので是非下から見上げてほしいものである。ついでに中島卓偉の今後出る新譜も一人5枚くらい買ってほしいものである。

そんな熊本城。実は面積的にはそんなに大きい城ではない。何が凄いかと言えば、櫓の多さがあげられる。これでもか!というくらい櫓がそこら中に建てられている(いた。)しかもだ、日本の城の櫓なら大抵は2階建ての櫓がほとんどである。あってもたまに御三階櫓と記載されているちょっと大きめの櫓があるくらいだが、熊本城の櫓は5階建てがいくつもあるのである。むしろ2階建ての櫓は少ないんじゃないだろうか?端からオールスターバンドなわけだ。
ボーカル氷室京介、ギター氷室京介、ベース氷室京介、ドラム氷室京介、キーボード氷室京介、パーカッション氷室京介、マネージャー氷室京介、と言える。マニュピレーターがちょっとハレンチな奴なら懐かしのマニュピレーター氷室狂介、でもいい。もう何も、もう誰も傷付かなくていい。

近所にある宇土城の天守閣を移築したなどとずっと言われてきたが、修復した時点では移築した手がかりは出て来なかったらしいので、確信犯でこのサイズで櫓としたことがわかる。そんな熊本城本丸には近年本丸御殿が木造で復元された。おかげで街から天守が見えにくくなったのだが、これが本来の熊本城だったわけで。全部の櫓が現存していたら、これはもう姫路城のレベルではないのである。それくらい入り組んだデザインで城が作られている。
が、しかし、はっきり言って櫓の数が多過ぎるとも言える。建物が多すぎてちょっと幕の内弁当である。建物がかぶっちゃって清正EYE的にもなかなかいいアングルがなかったのではないかと私は推測する。当時は相当影になってたと思うし太陽が綺麗に当たらない櫓も数多くあったと思う。だがそれほどまでに威圧させたい気持ちがこのデザインならば納得だ。いや、きっとそうだろう。数で圧倒させる美学。防御の準備の美学だと言える。来城する時にこの櫓のすべてに家来達が潜んで、いつ弓が飛んで来るかわからない状態だったとしたらやはりおっかない。弓が飛んで来たら、スーツケースにすべて詰め込んで気が変わらないうちにここを離れるよ…。うん、そうしよう。
九州の城はデザインが細かい城が多い。中島卓偉の楽曲のアレンジのように非常に考えられている気がする。防御も見た目も含めてだ。関東から東北はデザインが非常にシンプルである。余計な小細工は一切ない。西から南の城と東から北の城は近畿地方で二つに大きく分けると見事に違うのである。これはやはり文化や人の気質がそうさせたのであろうか。特に九州の城は芸が細かいと言える。これはとても好みに分かれるであろう。やはり私は福岡出身なものでどうしても九州の城が好きではある。
現在の天守と小天守は1960年、氷室京介さんとZIGGYの戸城憲夫さんが生まれた年に外観復元されている。天守は幕末の西南戦争で焼失、天守に限らずこの内戦でたくさんの門や櫓が焼失してしまった。古写真もたくさん残っているので当時の熊本城の美しさも半端ない。熊本城の天守は一階部分が張り出し造りになっている。これは土台の石垣よりも建物を出っ張らせた作りをさす、萩城天守の古写真もそうだったようにやはり西側南側にある城の天守はこういった張り出し造りが多いのも特徴だ。歌も上手ければ曲も詞も書け、文才も達者であるのが中島卓偉の特徴と魅力だ。BABY お願いだ SO 今だけは BABY 優しさはいらない…。うん、それ歌おう。
う~ん。しかしきりがない。本当はもっと書きたいことが山ほどあるのだが。本当にこの城を私は愛している。今年2014年のデビュー15周年ツアーでめでたく熊本DRUM Be-9 V2公演が決まっておるので(6月14日の土曜日である)是非ライブの前に熊本城を観光してほしいと思います。
そういえば、何年か前にニュースで熊本城の一口城主になれるという話がニュースが流れ、そのニュースを見て、またネットのニュースで調べたら、そのニュースに書いてあったことは、いくらかお金を寄付するとある期間見学がただになるとか、どこやらに名前が刻まれるとか、などなどいろんなことがネットニュースの話題として書いてあったのだが、私はこういうニュースにまったく興味がないものでして、どうせ一口城主に申し込んだ人は、
「俺さ、実は熊本城の一口城主なんだぜ~?俺、殿様なんだぜ~?凄くな~い?」
みたいな話題で身内で適当に盛り上がってんだろうな、一口城主になるなんて気が知れんわと思っていた矢先、前回でも話したFM-FUJIさんの私の番組で、私の誕生日の放送に合わせ、スタッフが気をきかせ、しかもサプライズでプレゼントをくれたのだ。封筒を渡され、「開けてみてください!」と言われ、中の物を取り出すと
「中島卓偉様 一口城主認定」
と書かれておった。腰が砕け、椅子から崩れ落ちたことは言うまでもない(笑)ということでせっかくのプレゼント、しっかり使わせてもらっており、それからは私、熊本城見学はただでございます。しっかりあやかってます。うん、それがいい。
九州一の名城、熊本城。また訪れたい…。
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