【ライブレポート】Jupiter、イベント<LOUD & METAL ATTACK>に日本代表として登場「心からメタルを愛してます」

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Jupiterが5月24日、新木場STUDIO COASTにて開催されたライブイベント<LOUD & METAL ATTACK>へ、日本代表として出演した。全6バンドによる屈強にして重厚サウンドのなかから、特にJupiterのステージに焦点を絞ったレポートをお届けしたい。

◆Jupiter 拡大画像

「Symmetry Breaking」のイントロが会場に響き渡ったとき、フロアのメタル・ファンはメロウィック・サインを掲げ、熱い歓声をステージ上のバンドにぶつけていた……。

2014年5月24日、新木場STUDIO COASTで<LOUD & METAL ATTACK Supported by FINLAND FEST>が行なわれた。このイベントは、フィンランドの音楽を日本に知らしめるべく2005年に<Finnish Music Days>として初開催され、2010年からはメタルに絞ったラインナップでシリーズ化されているもの。今回は、フィンランドのデス・メタルの重鎮であるAMORPHIS、結成から14年を迎えるベテランのVON HERTZEN BROTHERS、カオスを作り出すコア系のSTAM1NA、ソナタ・アークティカに通じるメロディアスなハード・ロックを聴かせるARION、メランコリックなメロディで魅了するTHE BLANKOが出演。そこに唯一、日本からのバンドとしてJupiterが参加した。

そのJupiter、ハッキリ言ってラウド系ともメタル系とも呼ばれたことはない。むしろヴィジュアル系として知られている。いや、結成してまだ1年にも満たないバンドだから、それほど知られた存在でもない。

当日の午後3時、イベントのトップとしてJupiterがステージに登場したとき、冷ややかな雰囲気さえ会場に漂っていた。シンフォニックなオープニングSE「Introduction」が流れるなか、ボーカルのZINが、「準備はできているか!」と煽ったものの、反応は薄い。アウェイどころか場違いと言っていいかもしれない。それでもメンバーは「Blessing of the Future」からライブ本編へ突入した。これはメロディックなスピード・メタルとも呼べるナンバーで、きらびやかなコスチュームのTERU、貴婦人のドレス姿のHIZAKIが、それぞれテクニカルなギター・ソロで見せ場も作っていく。二人の後ろではベースのMASASHIとドラムのYUKIが疾走するメタリック・リズムを轟かせる。見た目こそヴィジュアル系だが、バンド・サウンドの核となっているのは明らかにヘヴィ・メタルである。しかも、あきれるぐらい演奏力は高い。

結成から1年も経っていないバンドではあるが、楽器陣はもともとVersaillesのメンバーとして5年間、活動を共にしてきた。その間にはワールド・ツアーも経験し、各国でメタル・マニアを狂喜させてもいる。極めて実力派のバンドである。蛇足ながら、TERUはクリス・インペリテリについて熱く語るなど、素顔はメタル野郎だったりする。

「ここにはメタル好きしかいません……、参加できて本当に光栄です」

笑顔を見せながら喜びを口にするZIN。その言葉から続いた「-己-Innovation」では、笑顔から一転、ZINは邪悪なディストーション・ボイスで、楽器陣はスラッシーなバンド・サウンドで攻めたてる。さらに「LAST MOMENT」ではツインのハモりソロをHIZAKIとTERUがイントロから決めたかと思えば、中盤のギター・ソロでは掛け合いでクラシカル・フレーバーもある高速フレーズを華麗に聴かせる。その場面では、ZINはコンダクターのように腕を動かしてソロを弾くギタリストを盛り上げる。……この光景、格好こそ真逆のオーラだが、まるでJUDAS PRIESTの<Screaming For Vengeance>ツアーを見ているかのようだ。

気づけば、フロアの様子も変わっていた。さっきまでスマホに熱心だった者がステージを凝視し、さっきまで腕組みしていた者は曲のキメのたび腕を振り上げている。また扉を開けてフロアに入ってくるオーディエンスは多いが、扉を開けて出て行く人は皆無。興味本位どころか興味の微塵もなかったオーディエンスを、自分達のサウンド、ライブパフォーム、溢れ出るメタルへの気持ちで、変化を起こしていくJupiter。今や、彼らに興味津々のオーディエンスの図が会場に広がっていた。

ベース・ソロをフィーチャーし、スウィープ奏法のツインハモというメタルの満漢全席ばりの「Scarlet」。ここからZINが「心からメタルを愛してます」と改めて挨拶をしたとき、オープニングとはまるで違った反応がフロアで起こった。Jupiterを歓迎する拍手と歓声があちこちから湧き上がる。そして冒頭で書いた光景がここから続いていったのだ。感謝の気持ちを表すべくZINはフロアに飛び降りて力強く歌い上げ、ドラムのYUKIはキメのたびにスティックを振り上げ興奮を隠せない。ベースのMASASHIはロングヘアを振り乱しながら熱いプレイで煽り、曲のエンディングではHIZAKIとTERUはギターを後頭部まで上げて高速ハモという超絶ワザ。

凄いバンドを見てしまった。ライブが終わったとき、称賛の拍手がメンバー5人を包み込んでいた。そしてこの日、一番の笑顔をこぼす5人だった。

今後、Jupiterは6月21日に渋谷REXで結成一周年を記念した<1st Anniversary Memorial LIVE>を行ない、8月30日から全国ツアー<Jupiter TOUR -2014-「ARCADIA」>もスタートさせる。これまで彼らのことを知っていたファンはもちろん、メタルマニアも要チェックだ。

取材・文◎長谷川幸信 撮影◎KEIKO TANABE


<Jupiter Live In The MOMENT>
6月21日 (土) SHIBUYA REX ※追加公演<1st Anniversary Memeorial LIVE>
6月28日 (土) 大阪 OSAKA MUSE
6月29日 (日) 名古屋ell. FITS ALL

<Jupiter TOUR -2014-「ARCADIA」>
8月30日 (土) 柏PALOOZA
8月31日 (日) HEAVEN'S ROCK熊谷
9月06日 (土) HEAVEN'S ROCKさいたま新都心
9月07日 (日) 新横浜NEW SIDE BEACH!!
9月13日 (土) 大阪AKASO
9月15日 (月・祝) 岡山IMAGE
9月17日 (水) 福岡DRUM Be-1
9月20日 (土) KYOTO MUSE
9月21日 (日) 名古屋Electric Lady Land
9月23日 (火・祝) 金沢AZ
9月24日 (水) 新潟GOLDEN PIGS RED STAGE
9月27日 (土) 水戸ライトハウス
9月28日 (日) HEAVEN'S ROCK宇都宮
9月29日 (月) 仙台MACANA
10月04日 (土) 札幌クラップスホール
スタンディング ¥4,500 (税込) DRINK代別
チケット一般発売日:6月28日(土) 全国一斉発売

<Jupiter TOUR -2014-「ARCADIA」 TOUR FINAL 「Conctruct a World」>
10月26日 (日) AiiA Theater Tokyo
全席指定 ¥4,500 (税込) DRINK代別
チケット一般発売日:7月26日(土) 全国一斉発売


◆Jupiter オフィシャルサイト
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