ウェザー・リポート、貴重なアーティスト本誕生

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ウェザー・リポートの世界初(?)となるアーティスト・ファイル本『オール・アバウト・ウェザー・リポート』が5月31日(土)に発売となった。

◆ウェザー・リポート画像

マイルス・デイヴィスのバンドなど様々なキャリアを経たジョー・ザヴィヌル(キーボード)、ウェイン・ショーター(サックス)という2人の腕利きミュージシャンが、新しいジャズを作ろうと結成したのがウェザー・リポートだった。1971年にリリースしたデビュー・アルバム『ウェザー・リポート』は、先鋭的で自由な音楽性とサウンドで、ジャズ界のみならず音楽界全体に大きな衝撃を与えた。

しかし、高い理想のもとで音楽を追究する2人について来られる他のメンバーはなかなか揃わなかった。作品毎にメンバー・チェンジがあり、不安定な状態が続いたが、その中で強い意志と高い目標をもってバンドは前進・進化していく。

そうして地盤が固まったところで、転機は訪れた。不世出の天才ベーシスト、ジャコ・パストリアスの登場である。彼の正式加入後には、ジャズとしては50万枚以上という記録的な売り上げを達成した名盤『ヘヴィ・ウェザー』をリリース。インスト曲としては珍しくシングル・カットされてヒットした「バードランド」もあり、ウェザー・リポートの最高傑作とされる一枚だ。

その後もまた紆余曲折の歴史をたどり、1986年に解散した彼らの魅力に、あらゆる角度から迫ったのが『オール・アバウト・ウェザー・リポート』である。

バンドの歴史、アルバム・レビュー、23人に及ぶメンバー紹介、インタビューなどを、貴重な未発表写真も交えながら掲載しており、長年のマニアはもちろん、これからウェザー・リポートを聞いていこうというビギナーにとっても必携。監修はジャコ・パストリアス研究においては国内随一の、元「アドリブ」誌編集長松下佳男が万全の態勢で当たっている。

5月21日にCDが発売されたばかりのジャコ(1987年没)最後のライブ音源『ラスト・ライブ 1986』も好評であり、7月にはジャコのアマチュア時代の発掘音源CD『モダン・アメリカン・ミュージック~クライテリア・セッションズ』が出る。年内には同じくジャコのドキュメンタリー映画『JACO』が公開される予定だ(日本は未定)。ウェザー・リポートの音楽に触れるいい機会でもあろうし、『オール・アバウト・ウェザー・リポート』を手にしながら楽しむのもいいだろう。

『オール・アバウト・ウェザー・リポート』
2014年5月31日発売
監修:松下佳男
判型:B5判
頁数:192ページ
本体価格:2,000円(税別)
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