ドラゴンフォースの超絶ギター・チーム、待望の新作完成を日本に報告

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6月中旬、英国を拠点とするヘヴィ・メタル・バンド、ドラゴンフォースの両ギタリスト、サム・トットマンとハーマン・リが東京を訪れていた。今回の来日は『マキシマム・オーヴァーロード』と銘打たれた新作アルバム完成に伴うプロモーション・ツアーの一環としてのもの。ごく短い滞在期間ながら、2人は多数の取材に応え、この新作がいかに自信作であるかを強調していた。もちろんBARKSも彼らのインタビューに成功。もう少しアルバム・リリースが近付いてきた頃にフルサイズの記事をお届けする予定だが、その前に今回は、この新作にまつわる基本事項について少しばかりお伝えしておこう。

◆ハーマン・リ、サム・トットマン画像

8月に発売を迎えるこの『マキシマム・オーヴァーロード』は、メロディの洪水のごときスピーディな楽曲と演奏で熱烈な支持を集めてきたこのバンドにとって、通算6作目にあたるオリジナル・アルバム。レーベル移籍後第1弾にあたり、日本ではワーナーミュージック・ジャパンからのリリースとなる。また、従来はほぼセルフ・プロデュースに近い形で音源制作を重ねてきた彼らだが、今回はオーペスやソイルワーク、さらにはDIR EN GREYなどとの仕事でも知られるイェンス・ボグレンをプロデューサーに迎え、ボグレンの拠点であるスウェーデンでレコーディングされている。その録音終了後にドラマーのデイヴ・マッキントッシュが脱退(今後はよりプログレッシヴな方向を目指して活動していくとのこと)、すでに後任にはイタリア出身の凄腕、ジー・アンザローネが迎えられており、9月からのUKツアー、そして10月に控えている<LOUD PARK 14>にも当然ながらバンドはこの新布陣で臨むことになる。

今回のアルバムは、前作制作時に加わったフロントマンのマーク・ハドソンにとっては加入後第2作ということになるが、その事実自体が今作にも大きな影響をもたらすことになったと両ギタリストは語っている。「なにしろ前作当時はマークの声域を把握することで精一杯だったけど、今回は彼の良さについて熟知したうえで曲作りに臨めているわけだからね」とはサムの弁だ。また、今作にはバンド史上初となるカバー曲も収録されているのだが、それが伝説的カントリー・シンガー、ジョニー・キャッシュの往年のヒット曲「リング・オブ・ファイアー」だというのだから驚きだ。その選曲理由などについても、後日お届けするインタビューのなかで彼ら自身の口から明かしてもらうことにしよう。

加えて、情報過多社会への警鐘を鳴らすかのような『マキシマム・オーヴァーロード』という作品タイトル自体についても実はダブル・ミーニング的なところがあり、ハーマンは「俺たちはいつも自分たちの音楽そのものを体現するようなタイトルを掲げてきた」と語っている。つまりは、限界ギリギリのところまで情報量の多い音楽スタイルであることを彼ら自身が自覚し、この作品でもそれを貫いているということだ。リリースまでもうしばらく時間があるが、とにかくこの超絶ギター・チームが胸を張る自信作が解き放たれる日の到来を楽しみにしていて欲しい。

増田勇一
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