SCANDALが7月16日、シングル「夜明けの流星群」をリリースする。同曲は、この夏公開の映画『ポケモン・ザ・ムービーXY 「破壊の繭とディアンシー」』主題歌として描き下ろされたものだ。絆と決意を描いたTOMOMIによる歌詞は清々しくも力強く、“君はひとりじゃない”という一節が心を奮わせる。サウンドは、歌に重心を置いたアンサンブルが耳に心地よい。その一方で、メロディラインを輝かせるためのこだわりに満ちた各パートアレンジが、バンドのスキルを感じさせる仕上がりとなった。カップリングにはSCANDALメンバーが作詞作曲を手掛けた「Your song」を収録。ボーカル&ギターのHARUNA曰く、「最近はお客さんと一緒に声を出して歌えるということが、私たちのブーム」との言葉どおり、どこまでも疾走する楽曲にはライブで演ったら盛り上がらずにはいられない躍動感が充満している。

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6月22日の大阪城ホール公演、6月28日と29日の横浜アリーナ2DAYS公演による<東西アリーナライブ>は全3万5000人を動員、会場に溢れかえったファンを魅了した。今やアリーナクラスの会場を沸かせるガールズバンドとなったSCANDALの最新作は、大きなスケール感を漂わせながらも自身の足元を見失うことがない。伝えたいという気持ちと表現する意欲に満ちたシングルについて、メンバー4人が語ったロングインタビューをお届けする。

■心にグッとくるところって小さい子も大人も関係ない
■伝わりやすくてパワーのある言葉で歌詞を作りました

▲HARUNA(Vo&G)
──19枚目のシングル「夜明けの流星群」は、映画『ポケモン・ザ・ムービーXY 「破壊の繭とディアンシー」』主題歌用に書き下ろしたものですか?

TOMOMI:映画主題歌のお話をいただいてから歌詞を書いたんですが、特にお題みたいなものもなくて。台本を読ませていただいたので、その続きを書くような気持ちで歌詞にしました。

──TOMOMIさんが歌詞を書く上で心がけたことは?

TOMOMI:夏の『ポケモン』映画って子供さんから、その親御さんの世代まで、本当に幅広い世代の方々が観る作品になるので、誰が聴いてもすぐに分かる言葉を選ぶように心がけました。私は第一弾映画『ミュウツーの逆襲』(98年公開)を観たんですけど、その作品が人生で初めて観た映画館で観た映画だったんですよ。エンディングで主題歌が流れたときの衝撃を今でも覚えてるくらい、すごく感動して、まだ小さかったから歌詞の内容の全ては理解できなかったけど、素直にいいなと感じて。そういう心にグッとくるところって小さい子も大人も関係ないと思うので、伝わりやすくてパワーのある言葉で歌詞を作りました。

──みなさんは小さい頃に『ポケモン』をよく観ました?

MAMI:めっちゃハマりました!

RINA:私も『ミュウツーの逆襲』が生まれて初めての映画で、その時の記憶が今も鮮明にあります。もともと好きなゲームだったりもしたから、それが大きなスクリーンのなかで映画になってて、それだけで感動しました。

HARUNA:今回、映画の主題歌を担当させていただくことになって、改めて『ポケモン』ってすごい作品だなと感じました。だってずっと長い間、たくさんの人に愛され続けてるわけじゃないですか。世代を超えていく作品って、そんなにたくさんはないと思うし。私は今年で26歳だけど、人によってはもう子供がいても不思議じゃない年齢で。私たちがポケモン第1世代と呼ばれる世代なので、自分が親になって子供と一緒に観て、どんどん世代が繋がっていくんだなって。

──SCANDALファンはもちろん、ポケモンファンはじめ多くの人の耳に触れる作品になるだろうということでのプレッシャーや責任感も?

RINA:責任は感じますね。ただ、それは『ポケモン』の主題歌だからというよりは、メッセージを発信することに対してはいつも感じているんです。1つのフレーズで気持ちが救われたり、違う道を進もうという勇気になったり。そうなると信じて音楽をやってるから。今回は、聴いてくださる年齢層も幅広くなるのかなとか、初めてSCANDALを知ってくれる人もいるのかなと思うと、よりしゃきっと背筋が伸びる思いがしましたね。

──歌詞は前向きですけど、メロディ自体は切なかったりしますよね?

TOMOMI:メロディありきで歌詞を書いたんですが、切ないメロディに切ない歌詞を書くのも正解だし、あえてポジティブなことを書くのも正解だなって思うんですね。

▲MAMI(G&Vo)
──結果、より切実な歌詞に感じられました。大阪城ホールと横浜アリーナ2Days公演や、劇場版『ポケモン』主題歌など、SCANDALの活躍フィールドがどんどん拡大してますね。

RINA:だからこそ、伝えるということをしっかりやらなきゃなと思うんです。7年バンドを続けてきて、“ガールズバンドとしては23年ぶり”って横浜アリーナ2Daysのことを話題にしてもらったりという状況はすごくありがたいんですね。でも、記録を残すためにライブをするわけじゃないし、自分達自身、そこははき違えないようにしなきゃいけないと思ってます。

──SCANDALのみんながそんな勘違いをするとも思えませんけどね(笑)。

RINA:まあ、良くも悪くも全員が真面目なので(笑)。全員が本気で、誰かの力になれるような音楽をやり続けたいと思っているから。TOMOMIが歌詞を書いた「夜明けの流星群」の中には、“同じ空の下”とか“ひとりじゃない”という言葉が入っているんですけど、このワードは、これまでに何千、何万と歌われて来たかもしれないけど、今の私たちの演奏だからこそ、響いたり救われる人が絶対いると信じてる。そういうメッセージを今、このタイミングで歌えることが嬉しいなって。綺麗事ではなく、今、それが私たちが歌って伝えたいメッセージなんです。

──今作も亀田誠治さんがプロデュースを務めています。前作「Departure」は“バンドサウンドにこだわりたい”というSCANDALの熱い思いが亀田さんのプレッシャーになっていたとかいなかったとか(笑)。

MAMI:ふふふ(笑)。今回もバンドサウンドを軸に組み立てたいというのは変わらずです。でも映画のテーマ曲でもあるので、それにふさわしいものにしたかったから、歌に重心を置いた音の作り方を心がけました。

──音の隙間を活かすようなバンドアンサンブルが印象的なものとなりましたが、ギターも歪みが抑えられてますね。

MAMI:はい。まずは歪みを結構削って。その代わり、自分のエフェクターボードにあるものを駆使していろいろな音を作ってるんですね。電子音っぽいものもギターで表現したり。結果、キラキラしたサウンドになったし、ギターも楽曲もよりメロディアスになったなと思います。

TOMOMI:私も今回はロックなバンドサウンドを聴かせるというよりは、歌を立たせるためにメロディに寄り添うようなベースを意識しました。イントロはドラムとユニゾンしてるし、他でも何かとユニゾンしてます(笑)。

──サビのスタッカートフレーズのハネた感じとか気持ちいいです。

TOMOMI:あそこは革命的ですね~。あんなにポップなことったらない(笑)。

MAMI:スキップしてるみたいな感じだよね(笑)。

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