【インタビュー】サンサナー、ポップスと民謡の融合が耳に心地よいネオ沖縄ポップス『サンサナー4(ユーチ)』

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■他のジャンルの音楽の方とコラボできたら楽しいな
■沖縄音楽の枠を超えていろんな方とご一緒したい


──「夏が来た!」は、サンサナー初の乾杯ソングということで、ビールが飲みたくなります。

アーサ:お客さんがお酒を飲まれている席でのライヴも多いので、そういう時に自分たちの乾杯ソングがあったら楽しいなぁと思って、プロデューサーにそういう曲をやりたいってずっとリクエストを出していたんです。やっとそれが叶った。曲中に乾杯が6回くらい出てくるので、全部乾杯しましょう!っていう曲です。

ユリエ:最初の乾杯から逃さないように!

アイ:相当しつこく乾杯するので(笑)。

アーサ:一曲で酔っぱらえます。ビールでも泡盛でもジュースでも。子供も一緒に。

──これまた三線が聴きどころですけど。

ユリエ:これが一番難しかったです! 三線も弾いて、歌も唄うと呼吸困難になるんです。指も口も、いろんなところを動かしていなければならないので。その横でアイとアーサが楽しそうに踊っているので、この曲をライヴでやるときは、二人を見ていてほしいです(笑)。

──この曲ではビールが飲みたくなりますけど、「ガチマヤー」はお腹が空いてきます。

アーサ:沖縄の三食ぶんを詰めこんだので。沖縄の人って、本当にこういう食生活してるんです。私は結構カルチャーショックを受けました。まず、お店ではモーニングサービスが昼の3時くらいまであって、ランチも朝10時から夜12時くらいまであって。しかも、サンサナーは本当に3人ともガチマヤーなんです。

──食いしん坊っていう意味ですよね。沖縄料理では、それぞれ何が好きなんですか?

アーサ:私はタコライスが好きです。金武町がタコライスで有名なんですけど、そこのタコライスは量が多いので、パックで持ち帰って夜も食べるっていう。

ユリエ:私は大好きなものいっぱいあるんですけど、「これで育ちました!」って言えるのはポーク卵ですね。沖縄ではスパムとかチューリップっていう缶に入ったポークランチョンミートがあるんですが、いろんな使い方をするんです。ご飯と食べてもいいし、パンに挟んでもいいし、とにかく万能。小さい時から朝ご飯は絶対コレっていうのが決まってて。それがポークランチョンミートと卵なんです。どこに行ってもポーク卵。お弁当もポーク卵。

──アイさんは?

アイ:沖縄では肉好きな人のことをシシジョウグって言うんですけど、私はまさにそのシシジョウグです。昔からお肉が大好きで、お盆などには必ず豚の三枚肉が出てくるんです。親戚のおばさんが出してくれた三枚肉を全部食べちゃうくらいで。沖縄のお肉料理が大好きです。

──次の「綾橋」はガラッと雰囲気が変わりますね。素敵なラブソングです。

アーサ:他の曲は全部沖縄にいるときに書いたんですが、この曲だけは飛行機の中で書いたんです。今は飛行機でどこでも行けちゃう時代だけど、昔は一つの島に渡るのも命がけで渡ってたんだろうなと思ったら、自然と歌詞が出てきて。

──飛行機で沖縄から離れたからこそ感じたことなんですね。

アーサ:はい。離れているからこそ、余計に思いが募るんだろうなと思って。

アイ:レコーディングで唄うときも、ちょっと照明を落としてもらって雰囲気づくりをして挑んで。気持ちよく、ちょっと目をつぶって唄ったりしたんです。この曲って、古典を感じさせるような雰囲気。だから、自分のポップな部分は置いといてっていう感じで、古典を唄っているような、ゆっくりな舞踊を踊っている気分で唄いました。

ユリエ:私は、この歌詞ではこういうことを伝えたいんだろうなっていうのを想像して、「私はあなたの姿が愛おしい」っていう、その感情を声に乗せるように録りました。「歌」っていうよりは語りかけているような。

アーサ:私の中では、おじいとおばあが昔を思い出しながら、「昔はこんなだったね」とか「あんなだったよね」っていうのを語らっているような雰囲気なんです。私は中身がおばあなんですよ。声もちょっとおばあだし、感覚もおばあなんです。だから、おばあの気持ちになって唄いました。

──ノスタルジーな感じは出ますよね(笑)。

アーサ:そうなんですよ。私が大学で専攻してたのがもともと古典なんです。コブシばりばりの。だからそうなっちゃうんですけど。

──「ユメノジカン」でまた爽やかになりますね。

アーサ:一曲目、二曲目のにぎやかな感じとはまた違って、中ぐらいのテンポな感じですけどね。

ユリエ:ゆったり感は「綾橋」から引き続き。はしゃいだ感じでもなく、スローでもなく。

アーサ:音程が行ったり来たりするのが唄ってて楽しい曲なんです。聴いただけで沖縄の夏が想像できる曲。

アイ:これからの夏に期待をはせてる女の子たちの楽しみを唄った曲なので、女の子の気持ちになって、ウキウキワクワク唄いました。

ユリエ:これから夏がくるってワクワクしている唄なのに、私たちは夏が一番忙しいんですよ。

アーサ:そうそう。エイサー祭り、行きたいなぁ。

アイ:私たちの憧れの沖縄の夏を描いた曲なんですよね。

──ネオ沖縄ポップスの旗手としての野望は?

アーサ:やりたいことはたくさんあるんですけど、もっと他のジャンルの音楽の方とコラボレーションできたら楽しいなと。私たちも沖縄音楽の枠を超えて、いろんな方とご一緒したいです。

ユリエ:常に進化して新しいものを作りたいと思います。

取材・文●大橋美貴子


『サンサナー4(ユーチ)』
発売中
TECG-16099 / 定価:\1,500+税
1.ちゅらさちゅさ
2.夏が来た!
3.ガチマヤー
4.綾橋
5.ユメノジカン
6.ちゅらさちゅさ(カラオケ)
7.夏が来た!(カラオケ)
8.ガチマヤー(カラオケ)
9.綾橋(カラオケ)
10.ユメノジカン(カラオケ)

<国際通りトランジットモール 高良レコード店前ストリートライブ>
8月17日(日) 高良レコード前(那覇国際通り)
時間:15:00~ / 17:00~

<沖縄料理うさぎや10周年記念フェスティバル『琉球の彩』>
2014年9月7日(日) 大宮ソニックシティ小ホール
出演:SAKISHIMA meeting(新良幸人×下地 勇) / 仲宗根 "サンデー" 哲 / しゃかり / 松田しのぶ / よなは徹 / 長嶺良明 / サンサナー
チケット:e+・ ローソンチケット・うさぎや大宮店
[問]うさぎや大宮店  TEL:048-645-6193

◆サンサナー オフィシャルサイト
◆テイチクエンタテインメント

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