【対談】逹瑯(MUCC) × マオ(シド)、異種格闘技対談-Ring 番外編「ガチンコでフルスイングの闘いになる」

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■だけど、酒はちょっとテンション上がりますけどね
■曲作りに限らずなんでもそうですけど、酒呑んでやるとかは良くない──マオ

逹瑯:マオ君が最高にテンション上がってるのって、何してる時っすか? わりとテンションが一定っていうイメージがあって。「キターッ!」みたいなことになるのってあんのかなって思わされるんだけど。

マオ:なんだろうな、うーん。たとえば漫画読んでる時とか。

逹瑯:え? 漫画読んでる時、そこまでテンションぶち上がります?

マオ:なんかこう、ヤバい時ありますよね?

逹瑯:ああ、でもあるか。それはある。俺、『はじめの一歩』とかも……あれ、読みます?

マオ:持ってます、途中までは。あれはヤバいっすよね。

逹瑯:ちょっと前の話だけど、一歩が日本チャンピオンで、一歩のこと大好きな格下の挑戦者がいて、そいつが一歩を怒らせて怒らせてイノシシ状態にするかのような戦い方をして、一発目の一歩のフルスイングにカウンター合わせてくるっていう場面があって。で、そのカウンターが決まったんだけども、一歩が寸前のところで踏みとどまって、次、行くぞっていうところでその週が終わって。俺、すげえ“キターッ!”ってなって、パタンと閉じて、もう続きを読みたさ過ぎて……

マオ:ああ、単行本じゃなくて週刊誌のほうだったんですね?

逹瑯:そう、マガジン。で、俺、コンビニのなかウロウロしてましたもん。“うわーっ、どうしよう!”って(笑)。

──立ち読みですか、しかも。

逹瑯:立ち読み(笑)。あん時は相当テンション上がったから、確かに俺も、漫画でテンションが上がるっていうのはわかるわ。

マオ:そう、漫画はありますよね。

逹瑯:どんなの読むんすか? いちばん好きな漫画って?

マオ:むずかしい質問っすね。なんだろう。最近になってまた『YAWARA!』とか読んでますけど。あれは面白いです。わりとスポーツ系は好きかな。

逹瑯:『Happy!』は?

マオ:いや、まだですね。

逹瑯:読んだ方がいいっすよ。『YAWARA』と同じ浦沢直樹さんの、テニスのやつ。めっちゃオモロいっすよ、あれ。

──『YAWARA!』とかはきっと読み返しですよね? ストーリー展開をあらかじめ知っていて、“次にこうなる”というのがわかっていてもテンションが上がるんですか?

マオ:そうですね。ただ、俺、一度読んでも忘れちゃうのが速いんですよね。あと、貧乏な時代に、本とかをかなり売りまくっちゃったんですよ。それを取り返す作業っていうのをちょっとずつしてるんですよ。

──それ、わかります。改めて大人買いしちゃうんですよね。

マオ:うん。中古で全巻セットとかを買ってみたりとか。

──ただ、マオさんが漫画を読みながらテンションが上がっている図というのを頭のなかで想像しようと思っても、なかなか……

逹瑯:うん。むずかしい。でも、そのテンションが上がってる感じというのはきっと、まわりから見てるぶんにはきっと気付かないんじゃないのかな。

マオ:そう。普通なんですよ、多分。まわりから見たら普通なんだけど……

逹瑯:眼だけ爛々としてたり……

──鼓動は高まってたりするわけですね?

マオ:そうです。あんまりあからさまにテンション上がってることというのは……。

逹瑯:スポーツというわけでもなさそうだし。トレーニングはしてもスポーツはしないというか。

マオ:うん。トレーニングはするにしても、淡々とやるものだし。

逹瑯:なんかやっぱ、自分の世界というか、1人で何かするのが好きなんすかね?

マオ:そうかもしれない。だけど、酒はちょっとテンション上がりますけどね。

逹瑯:俺の場合、お酒でテンションが上がるっていう感覚がまずわかんないんですよね。吞みたいお酒があるわけですか?

マオ:いや、元々はそれがなくて。そもそもは、カシスオレンジとかを3口ぐらい吞んだだけでドクドクいってぶっ倒れてたんですけど(笑)、そこから始まって、なんかいつのまにか……。今はなんか、ビールが美味しい。

逹瑯:ビールのおいしさはわかんねえな、俺。

マオ:俺も全然わかんなかったんすよ。なんだこれは、って感じだったんだけど。ここ2年ぐらいですね、ホントにビールが美味しいなと思うようになったのは。

逹瑯:えーっ!

マオ:ずーっと実は苦手で。最初の付き合いの一杯ぐらいは、みたいな感じだったんですけど、今はもう、夜ご飯の時は絶対ビールがないと嫌だなっていうくらいで。

──この一杯のために生きてるな、みたいな?

マオ:そういう日もありますね(笑)。ちゃんと身体を使って仕事した日とかは、やっぱり美味しいっすよね。

逹瑯:わっかんねえな。味が美味しいんですか? それとも喉越し?

マオ:喉越しのほうがやっぱり重要かな。

逹瑯:俺、ビールはいつ吞んでも“ううっ!”となりますもん。喉のあたりでブルッとくるというか。

マオ:喉に行くちょっと前のあたりですよね? 前は俺もそこで“うえっ!”となってました。なんで好きになっちゃったんだろ?(笑)

逹瑯:俺はなんか最近ね、コーヒーがちょっと美味しいなと思うようになってきたんだけど。

マオ:ああ、人の味覚って変わってきますよね。

逹瑯:全然好きじゃなかったコーヒーを美味しいと思うようになってきたくらいだから、もしかするとビールもイケるようになるのかも。

マオ:俺、全部ほぼ同時でしたもん。ビールと、ワサビと……。

逹瑯:ちょっと待って! それまでずっとお寿司、サビ抜きだったってこと?(笑)

マオ:全然駄目でした(笑)。

逹瑯:わはははは!

マオ:あと、お寿司のガリとか、ああいうのも。あのへんが一気に「あれ? 美味しくないか?」ってなってきて。漬物とかは前から大丈夫だったんですけどね、刺激物系はわりと駄目なのが多くて。

──大人の味覚になってきたってことなんでしょうかね。

マオ:ワインとか吞めるようになったのも同時期だし。なんか美味いなあと思うようになってきて……。

──お酒を吞むようになると食べ物の好みが変わってきたりしますよね?

マオ:ああ、それもあるのかもしれない。

逹瑯:それにしてもワサビかあ(笑)。……で、全然、話が変わるんですけど、マオ君が最初のバンド始めたのって何歳ぐらいなんですか?

マオ:コピーバンドとかも含めて? それだったら17~18歳ぐらいかな。

逹瑯:じゃあ俺と同じくらいだ。最初は何のコピーを?

マオ:最初はGLAYとL’Arc~en~Cielを。両方やるといちばん人気出るかな、みたいな(笑)。もちろん好きっていうのもありましたけど。

逹瑯:普通にJ-POPとして流行ってましたもんね。

マオ:これをやったら盛り上がる、という曲がやっぱ多かったんで。

逹瑯:どんな曲歌ってたんすか、その頃?

マオ:いちばん最初はGLAYの「Yes,Summerdays」っていう、カメリアダイアモンドのCMで使われてた曲ですね。初めてコピーして、1曲目にやったのがあの曲で。

逹瑯:最初にバンドをやろうって話になったときから「俺はヴォーカルで」と?

マオ:ですね。何もやったことない人に向かって「ベースやりなよ」とか言って(笑)。

逹瑯:「できるでしょ? 弦少ないから」みたいな(笑)。

マオ:まあ、そんな感じで始まりました(笑)。

逹瑯:そういったバンドに影響を受けた、とかではない感じ?

マオ:いや、全部に影響を受けてたと思いますね。真似もしたし。

逹瑯:人気が出てモテそうだから、というだけではなかった、と(笑)。ちなみに作曲って、今まで一回もしたことないんすか?

マオ:したことないですね。

逹瑯:……なんで?

マオ:いや、わかんない。まず、どうやっていいかわかんないというか。

逹瑯:それを言ったら俺もどうやったらいいかわかんないけど。楽器できないから。なんか「あっ、メロディ浮かんできたなあ」みたいなのもなく?

マオ:いや、それは小学校の頃からあります。

逹瑯:あっはっは! そうなんだ?

マオ:ありますよね?

逹瑯:あるある(笑)。サビしかないみたいなのが浮かんだり。

マオ:全然あります。

逹瑯:そういうのをちゃんと形にしてみたいなとか、ないんですか?

マオ:ないんですよねえ。

逹瑯:なんか面白そうなのに。

マオ:いや、なんか今みたいな感じのままがいいんじゃないですかね。うちの場合は多分、バランスとして。

逹瑯:なんか大騒ぎになりそうな気がするけど。アルバムが出たときにマオ君が作ってきた曲が1曲でも入ってたら。

──ちょっと事件ですよね、それは。

逹瑯:うん。実は来たるべき時のために大事にとっておいてるんじゃないかと思う。

マオ:いや、ホントにないんです(笑)。

逹瑯:あれ? ちょっとジャブ入れてみたつもりだったけど、効かなかったか(笑)。

──本当は夜な夜なビールを吞みながら作ってたりして。

マオ:それ、けっこうヤバいですね。酒呑んだ勢いで作るとか、相当恥ずかしいやつですよね(笑)。曲作りに限らずなんでもそうですけど。酒呑んでやるとか、良くないと思う。

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