【対談】逹瑯(MUCC) × マオ(シド)、異種格闘技対談-Ring 番外編「ガチンコでフルスイングの闘いになる」

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■この組み合わせでやる以上は和気藹々とした感じというのは似合わない
■ずっと味わってこなかった空気感があるはず──マオ

逹瑯:また違う話なんだけど、ここ近年で俺、マオ君についていちばんびっくりしたのが、動物を飼い始めたこと。そういうイメージがなかったから。

マオ:ホントっすか? 動物は好きなんですけどね、元々。

逹瑯:犬派? 猫派?

マオ:両方とも。どっちも実家で昔、飼ってたんで。

逹瑯:あ、そうなんだ。

マオ:やっぱ実家のイメージに人生を近付けたいみたいなところがあって(笑)。

逹瑯:でもきっと、実家で飼ってた犬は、外で飼うデカいやつでしょ?

マオ:そう。(シベリアン)ハスキーですね。

逹瑯:ああ、ハスキー流行ったもんな! ハスキーとかレトリバーとか。

マオ:部屋にも全然、入れてましたけどね。

逹瑯:で、今は猫を?

マオ:両方ですね。犬も猫も。

逹瑯:猫はどんな種類?

マオ:ソマリっていうちょっと長毛なやつ。アビシニアンの長毛版みたいな感じなのかな。あんまり詳しくないんでよくわかんないですけど(笑)。ちょっとキツネっぽいんですよね。で、犬はトイプ(ードル)っすね。

逹瑯:その猫と犬、仲いいっすか?

マオ:そうっすね。最初はだいぶヤバかったですけど。今はお互いがいないと駄目というか、なんか寂しそうにしてますね。猫が先だったのが良かったのかもしれない。それが逆だったらまたちょっと違ってたのかも。でも、やっぱいいっすね。今は動物と晩酌っていうのが(笑)。

逹瑯:ちなみに猫のほうは今、何歳?

マオ:2歳とちょっとですね。

逹瑯:なんか1~2年ぐらいしか飼ってなくても、もはやいなかった頃のことって思い出せないですよね、動物って。

マオ:ああ、確かに。

逹瑯:半年でも飼ってると。いなかった時の生活が思い出せない。うちの猫はもう12歳だから、いいババアなんだけど(笑)。なんかもう、そこにいるのが当たり前だもんなあ。猫ってめちゃめちゃ可愛いっすよね?

マオ:可愛いですねー。

逹瑯:なんでその猫を選んだんすか?

マオ:まあペットショップで買ったんですけど。仕事の合間に1時間ぐらい空いたことがあって、そのスタジオの近くにペットショップがあったんで、ちょっと覗いてみようと思って、ぷら~っと見てまわってたんですよ。その時点では、可愛いなあとは思いつつも、「飼うのはなあ、大変だし」というのがあって。でもなんか、家に帰ってからそのペットショップのホームページをなんとなく見てみたりして……。

逹瑯:ああ、結構気になってたんだ(笑)。

マオ:で、そいつ(=猫)を実物でもう一回見てみようと思って(笑)。売れちゃうまでたまに様子を見に行こうかな、みたいな感じで。ホントにその時点では飼うつもりじゃなかったんですよ。ノリで飼っちゃうのはやっぱり良くないと思うんで。それで……あれは3回目ぐらいだったのかな。その店にカップルが来てて、どうやらその猫を飼いたいらしいんだけど……漏れ聞こえる2人の会話から、どうもその猫のことを真剣に考えているとは思えなくて。だったら、仮に職業柄、あんまり構ってやれなかったとしても、絶対に俺のほうがいい飼い主になると思って……それで飼っちゃいました(笑)。

逹瑯:ははははは! ナメとんのかって会話だったと(笑)。それでカップルが連れて帰った猫がちょっとでもウルサかった日にゃあ……

マオ:そうそうそう! そういうことを考えると……。で、実際に飼ってみると、事前に心配してたようなことはどうにか避けられて。

逹瑯:超静かだし?

マオ:まあ静かですね(笑)。後輩とかが手伝ってくれたりして助かってるというのもあるんですけど。

──今の物語、歌詞になりそうじゃないですか! 猫の目線で書くとか。

マオ:あはは!

逹瑯:で、歌詞の話に戻るんだけども、いざ書こうとなった時点で、イチから書き始めるんすか? それともあらかじめネタをストックしておいたりとか?

マオ:俺は結構、言葉で選ぶことが多いんですよ。響きがカッコいいとか。あとはこの色を歌詞のなかで使いたいとか。それを歌詞で使ったらお洒落なんじゃないかと思えるものが勝手に自分のなかで何個かあって。そういったものをとにかく早くいずれかの歌詞に嵌めたいなっていうところから始まることが多いっすね。だから意味があるというよりは、意味はないけどそこから拡げていくというか。「このギターの音色で始まる曲はこの言葉で始めたい」とか、「この言葉は絶対サビに入れたい」とか。そこからどういうストーリーにしていくかを考える、というのがいちばん多いですね。

逹瑯:やっぱねえ、今の話を聞いて思ったんだけど、AB型の人ってなんか変わってる人、多いっすよね。

──マオさんはAB型なんですね? 変わってるんでしょうか、実際?

逹瑯:変わってる。AB型の人の発想、羨ましいもん。そういうことがすっげえ多くて。俺はA型なんですけど。やっぱその、AB型は変なとこから発想するところがあるというか、普通の人だったら絶対に順を追っていっちゃうところで、イレギュラーなところから拡げていける脳味噌を持ってる人が多いというか。あと、AB型のアーティストは客観的に自分を見れてるというか。他人から見た自分像っていうのをしっかり作れる人が多いっていうイメージですね。すごく確固たる自分を持ってるというか。ナチュラルに自分を自覚できてる部分と、意図的にやってる部分とがいい感じに混ざってるイメージ。マオ君もそうだし、竜太朗さんもそうだし、あとはDAIGO、MIYAVI、柩とかもそうだし。あ、mayaもそうかな。

マオ:うーん。確かに今、名前が出た人たちはそうだなって思いますね。

逹瑯:竜太朗さんとか、ホントに天然と計算が入り交じってると思う。MIYAVIもそういうころがある気がするし。そういう部分で、すごくアーティスティックな人が多いっていうか。昔からね、AB型は羨ましいなと思ってるんです。

マオ:自分にも確かに、少しはそういうところがあるのかもしれない。

逹瑯:なんかね、自分の思い描いてることを具現化できる能力というか。しかもまた、普通の人では出てこないような突拍子もないアイデアがポンと浮かぶようなところが多いんで。ある意味、突飛な人が多いというかね。ホントに羨ましい。

──でも、A型にだって羨ましがられる部分というのはあるんじゃないですか? 僕は血液型の話、あんまりよくわからないんですが。

逹瑯:まあでも、A型の人ぐらいですからね、血液型にこだわるの(笑)。

マオ:俺、自分がAB型だって知ったのが遅くて。20歳を過ぎてからだったんですよ。で、そこから2年ぐらいはすっげえ言ってましたね。「俺、AB型!」って(笑)。

逹瑯:わっはっは!

マオ:めずらしいっていうのが嬉しくて。最初のうちはすごく言ってた。聞かれてもいないのに言いたがってたというか(笑)。でも今はもうべつに。めずらしいと言ってもさほどじゃないし、嫌われやすいというか、とっつきにくいといきなり思われちゃうこともあるんで、これは言わないほうがいいなって。

逹瑯:俺はね、A型なのに第一印象はB型っぽいって言われるんすよ。

マオ:いや、A型っぽいですよ。第一印象がどうだったかは思い出せないですけど。

──さっきの話に戻りますけど、夏休みの宿題を最後に一気にやるのはO型っぽい気がするんですよ。ちなみに僕はそのO型なんですが。

逹瑯:なるほど。でも俺の場合は、最後の日にすら宿題をやろうともしないわけで(笑)、それとは違うと思うんです。

マオ:何型とか関係なく、やろうともしないだけ(笑)。

逹瑯:そうそう、なんとかやり過ごそうとする人(笑)。

──さて、もしかするとこの対談をライヴの直前に目にする読者もいるかもしれません。実際、当日はどんなライヴになることを期待していますか?

逹瑯:いやー、こんなにちゃんとがっつりやることって、これまでにはなかったし、この先もあるのかないのかわかんないので、ホントにスペシャルなものになりゃいいかな、と。スペシャルっつーか……なんだろうな。メンバー同士もみんな顔見知りだし、仲のいいメンバーもいるし、かといって和気藹々とする気もないというか。おそらくシド側にもそのつもりはないだろうから、その日はガチンコでフルスイングの闘いになるのかなと思うんですよ。そこでどんな球を打ってくるのかなというのが楽しみだな、と。

マオ:それはこっちも同じですね。違うバンドとやるんであればまた違ってたかもしれないけど、この組み合わせでやる以上は和気藹々とした感じというのは似合わないというか。お客さんにとってもそれは気持ち悪いんじゃないかと思うんですよね、きっと。求められてるのは、もっと違うものだと思うんで……。あと、自分らとしては、いつもやれてないことをやるチャンスでもあると思うんで、そこは楽しんでやらせてもらおうかなと思ってます。いちばんは会場の空気感の違いみたいなもの。ずっと味わってこなかった空気感があるはずだと思うんで。2バンドでやるっていうこと、しかも相手がMUCCであるっていうことで生まれてくる空気というのがあるはずだし。

──MUCCはこの一連のライヴのなかで、大先輩やジャンル的にやや距離感のある人たちまで、さまざまな人たちとステージを共にしてきました。そんななか、いちばん近いところにいるのがシドということになるはずですよね?

逹瑯:そうですね。どんな感じで闘うのかっていうスタイルを知ってるぶん、怖いところもやっぱりありますよね。イベントで強いバンドだし、昔から。持っていき方も知ってるし、強力な球も持ってるバンドなので。そこで、うちらもどうお客さんを巻き込んでいくか、ということを考えることになるし。今のMUCCのいちばん極端なところのノリに、どれだけシドのお客さんを巻き込んでいけるかってところかな。

──実際どんなことになるのかが楽しみですが、とりあえず当日のライヴが終わったら、是非ビールで乾杯してください。

マオ:あははは!

逹瑯:ビールかあ……(笑)。俺、そこで「めっちゃ美味い!」って感じちゃったらヤバいですよね。

マオ:でも実際、美味いですよ。ライヴを終えた直後のビールは。

逹瑯:ポカリはめっちゃ美味いんすけどね(笑)。でも、その日は……せっかくだから、試しに1缶用意しておいてもらおうかな(笑)。

取材・文◎増田勇一 撮影◎瀧本 JON…行秀


■<SIX NINE WARS -ぼくらの七ヶ月間戦争- Episode 6.「ARMAGEDDON」>毎公演異なるアーティストとの2マンTour
2014年8月06日(水) Zepp Nagoya VS [Alexandros]
OPEN 17:30 START 18:30
2014年8月09日(土) 新木場Studio Coast VS 氣志團
OPEN 16:00 START 17:00
2014年8月17日(日) 京都KBS HALL VS GRANRODEO
OPEN 16:00 START 17:00
2014年8月19日(火) Zepp Namba VS BUCK-TICK
OPEN 17:30 START 18:30
2014年8月20日(水) Zepp Namba VS シド
OPEN 17:30 START 18:30
2014年8月22日(金) 川崎CLUB CITTA' VS D'ERLANGER
OPEN 17:30 START 18:30
2014年8月24日(日) 大阪城野外音楽堂 VS ゴールデンボンバー
OPEN 16:00 START 17:00
2014年8月26日(火) Zepp DiverCity VS MICHAEL
OPEN 17:30 START 18:30
2014年8月28日(木) 恵比寿LIQUIDROOM VS geek sleep sheep
OPEN 17:30 START 18:30

■<SIX NINE WARS -ぼくらの七ヶ月間戦争- Final Episode「THE END」>
2014年9月23日(火・祝) 国立代々木競技場第一体育館
前売券¥5,569(税込) 当日券¥6,500(税込)
※全席指定、3歳以上のお子様はチケットが必要です。
チケット一般発売日:2014年8月2日(土)

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