【対談】逹瑯(MUCC) × kyo(D'ERLANGER)、異種格闘技対談-Ring 番外編「大人げなさっていくつになっても必要」

MUCCの逹瑯が、異なるジャンルのアーティストとトークを繰り広げるBARKS異種格闘技対談連載が『Ring2』だ。同コーナーは2009年9月の田村淳(ロンドンブーツ1号2号)対談を皮切りに、2012年8月の櫻井敦司(BUCK-TICK)まで、特別編を含めて全25回の熱戦を展開した。そして2014年8月。MUCCは、七ヶ月間連続で毎月異なる全6種類のツアーを各9公演ずつ行なうライヴプロジェクト＜SIX NINE WARS –ぼくらの七ヶ月間戦争-＞を開催中であり、同プロジェクトは8月から、各公演ごとにビッグネームを迎えたツアー＜Episode 6.「ARMAGEDDON」＞へ突入している。それも音楽スタイルの異なる猛者ばかりとの対バン形式だ。

◆逹瑯(MUCC) × kyo(D’ERLANGER) 拡大画像

逹瑯とBARKSは、異種格闘技対談-Ringをここに復活。数々のビッグネームとの2マンツアー＜Episode 6.「ARMAGEDDON」＞出演アーティストをゲストに迎え、“番外編”として対談を連載掲載していく。8月22日の川崎CLUB CITTA'公演を前にお届けするのは、D'ERLANGERのヴォーカリストkyoとの対談だ。初共演は12年前の2002年。“俺も将来こういう先輩になろう!"思ったという逹瑯とkyoによる師弟にも似た関係性が明かとなった。

■俺、こんだけ長いツアーやってきて
■まだ使ってない筋肉あったんだ!って思っちゃいましたもん──逹瑯

──今回はD'ERLANGERのkyoさんにお越し頂きました!　今日も逹瑯がいろいろと失礼な質問をしていくと思いますが、よろしくお願いします。

kyo：あははは。失礼な質問って（笑）。でも、逹瑯ってホント、そういうとこ可愛いんだよね。

逹瑯：いやいやいや（照）、ありがとうございます。kyoさんは本当に優しいからね。それにすっごい真面目ですよね。

kyo：そうだね。俺、真面目だよね（笑）。自分で言うのもなんだけど（笑）。

逹瑯：いやいや、基本真面目ですよね。ラジオにゲストで来てもらったときも、すごく真面目な話したし、普段話すときも、kyoさんとはだいたい真面目な話になりますもんね。打ち上げ以外は（笑）。

kyo：あはははは。打ち上げ以外はね（笑）。間違いない!　世代的にそういう世代だったんで、こういうモノ（インタビューを録る録音機材）がまわっていると、また特に真面目になっちゃうっていう（笑）。

逹瑯：ロックスターがロックスターだった世代ですもんね、kyoさんたちの時代って。

kyo：そうね。

逹瑯：打ち上げのときも真面目じゃないと言っても、そっちもめちゃめちゃロックスターっぽくて。

kyo：そうだね（笑）。

──酔っぱらうとどうなるんですか?

kyo：基本ロックスターであることは変わりないんだけど、そこに、羽が生えちゃう感じ（笑）。

逹瑯：そうそうそう（笑）。俺はどっちのkyoさんも好きですけど、どっちかっていったら打ち上げのときのkyoさんのほうが好きかなぁ。距離が近くなれるんで（笑）!

kyo：あははは。やっぱ羽生えるとねぇ（笑）。

逹瑯：でも、やっぱりライヴ当日とか声かけらんない感じですもん。オーラが半端なくて。今年のはじめにD'ERLANGERとMERRYの対バンを観に行かせてもらったんだけど、そのときもやっぱり、本番前には声かけれませんでしたもん。ピリッとした感じがあって。

kyo：あぁ、なんか終わってからそんなこと言ってたね。でも、自分の中ではわりと普通なんだけどね。ただ集中してるだけというか。さすがにもうベテランだから、メンバーそれぞれがライヴに向き合う空気感を個々に持っていて、それをお互いが自然と感じ取ってるっていう感覚なのかなって。それが傍からみると、ちょっとピリッとして見えちゃったりするのかもしれないけどね。

逹瑯：なるほど。もうまったく緊張することってないですか?

kyo：いや、そんなことないよ。でも、緊張というより、興奮するって感覚かな。特に対バンは燃えるね。

逹瑯：たしかに、対バン相手がいるライヴは燃えますね、いつも以上に。今回の＜ARMAGEDDON＞で、氣志團とやらせてもらったとき、客席から氣志團のライヴ観てたんですよ。それで、すげぇテンション上がって、いい感じだったんですよ。よし、今日はなんかすげぇいいテンションだ!って自分で感じたくらい。それで、そこから楽屋に戻って、転換時間とかにセットリストとか見直したりしてたら、なんかだんだん緊張してきちゃって。あれ?　なんかさっきのいいテンションどっかいっちゃった!みたいになって、結局変に緊張したままステージに上がっちゃたんですよね。

kyo：逹瑯はまだ時間の使い方が上手くないんじゃないの（笑）?

逹瑯：あははは。ワンマンだと、もう随分ペース配分は出来る様になってると思うんですけど、対バンとなると、なんかまだペースが乱れるんですよ。

kyo：たしかにね。ワンマンと対バンとだとちょっと感覚違うからね。

逹瑯：そうなんですよね。今回のツアーは、対バンとワンマンが交互に来てたりもしたから、なんか最初はペースが掴み辛かったりするんです。でも、さすがに3月からずっとツアーやってるんで、体はもうツアーに馴染んでるんですけど、初めましての相手との対バンが多いせいか、知らず知らずのうちに、普段使ってない筋肉使ってるみたいなんですよ。氣志團のときは特にでしたね。なにか変わった動きをした訳でもなかったと思うんですけど、なんか、普段痛くないところがすげぇ痛くて。

kyo：覚醒してんだよ、きっと。俺さぁ『DRAGONBALL』ってあんまよく知らないけど、サイヤ人がより強くなって、そのまた上のサイヤ人になってんじゃないの?

逹瑯：どうなんですかね?　強くなれてるんだったらいいですけど（笑）。改めて、俺、こんだけ長いツアーやってきて、まだ使ってない筋肉あったんだ!って思っちゃいましたもん。

kyo：たしかにね。でも、ツアーって難しいよね。ちょうど体が慣れてきた頃にファイナルになっちゃうってことも多いじゃない?　そこでまたしばらく間があいちゃうと、またゼロからになるからね。ちょうど今、ウチはそんな時期だよ。だから、MUCCとの対バンで一気にベストな状態まで持っていかなくちゃだからね。

──対バンでも、2マンと3マンでは感覚が違うんですか?

逹瑯：全然違うでしょ。

kyo：そうだね、違うね。3マンになると、ちょっとイベントっぽい感覚になるかな。

──それは持ち時間の問題も関係してるんですかね?

kyo：そうだね、持ち時間もあるね。やっぱり3マンだと当然短くなるでしょ。そこもあって、それに見合ったセットリストを組むし、闘いっていうより、“このイベントを全員で盛り上げよう!"っていう感覚になるというか。

逹瑯：そうですね、イベント全体を盛り上げようっていう、なんかちょっとしたお祭り気分になりますよね。

kyo：そうそう。でも、ツーマンだと一気にガチンコ勝負な感覚になるというかね。

逹瑯：そうですね。

◆インタビュー（２）へ