【インタビュー】清木場俊介「余裕のあるどっしりとした楽曲が自然と生まれた」新作『MY SOUNDS』

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■いまライブ前なので精神的に逃げないことが一番大変
■そうだからこそ、ブレないでいられるんですけど


 ▲『MY SOUNDS』初回限定盤
 ▲『MY SOUNDS』通常盤
──あえて聞いていいですか。俊さん、今、何と闘っていますか。

清木場:今は…やっぱり、自分自身ですかね。自分自身が甘い道に行かないように、すごくストイックにやっているので。今はライブの準備に入っているので、毎日仕事して、曲を決めたり、曲間を決めたり、なんだかんだ12時ぐらいになってしまうんですけど、そこから走らなきゃいけなかったりとか。

──深夜に?

清木場:そう。今は酒もやめてるし。単純なことなんですよ。酒をやめるなんて、やめればいいじゃんっていう単純なことなんだけど、すごく深かったりする。貫くことは。だから、毎日が自分との闘いですよ。

──なるほど。

清木場:オフの時は、全然そんなことないんですけど。自分を解放してやる時期も必要なので。でも今はライブ前なので、そういう自分を作っていって、精神的に追いこんで、逃げないようにしていくことが一番大変な作業ではあります。そうだからこそ、ブレないでいられるんですけど。明日やればいいや、というのが通用しないので、僕の中では。たとえば今は毎日8キロぐらい走っているんですけど、1日やめたら、次の日は16キロ走らなきゃいけないんですよ。絶対嫌でしょ(笑)。

──嫌ですね(笑)。

清木場:今日も、午前2時ぐらいまで仕事していて、7時に起きなきゃいけないのに9時に起きてしまって、そこからまたいろんな作業をして、仕事の時間までちょっと横になろうかなと思ったんだけど、帰って来てまた夜に走るのは嫌だから、今のうち走っておこうと思って、走りました。

──うーん、それは本当にストイック。

清木場:そういうふうにしないと、一回ズルしちゃうと癖がついちゃうんで。酒はね、僕は酒が大好きなので、やめるなんてありえないんだけど、3日ぐらいやめるともう何も気にならない。目の前で人に飲まれても、まったく何も思わない。酒は大丈夫ですね。でも、自分を追い込む作業がつらい。強い人は、そんなことしなくていいと思うんですよ。僕は気持ちがちょっと弱いので、強くしたいんです。

──はい。

清木場:そういうことでは、すごく闘っています。そこでブレちゃうと、「One and Only」って何? 「Spirit」って何?ってなっちゃうし。そこは曲げたくないんです。オフの時は全然、アホみたいになってますけど(笑)。でもやっぱり、やる時はやりたい。

──俊さんのそういう日常が、唄を通して伝わればいいなと思います。ツアーは10月からですか。

清木場:その前に、ファンクラブイベントがあるんです(*8月30、31日に開催済み)。そこが一番大事。全国ツアーは自分の中ではすごく楽しいもので、つらくはないんですが、ファンクラブイベントはマニアなやつらが全国各地から山梨の山奥に来るので、よっぽど好きな人以外は来ないんですよ。そういうやつらだから、油断ができなくて。ツアーよりもキツイですね、追い込み方は。

──俊さんらしい…(笑)。

清木場:大好きなやつは、一瞬の気のゆるみも許さないですから。そういう人たちにもしっかり見せられるように準備しておいて、崩していくのは、その場に応じてやればいいけど、最初から崩れているものを固めることはできない。ひとつ自分のイメージを確立させてから向かえば、崩すのは簡単なので。そういうイメージでこのイベントを乗り切ると、楽しいツアーが待っているので。ツアーは、アルバムを引っ提げて、やりたいようにやらせてもらいます。

──楽しみにしてます。で、ライブといえば、アルバムと同時リリースのライブDVD『10th Anniversary Acoustic Live“MY SOUNDS”2014.5.6 at TOKYO DOME CITY HALL』。この作品についても、あらためてひとこと。

 ▲DVD『10th Anniversary Acoustic Live "MY SOUNDS" 2014.5.6 at TOKYO DOME CITY HALL』
清木場:この先ずっとやっていくべきライブのスタイルというのは、全国ツアー、ファンクラブイベント、男祭、そしてもうひとつ、このアコースティック・ライブが加わったので、見せ方がすごく広がってきています。弾き語りで、アコースティックで見せるというのは、自分のルーツ的な部分でもあるし、40代50代になったら、ああいうライブは必然的にやらなきゃいけなくなってくるんで。そこを今のうちに試しておきたかったんです。今必要なのか?というと、必要ないけど、40代になってそれをやるために、今やることが必要だったというか。

──なるほど。

清木場:自分を客観視して、プロデュースできるかできないかで、自分の道は決まってくると思う。もう34才までできたので、これから5年10年、どういう見せ方ができていくか?が最大のテーマになっていくんじゃないですかね。

──そのための布石を打っている?

清木場:そうですね。

──あらためて、ライブ映像作品としての見どころは?

清木場:今までやったことのない形なので、僕のライブを見たことのない人にも受け入れてもらいやすいと思います。あと、ファンと10年歩んできて、いろんな曲をわかりあってきたので、思い出を振り返るじゃないですけど、こういった映像を残せるということは、自分の人生に残る作品がまたひとつ増えたので、うれしいなと思うし。ファンにもそういう気持ちでこれを見てもらえたらなと思います。

──これから見る人のために、ネタばらしはしませんけども。客席にいたあのちびっ子、最高でしたね。

清木場:ちびっ子ね(笑)。かわいいんですよ。僕のライブで唯一ああいう遊びができるのは、ちびっ子のおかげですね。しかも最初の頃に来てたちびっ子は、高校生とかになってるから。

──もうちびっ子じゃない(笑)。

清木場:そういう子が手紙をくれるんですよ。“バンドを組みました”とか、手紙をくれて。ライブも何回も来るから、自分も覚えるんですよ。“あ、あの子だ”って。“今日、オカンはどうした?”とか言って(笑)。かわいいですよ。フリーライブをしたり、ハイタッチ会をしたり、それでわかったことはすごく大きいですね。親の気持ちを子供に伝えてほしいと思うし、ちびっ子はちびっ子で楽しんでるし。ああいうのって、ただロックをやっているだけじゃ伝わらないので。自分のファンの年齢層が広いのも、唄をわかりあえるからなのかなと思いますね。

──まさに、アーティスト冥利。

清木場:ラジオもやっていて、“私には夢があります”とか言って、それをちゃんと報告してくれるんで。最近は若い子がどうのこうのって言われているけど、しっかりやっているやつはやっていますから。僕のファンの子たちは、そういう子たちが集まるので、僕もそこから力をもらっています。そういう関係性を10年続けてきたので、これから40代、50代になっても続いていくんだろうなと思います。

取材・文●宮本英夫



『MY SOUNDS』
2014.09.10発売
初回限定盤(CD+DVD)VIZL-706 \3,800+税
通常盤(CD)VICL-64202 \2,900+税
(CD)
01.ROCK★STAR
02.JACKROSE
03.Dear
04.Spirit
05.幸せな日々を君と
06.ありふれた日々
07.うつろいゆく世界で
08.Pieces
09.愛してたはずなのに
10.Honey
11.REAL
12.One and Only
(DVD)
幸せな日々を君と
ROCK★STAR

DVD『10th Anniversary Acoustic Live "MY SOUNDS" 2014.5.6 at TOKYO DOME CITY HALL』
2014.09.10発売
VIBL-717~8 \6,000+税
#1
ROLLING MY WAY
Rockin' the Door
Fighting Man
唄い人
ONE
貴方の中に
エール
いつか…
Itsuka...
幸せな日々を君と
愛のかたち
Ai No Katachi
羽1/2
Hane Nibun No Ichi
Message
五日間……バックレよう
さよなら愛しい人よ…
JACKROSE
REAL
GO!WAY!
最後の夜
Saigo No Yoru
今。
Ima
おやすみの前に
五日間……バックレよう
#2
Documentary of 10th Anniversary Acoustic Live "MY SOUNDS" 2014.5.6 at TOKYO DOME CITY HALL

<清木場俊介 ROCK&SOUL 2014 “MY SOUNDS”>
2014.10.11(土)神奈川県 よこすか芸術劇場
[問]H.I.P. 03-3475-9999
2014.10.13(月)千葉県 松戸 森のホール21 大ホール
[問]H.I.P. 03-3475-9999
2014.10.19(日)福岡県 Zepp Fukuoka
[問]キョードー西日本 092-714-0159
2014.10.26(日)愛知県 愛知県芸術劇場 大ホール
[問]キョードー東海 052-972-7466
2014.11.03(月)岡山県 倉敷市民会館
[問]夢番地岡山 086-231-3531
2014.11.08(土)埼玉県 大宮ソニックシティ 大ホール
[問]H.I.P. 03-3475-9999
2014.11.27(木)北海道 Zepp Sapporo
[問]ミュージックファン 011-208-7000
2014.11.29(土)宮城県 仙台市民会館 大ホール
[問]キョードー東北 022-217-7788
2014.12.06(土)大阪府 グランキューブ大阪
[問]サウンドクリエーター 06-6357-4400
2014.12.07(日)大阪府 グランキューブ大阪
[問]サウンドクリエーター 06-6357-4400
2014.12.13(土)東京都 東京国際フォーラム ホールA
[問]H.I.P. 03-3475-9999
2014.12.14(日)東京都 東京国際フォーラム ホールA
[問]H.I.P. 03-3475-9999

◆清木場俊介 オフィシャルサイト
◆10周年特設サイト

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