【ライブレポート】さくら学院、＜紅葉 秋の陣＞で見せた団結力とグループ愛

さくら学院が、9月27日にディファ有明にてワンマンライブ＜さくら学院 2014～紅葉 秋の陣～＞を開催した。

◆さくら学院　＜さくら学院 2014～紅葉 秋の陣～＞画像

同日昼間には、ワンマンライブへの優先入場権を賭けたファン参加型のイベント＜夜公演ファストパス争奪戦 さくら学院 2014年度 秋学期試験＞も行われ、集まった父兄（ファンの名称）とともに、グループの歴史を振り返ったさくら学院。夜公演のライブでは、夏のイベント出演などを経て、より深まった10人の絆と、一回りも二回りも大きく成長したその姿を見せてくれた。

チャイム音が流れるとともにステージ上にメンバーが現れ、「ベリシュビッッ」からライブがスタート。10人はステージを右へ左へと移動しながら、会場全体に笑顔を振りまき、続く「顔笑れ!!」で、集まった父兄のテンションを一気に引き上げていく。

冒頭の2曲でフロアをしっかりとあたためた後は、自己紹介のコーナーへ。この日は、トーク委員長の野津友那乃が“テストで1番不安な教科”をお題にあげる。それぞれが「算数の三角形の角度のところがちょっと心配……。（岡田愛）」、「暗記がすごく苦手なので社会です。（大賀咲希）」などと苦手な教科について語るなか、磯野莉音は「莉音は苦手な科目ないんですよ。」と自信満々の様子を見せる。それに対し父兄が「おぉー！」と歓声をあげると、すかさずメンバーから「違うんです！ 莉音の場合は全部が苦手なんです！」、「こないださ、テストで平均点50点全部いったら自分の中で合格点って言ってたじゃん！」と、嵐のようなツッコミが入る場面があった。

さらに田口華は、気合委員長らしい元気な自己紹介を披露した後に、「えっとぉ……華の苦手な教科は……う～ん！ わかんにゃいっ！」と、突然裏声ボイスの天然キャラへと変貌し、メンバーと父兄をどよめかせる。どうやら事務所の先輩であるPerfumeのかしゆか演じるキャラクター“JKかしゆか”を真似てみせたようで、「こないだね、生で（Perfumeを）観たの。もうやばかった！ 可愛くてもう！」と、興奮気味に語っていた。そんなほのぼのとしたトークで、会場をひとしきり和ませた後は、「FLY AWAY」へ突入。「I・J・I」では、これまでの笑顔溢れるステージングから一転、大人びた表情を浮かべながらクールに舞い踊るギャップを見せ、観客をメロメロにしていく。

ここで、水野由結と磯野莉音による“自称新聞部”が、「皆さん、頭の中に紙とペンを用意して“HEART”という英単語をずらっと書いていってください。……気づきましたか？ HEARTという単語の中に“EARTH”という単語が隠されていたんですよ。この曲は、ハート、心が繋がっていれば地球もひとつになれるというメッセージが込められた曲です。」と語り、10月22日にリリースされる1st DVDシングル『ハートの地球（ほし）』が初披露された。さくら学院がポンポンを使用してダンスを行う楽曲は今回が初となったが、大きなハートやSAKURAといった文字をテンポ良く描き抜群のチームワークを見せつけた。

「「Jump Up」は卒業生から代々受けついでいってほしいと言われた曲で、今年の夏、さくら学院は色んなことを乗り越えたので、転入式のときよりさらにパワーアップした「Jump Up」を見せられると思います。私たちの成長が皆さんに届くように、一生懸命心を込めて歌うので聴いてください。」

そんな水野の力強い言葉とともに、さくら学院が本編最後に披露したのは「Jump Up ～ちいさな勇気～」。10人は“成長期限定ユニット”らしく、すくすくと成長した姿を父兄へと届け、ステージを後にした。

アンコールでは、野津友那乃と白井沙樹によるユニット“購買部”が懸命にグッズを紹介し、昼公演で初披露された購買部の楽曲をパフォーマンス。メガホン片手に踊る2人に加え、残る8人のメンバーもステージ裏から登場し、フロアを大いに盛り上げた。ちなみに、曲中に男性の声で出てくる「写真ならすぐそこで焼いてこれるだろ！」というフレーズは、物販のスタッフが実際に父兄の方から言われた言葉なのだそう。そんな裏話も暴露され、ラストナンバー「マシュマロ色の君と」で、この日のステージを締めくくる……と思いきや、ここで、翌日9月28日に14歳の誕生日を迎える、白井沙樹こと“しらさき”をサプライズでお祝いする演出が。

メンバーと父兄一同による「ハッピーバースデー」の合唱に、思わず涙する白井沙樹。さらに「これで終わりじゃないんです。なんと今日はしらさき（白井）のためにみんなでお誕生日プレゼントを用意してきました。」の言葉とともに、白井はステージ下へと導かれる。

そこで水野から「由結は沙樹ちゃんと一緒にいると、本当に沙樹ちゃんってさくら学院が大好きなんだなって思うときがたくさんあります。＜@JAM EXPO 2014＞の前のときに、心が一つになれなくて話し合いを開いたんですよ。そしたら沙樹ちゃんが、“私の好きなさくら学院はみんな仲が良くて、ステージから見ても客席から見ても、とってもキラキラしているさくら学院だ”と言って泣いている姿を見て、由結も同じことを思っていたので、いつの間にか涙がこぼれてました。最近はただ父兄さんとして由結たちのことを見てるわけじゃないんですよ。ちゃんと今後のさくら学院のことを考えてくれて、それを話してくれて、なんか中2になってどんどん沙樹ちゃんしっかりものになってきてるなっていう感じが最近すごく伝わってくるよ。」と、愛のある言葉が贈られた。

そして9人から、最前列前に立つ“元”父兄の白井のもとに、「FRIENDS」のプレゼントが届けられる。ラストのサビでは、白井がハンカチを片手にステージへと戻り、目を真っ赤にしながらセンターポジションで同曲を歌唱。さくら学院は、10人の絆を感じさせるパフォーマンスで会場中に笑顔を咲かせ、この日のステージの幕を閉じた。最後に、14歳の抱負を問われ白井が紡いだ言葉を届けたい。

「14歳になってもさくら学院を愛して、さくら学院を全力で楽しもうと思います。これからもよろしくお願いします！」――白井沙樹

なお、この日は12月7日にKAAT 神奈川芸術劇場にてワンマンライブが決定したことが発表された。成長期限定ユニットである彼女たちが、次はどのような成長っぷりを見せてくれるのか、今から楽しみで仕方がない。

■＜さくら学院 2014～紅葉 秋の陣～＞セットリスト
1.ベリシュビッッ
2.顔笑れ!!
3.FLY AWAY
4.School days
5.I・J・I
6.アニマリズム
7.ハートの地球（ほし）
8.Jump Up～小さな勇気～
アンコール
1.新曲「（タイトル未定）」／購買部
2.マシュマロ色の君と

■リリース情報
『ハートの地球』
2014年10月22日発売
【TYPE A】
UPBH-1370　￥1,600＋税
収録内容：
1.ハートの地球　ミュージックビデオ
2.ハートの地球　ダンスビデオ
【TYPE B】
UPBH-1371　￥1,600＋税
収録内容：
1. ハートの地球　ミュージックビデオ
2. ハートの地球　メイキングビデオ

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