【インタビュー】デヴィッド・ゲッタ「新しいサウンドがあるから僕は生きていける」

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約3年ぶりとなるデヴィッド・ゲッタの最新アルバム『リスン』が2014年11月26日発売となる。アヴィーチーとの最強タッグで全英No.1を獲得した「ラヴァーズ・オン・ザ・サン(feat.サム・マーティン)」、オランダの人気ブラザーユニット:ショウテックと組んだフロアバンガー「バッド(feat.バッシー)」、話題の才媛スカイラ―・グレイが参加した「ショット・ミー・ダウン(feat.スカイラ―・グレイ)…と、すでにメガヒットを多数収録した弩級アルバムだ。

◆デヴィッド・ゲッタ画像

2011年に発表したアルバム『ナッシング・バット・ザ・ビート』は400万枚以上のセールスを記録し、3曲の全米TOP10シングルをはじめ次々とヒット曲をチャートに送り込み、アメリカン・ミュージック・アワードを始めとする多くのアワードを受賞するなど、最強DJの名をほしいままにするデヴィッド・ゲッタの最新作品の登場だ。

2014年10月9日、デヴィッド・ゲッタにアプローチ、話を聞く機会を得た。

──ニュー・シングル「Dangerous」は、"いかにもEDM"といった派手でBPMの速いトラックではなく、どこか80'sや90'sを感じさせるミッドテンポでシンプルなサウンドプロダクションが斬新でした。こういった方向性にしたのはなぜですか?

デヴィッド・ゲッタ:これは新しいアルバムのスタートだったから、やっぱり新しいアルバムを作るときには新しいサウンドを生み出すっていうのが僕にとってはすごく重要なことだったんだ。もちろんそれはすごく大変だったけどね。今回は作り上げるまでに3年もかかったわけで、だからこそすごくワクワクしているんだよ。これまでとは違う、やったことがないことを試すのはリスクがあると思うけど、これがあるから僕は生きていけるわけで、これがあるからブースでDJをやるのが楽しくてたまらないわけで、だから僕は自分に忠実で、自分に挑んでいかなきゃいけないんだと思う。アルバムはまだなのにこの曲はもう大成功していて、世界中のラジオで流れていて、ものすごくハッピーだよ。

──DJとしても活躍しているあなたから見た、次のトレンドはこういったサウンドなのでしょうか。

デヴィッド・ゲッタ:そうとも限らないよ。アルバムの他の曲はもっとこう…DJ向きだというか、ダンスフロアのためにミックスしているからね。でも、僕は自分を制限したくないんだ。最高に踊れるアルバムを作ることだけに制限したくなくて、何か違ったもので人を踊らせることができるようになりたい。今のEDMほどフォーマットされていないものでね。

──前回のシングル「Lovers On The Sun」に続き、Sam Martinをゲストボーカルに迎えていますね。彼は日本ではあまり知られていないのですが、どんなアーティストなのですか?彼のどんなところが気に入っているのでしょう。

デヴィッド・ゲッタ:はは、サムは日本では有名じゃないって、世界中のどこでもそうだから(笑)。今回が彼にとって初めてのアルバム作りだったしね。もちろん僕はビッグ・スターと共演するのも大好きで、今回もいろんなビッグ・アーティストと一緒にやっているけど、大事なのは才能なんだ。僕は新しい才能を発掘するのも大好きなんだよ。たとえば「タイタニウム」で歌ってもらったシーアだって、当時は有名じゃなかったけど、ビッグ・アーティストをフィーチャーしたわけでもないのに前のアルバムで一番ってくらいの大ヒットになったわけで。だから大事なのは音楽であって、サムは本当に素晴らしいシンガーだから、彼と一緒にやれて僕のほうがワクワクしてるんだ。それに彼にスポットライトを当ててあげられるのも嬉しいことだよ。それにふさわしい人だからね。

──11月26日にはいよいよニューアルバム『リスン』がリリースされますが、このタイトルにした意図は?

デヴィッド・ゲッタ:「Listen」という曲がアルバムにあって、ジョン・レジェンドと一緒にやったんだけど、これはすべてを物語る言葉だと思う。前はダンスがすべてだったけど、今回のアルバムでは歌詞を書くのにもっと時間をかけて、曲自体に前よりもじっくり取り組んでみたんだ。だから聴きどころがもっとあると思うし、デカいキックやベースを効かせて身体が踊るようにするだけじゃなくて、エモーションにも働きかける音楽になったと思う。それは歌詞からも来るものなんだ。

──今回はもっと聴き込んでもらいたいアルバムだと。

デヴィッド・ゲッタ:そうだね、うん、そうなるといいね(笑)。

──今、言える範囲でどんなアルバムになりそうですか? ゲスト・アーティストやプロデューサーはどんな人が参加予定でしょうか。

デヴィッド・ゲッタ:全員の名前は言えないけど、言えるのはさっき話したジョン・レジェンドと、ニッキー・ミナージュ、彼女は前にも参加してもらったけどまた一緒にものすごくいい曲を作ったんだ。あと、エミリー・サンデーは日本で有名かどうかわからないけどものすごくいいアーティストで、うん、今言えるのはそれくらいかな、あ、あとシーアともまた一緒にやってるよ。

──参加アーティストはどうやって決めるんですか?

デヴィッド・ゲッタ:今回のアルバムでは、ほとんどすべての曲でそうだったんだけど、ほかのアーティストに渡す前に完成させておくようにしたかった。僕はアルバムを作るときに自由があるのが好きなんだ。この曲はこのアーティストのために書かなきゃいけないとか、そういうことを考えて曲作りをするのは好きじゃない。だから、曲を作り終えてからあらためて聴き直して、これはどのアーティストに歌ってもらうのが一番いいだろうって考えるんだ。そうやってやったんだよ。

──前作と比較して、音楽的にどのような挑戦、あるいは進化をしていますか?

デヴィッド・ゲッタ:今回のアルバムは、前作とほとんど正反対で、完全に違ったアルバムなんだ。『ナッシング・バット・ザ・ビート』はラウドなエレクトロニック・サウンドとアーバン・ミュージックを組み合わせた感じだったけど、今作はそれとは完全に違う。「Dangerous」を聴いたらわかってもらえるだろうし、それにさっき話したエミリー・サンデーとか、ジョン・レジェンドとか、これまでとは違うタイプの音楽をやってる人と組んでいて、すごくアコースティックなところもあるから。でも、もちろんエレクトロニックなプロダクションになっているし、DJが作るアルバムなんだから踊りたいと思ってもらえるものじゃなきゃ意味がないわけだけど、すごくオーガニックなんだよ。僕にしてみれば、ね。

──その変化はどうやって起こったのでしょう。

デヴィッド・ゲッタ:まあ、3年も経ってるわけだから、その間に新しいサウンドを見つけようとしたってこと。最初の1年はとにかくあらゆるものを試してみたんだ。ハードなEDMビートだったり、ヒップホップもやってみたし、ポップもやってみたし、何でも試してみながら、これが自分自身のサウンドだと思えるものを見つけられるまでやってみたんだよ。

──日本では2014年に初めて<ULTRAフェス>も開催され、EDMも盛り上がっていますが、あなたご自身はEDMというカテゴライズ、またはその言葉自体をどう思いますか?ご自身の音楽がEDMという括りに入れられることはどう思います?

デヴィッド・ゲッタ:僕はただ音楽を作っているだけで、僕に言えるのはそれだけだよ。そもそも僕はEDMがEDMと呼ばれるようになる前から音楽を作ってきているわけだし(笑)、何の問題もないよ。僕の音楽をEDMと呼びたいならそれでいいし、ハウスと呼びたいならそれでいいし、ポップでもアーバンでも何でも、僕には関係ないんだ。僕にとってはただ音楽だっていうそれだけから。もちろん、EDMは踊りたいと思わせる音楽で、エモーションを与える音楽で、それは僕がやろうとしていることでもある。それにDJとして言えば、EDMは巨大な現象になったわけで、プレイするのは大好きだよ。

──今、注目しているアーティスト/DJ/プロデューサーは誰ですか?

デヴィッド・ゲッタ:そうだな、新しい人ではRobin Shulz(ロビン・シュルツ)[※]が好きで、最近すごくいいリミックスをやってると思うし、実は彼には「Dangerous」のリミックスもやってもらったんだよ。まだ出てないけど、もうすぐリリースするつもりでいるんだ。それから、アヴィーチーも好きだし、ニッキー・ロメロ、アフロジャック、ショウテックも大好きだよ。

──前回来日したのは2012年のフェス<Springroove>でしたが、それ以前に日本に来たことはあるんですか?

デヴィッド・ゲッタ:うん、あった。あれは…どこのクラブだったっけ…日本では何度かプレイしたことがあって、日本に行くのは大好きなんだよ。僕にとってはすごく遠いところだけど、大好きなんだよね。とにかく違っているところが好きなんだ。まるで別の星に行ったみたいな感覚で、まったく違う体験ができるっていうのがいいんだよね。

──前回、日本に滞在した時の印象は?どこか出かけましたか?

デヴィッド・ゲッタ:クラブとかには出かけなかったけど、たとえば東京にいた時なんかはただその辺を歩き回るのが楽しくて、最高の気分だったよ。自分が知っているものとまったく何もかも違うんだから。その感覚が大好きなんだ。

──日本が曲のインスピレーションになることもあるかもしれませんね。

デヴィッド・ゲッタ:うん、もちろんだよ。日本は本当に刺激的な国で、信じられないほど素晴らしいんだから。そうそう、おもしろかったのは、僕はアフロジャックと仲がいいんだけど、ULTRAがあったとき、あいつが電話してきて、「オー・マイ・ガッド! デヴィッド、この国は最高だよ!ここに住みついちゃいたいよ!音楽のインスピレーションがどんどん湧いてくるんだ!」って言ってきたんだ(笑)。みんな日本に夢中なんだよ。

──最後に日本のファンへメッセージをお願いします。

デヴィッド・ゲッタ:僕が言いたいのは、僕は日本が大好きで、君達の素晴らしい国にまた行ける日が来るのを楽しみにしてるってこと。そしてニュー・シングルの「Dangerous」とこれからリリースされる新しいアルバムを気に入ってもらえたら嬉しいよ。今回のアルバムは本当に違ってるから、僕と同じくらいみんなにも大好きになってもらえることを願ってるんだ。

※Robin Shulz(ロビン・シュルツ):ドイツ出身、期待の若手DJ/プロデューサー。Lilly Wood and the Prickというグループが2010年に発表した「Player In C」という楽曲の非公式リミックスを今年ネット上で発表すると、瞬く間にヨーロッパで話題となり、追って公式リリースされたシングルが全英シングルチャート他、20か国以上で1位に輝くというメガヒットを記録、一躍注目の存在となっている。]


デヴィッド・ゲッタ『リスン』
2014年11月26日発売
WPCR-16136 \2,200(+tax)
※日本盤のみボーナストラック収録予定
・Dangerous(feat.Sam Martin)
・Lovers On The Sun(feat.Sam Martin)
・Bad(feat.Vassey)
・Shot Me Down(feat.Skylar Grey)
他、全18曲収録予定
https://itunes.apple.com/jp/album/id924035374

◆デヴィッド・ゲッタ・オフィシャルサイト
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