【ライブレポート】阿部真央、日本武道館を飲みこんだ堂々たる歌声

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2014年10月10日(金)、阿部真央が日本武道館で初めてのライブをおこない、詰めかけた満員のファンを前に武道館を飲みこまんばかりの迫力のパフォーマンスを見せた。

◆阿部真央 ライブ写真

今年デビュー5周年を迎え、アニバーサリーイヤーに相応しい活躍を見せてきた“あべま”こと阿部真央が初めて立つ日本武道館のステージ。彼女に対する期待感の高さを物語るように、開演前には武道館正面に掲げられた「5th Anniversary阿部真央らいぶ2014@日本武道館」という看板の前で記念撮影するファンでごった返していた。座席に着くとイスの上に、「THANKS FOR COMING…❤」と書かれたあべま直筆の手紙が置かれており「皆様に支えられ育てられた 5年間の集大成のライブ、どうぞ最後までお楽しみ下さい!!」と結ばれていた。今日の日を迎えた喜びと意気込みが伝わってくる。

会場が暗転すると「キャー!」という女性の声と「あべま~!」という野太い男性の声援が飛ぶ。シンフォニックなSEが流れると、徐々に手拍子が客席全体に広がり、暗がりの中バンドメンバー、そしてあべまがステージへ。アコギを手に1曲目「Believe in yourself」を歌い出したとたん、客電が一斉に点き、明るくなった武道館の客席からギッシリと埋まった観客が一気に腕を振り上げる様子がわかる。「東京~!!」と叫ぶと声を張り上げて応える観客たち。バンドはギター2人、キーボード、ドラム、ベース、そしてマニピュレーターの6人編成でガッチリあべまの歌をサポートしている。続いてデビューアルバム表題曲「ふりぃ」へ。間奏で「OiOi!!」とパンクスばりに拳を突き上げ、頭上でハンドクラップ、サビではジャンプと、2曲目にして早くもテンション最高潮だ。ここで「貴方の恋人になりたいのです」でクールダウンしてMCへ。


「こんばんは! 阿部真央です。本日はありがとうございます! 昨年末のツアーで武道館ライブを発表して以来、ずっと待ってました! いつものようにおちゃらける余裕がない(笑)。」と言いつつ、「今日は久々にやる曲もあるので、楽しんでいって下さい!」とMC明け後は「19歳の唄」へ。真っ赤な照明に照らされながら激しく髪を振り乱してギターストローク。変拍子とオリエンタルなギターリフ、サビでパンキッシュになるアレンジが面白い「マージナルマン」、ミドルテンポの「貴方が好きな私」と続き、「15の言葉」ではギターを置きスタンドマイクに向かいストリングスの音色に乗せて独白のように歌う。

バレリーナのようにしなやかな動きを魅せた「キレイな唄」を歌い終えると2度目のMCへ。「蛾が飛んでる! リハーサルのときにもいたんだけど。いや~!」と逃げまどうあべまに客席から「カワイイ~!」と声が飛ぶと、すかさずキュート&セクシーポーズでキメるあべま。初めての武道館とは思えない余裕のステージングに本人は「やっと緊張がほぐれてきました(笑)」といつものペースを取り戻した様子。ピアノの阿部雅宏と“あべまコンビ”で久しぶりに歌うという「Don't leave me」へ。ソウルフルな歌声を武道館の隅々まで届け、大きな拍手を浴びた。アルバム『シングルコレクション19-24』の特典DVD収録のミュージックビデオ「always」をバンドと共に椅子に腰かけて再現した後は、「for ロンリー」の冒頭をアカペラで驚くほどピッチの正確な良く通る声で歌い出し、ボーカリストとしての実力をアピール。郷愁感を誘うスライドギターの演奏も絶品だった。

ライブ後半戦を前に、10月22日にリリースするニューシングル「それぞれ歩き出そう」(映画『小野寺の弟・小野寺の姉』主題歌)について説明するあべま。「主題歌を書き下ろすにあたって、私と母親のエピソードを元に書きました。今日は歌詞を見て欲しいので横のスクリーンに出る歌詞に注目しつつ聴いて下さい」。シャッフル調の明るい曲調に乗せて母親への気持ちを歌うあべま。サビの“今までの事思い返すと 涙滲むのはどうして?”という歌詞で感極まり歌えなくなるシーンも……。ステージに上がるあべまが母親といつも気持ちで繋がっていることがわかる感動的な場面だった。


涙を明るく拭い、気分を切り替えての「loving DARLING」では観客と共にタオルをぐるぐる回しながら歌い、バンドのメンバーを紹介。それぞれがソロを取り盛り上げる。「後半戦、もっと盛り上がっていきましょう! OK!?」と煽ってから始まったのは「世界はまだ君を知らない」。“君が好きだ!”と声を合わせる武道館。「want you DARLING」では派手な照明の下、ブルーのテレキャスターを弾きながらガールズ・ロック・スター然としたパフォーマンスを見せるあべま。この日唯一エレキギターを持ったシーンだったが、強烈に印象に残った。ステージを歩きながらスタンドを見渡して「戦いは終わらない」を歌う姿といい、実に堂々とした立ち振る舞いは、この時点で既に完全に武道館を飲みこんでいた。正直、途中から“初めての武道館ライブ”ということを忘れてしまうほどだった。さらに終盤になってもまったく衰える気配の無い声量には驚くばかり。女性の繊細さを感じさせつつも男性的な逞しさも兼ね備えているアーティスト・阿部真央に脱帽だ。

ライブは「知ってたら一緒に歌ってもらっていい?」と「モットー。」へ。大合唱しながら腕を突き上げて盛り上がる観客たち。スタンド最上部の客席まで一体となっている。間奏ではギタリストと向かい合い、激しくギターを掻きむしるあべまの姿に観客から大歓声が起こった。

「楽しんでますか~!? 何より楽しんでます!」と嬉しそうなあべま。本編ラスト前に自身のアニバーサリーイヤーについて改めて説明すると、集まってくれたファンに感謝を述べ、「最後、跳んで歌って帰りたいと思います。みんな跳んで下さい。跳べるのか武道館~!?」と代表曲「ロンリー」へ。サビで一斉にジャンプする観客に武道館が揺れる。「歌ってくれますか~!?」とマイクを客席に向けるともちろん観客は大合唱。

歌い終えるとステージを後にしたあべまに対して、すかさず起こる“あべまコール”だが、ここでスクリーンにライブヒストリー映像が流れだした。「2009年12月3日 UMEDA AKASO」を始め、「2010年4月8日 SHIBUYA AX」「2010年12月6日 Zepp Tokyo」日比谷野音、渋谷公会堂……そして2010年におこなわれた地元大分でのライブでのアツいMC。ここで映像の中のあべまが曲名を「モンロー」と告げると、武道館のステージ中央に深紅のチャイナドレスに身を包んだあべまが登場! 扇子を手に妖艶に激しく歌うあべまを電飾ギターとステージバックの星空が盛り立てる。ドラムのシンバルに合わせてカンフーポーズ(!?)をキメた後は、客電が点いた客席と一緒に「I wanna see you」で飛び跳ねる。チャイナドレスにアコギを抱え飛び跳ねる姿に初武道館のスペシャル感有り。

バンドメンバーと手を繋ぎ、深々と頭を下げてステージを降りた彼女への声援は止まず、「あ・べ・ま」「おー!」と繰り返す観客の前にあべまがダブルアンコールでステージに上がる。Tシャツ・ショートパンツ姿で「2回も呼んでくれてありがとう!」とギターを片手に「ストーカーの唄 ~3丁目、貴方の家~」を歌い出すと座って見ていたお客さんも立ち上がり笑顔で手拍子。女の子ファンからの「愛してる~!」という声援に「私も愛してるよ~!」と応えるあべま。さらに彼女が2015年のライブツアー開催をステージ上から発表し、手にしていたフライヤーをグッズのヘアバンドに包んで客席へ投げ込みプレゼント、アリーナのカップルがキャッチする微笑ましい一幕も見られた。

「この5年間、色んなことがあって駄目なんじゃないか、続けられないんじゃないかと思ったこともあったけど、そんな時に助けてくれたのはみなさんでした。くじけそうな時もみなさんの笑顔を思い出して頑張ります!」という感動的なMCから、あべまは「母の唄」を武道館最後の曲に選び、見事な熱唱でステージを降りた。

3時間近くに及ぶライブでまったく飽きさせることなく観客を楽しませた阿部真央。日本武道館のスケール感にまったくひけをとらない堂々とした見事な歌声は、彼女の新しいスタートを感じさせるには充分なインパクトのあるものだった。あらためて、デビュー5周年おめでとう!

取材・文◎岡本貴之

<5th Anniversary 阿部真央らいぶ2014@日本武道館>
2014年10月10日(金) 開場18:00/開演19:00
SET LIST
1.Believe in yourself
2.ふりぃ
3.貴方の恋人になりたいのです
4.19歳の唄
5.マージナルマン
6.貴方が好きな私
7.15の言葉
8.キレイな唄
9.Don't leave me
10.morning
11.always
12.for ロンリー
13.それぞれ歩き出そう
14.loving DARLING
15.世界はまだ君を知らない
16.want you DARLING
17.戦いは終わらない
18.いつの日も
19.伝えたいこと
20.モットー。
21.ロンリー
EN1.モンロー
EN2.I wanna see you
W-EN1.ストーカーの唄 ~3丁目、貴方の家~
W-EN2.母の唄

2015年全国ツアー<阿部真央 らいぶNo.6>
3/10(火)大分 iichikoグランシアタ  【問】BEA 092-712-4221
3/12(木)広島 アステールプラザ大ホール 【問】夢番地(広島) 082-249-3571
3/14(土)福岡 福岡サンパレスホテル&ホール 【問】BEA 092-712-4221
3/20(金)鳥取 米子市公会堂  【問】夢番地(岡山) 086-231-3531
3/21(土・祝)岡山 岡山市民会館 【問】夢番地(岡山) 086-231-3531
3/29(日)埼玉 大宮ソニックシティ大ホール  【問】クリエイティブマン 03-3499-6669
4/2(木)香川 アルファあなぶきホール小ホール 【問】夢番地(岡山) 086-231-3531
4/4(土)兵庫 神戸国際会館こくさいホール 【問】GREENS 06-6882-1224
4/5(日)奈良 なら100年会館大ホール 【問】GREENS 06-6882-1224
4/11(土)宮崎 宮崎メディキット県民文化センター演劇ホール 【問】BEA 092-712-4221
4/12(日)鹿児島 鹿児島市民文化センター第2  【問】BEA 092-712-4221
4/18(土)新潟 新潟市民芸術文化会館・劇場  【問】FOB新潟 025-229-5000
4/19(日)福島 郡山市民文化センター中ホール 【問】ノースロードミュージック 022-256-1000
4/25(土)愛知 日本特殊陶業市民会館フォレストホール 【問】サンデーフォークプロモーション 053-320-9100
4/26(日)三重 三重県文化会館中ホール 【問】サンデーフォークプロモーション 052-320-9100
5/1(金)石川 金沢市文化ホール 【問】FOB金沢 076-232-2424
5/2(土)長野 ホクト文化ホール中ホール(長野)  【問】FOB新潟 025-229-5000
5/7(木)岩手 岩手県民会館中ホール  【問】ノースロードミュージック 022-256-1000
5/8(金)宮城 仙台市民会館大ホール 【問】ノースロードミュージック 022-256-1000
5/17(日)北海道 札幌市教育文化会館大ホール 【問】ミュージックファン 011-208-7000
5/23(土)大阪 大阪オリックス劇場 【問】GREENS 06-6882-1224
5/24(日)大阪 大阪オリックス劇場 【問】GREENS 06-6882-1224
5/31(日)東京 東京国際フォーラムホールA 【問】クリエイティブマン 03-3499-6669

*全23公演・座席指定
チケット価格:5,800円(税込)

<あべまにあ限定イベント2014@東京・大阪>
武道館の次にあべまに会えるファンクラブ会員限定イベント開催!
武道館より小さな会場であべまをより近くに感じられるイベント!
ライブあり、トークあり、限定グッズの販売ありのプレミアムな内容となりますのでお楽しみに!

2014年11月29日(土) 東京 六本木ブルーシアター
開場/開演 16:00/17:00 料金:4,000円(税込)

2014年11月30日(日) 大阪 サンケイホールブリーゼ
開場/開演 16:00/17:00 料金:4,000円(税込)

ファンクラブ会員二次申込受付
【受付期間】10/10(金)14:00~10/23(木)14:00
▼チケット申込・詳細は「あべまにあ」にアクセス!
http://abemao.com/
(モバイル・スマートフォン共通)

ニューシングル
「それぞれ歩き出そう」
2014年10月22日発売
『小野寺の弟・小野寺の姉』主題歌
◆初回限定盤[CD+DVD] ¥1,500(本体)+税/PCCA-04093
[CD]
1:それぞれ歩き出そう
2:嘘つき
3:それぞれ歩き出そう ~Movie Ver.~
4:それぞれ歩き出そう(Inst.)
5:それぞれ歩き出そう ~Movie Ver.~(Inst.)

[DVD]
・「それぞれ歩き出そう」 music clip 他

◆通常盤[CD only] ¥1,000(本体)+税/PCCA-70413
[CD]
1:それぞれ歩き出そう
2:嘘つき
3:それぞれ歩き出そう(Inst.)

映画『小野寺の弟・小野寺の姉』
10月25日(土)より、新宿ピカデリーほか全国ロードショー!
<オフィシャルサイト> www.onoderake.com

◆阿部真央 オフィシャルサイト
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