【インタビュー】the god and death stars、ミニアルバム完成「B面バンドなんだよね(笑)」

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■淡々ともできるし、いろんな展開をつけることもできる
■結果、全部詰め込んだ感じがしますね──大嵩

──このアルバムのなかでは、「風邪のライオン」がソリッドなバンド感が出ていて、サウンドとしてはいちばんストレートな曲だと思いますけどね。

aie:そのストレートさは狙ったかな。若い頃はこれは恥ずかしくてできなかったけど、中年ゆえにできるとか言ってたよね? 中年がやるJUDY AND MARYみたいな感じ(笑)。

大嵩:中年がやるJUDY AND MARYって(笑)!

aie:おじさんしかいないからJUDY AND JUDYだよね(笑)。JUDY AND MARYみたいなリズムって、オレらが二十歳くらいのときは恥ずかしくてできなかったと思うんですよ。こういうロックのリズムは照れがあってできなかったというか。それが、今はできますなと。

kazu:そもそも中年がやるJUDY AND MARYって重要ある(笑)?

aie:それが今回のアルバムリリースとツアーでわかりますよ。

──JUDY AND MARYとは言いながらも、どこかドロっとしたダークな匂いや陰りがあって、そこがこのバンドのらしさや面白さでもあると思うんですけど。

aie:なるほど。じゃあ、JUDY AND MARYになろうと思ったんだけど、影響受けすぎてビョークのほうまでいっちゃったってことで(笑)。

kazu:それか、YUKIちゃんが見つからなかったか。

──はは。どうやってもJUDY AND MARYにはならないんじゃないですかね。なれないのではなくて、ならない何かがこのバンドであるというか。

aie:まあでも、YUKIちゃん次第ですよね。暗いJUDY AND MARYにはなるんですよ。歌さえ変われば、「風邪のライオン」的な曲はできるんじゃねえかっていうのも、今回見えましたね。

──最後の「告発」は、これは非常にヘヴィで、ドラマに富んだ曲ですね。

aie:これは難しかったというか、どんな曲にしていいのかわからなかったというか。レコーディングが進んで、もう最後に出来た曲だったんですよね。

大嵩:どういうふうにもいけるっていうかね。淡々ともできるし、いろんな展開をつけることもできるし、どうします?っていう感じで。結果、全部詰め込んだ感じがしますね。

aie:ライブではじめやったときは、kazuさんが「Dragon Ashみたいにしたい」っていう話をしていて。試してみたけど、思い浮かべていたDragon Ash感じゃなかった(笑)。

kazu:そうでしたっけ(笑)?

aie:僕はギターと歌に関してリズムについていってる感じで。リズムが固まってからギターを考えたりしたので、とくにこの曲は丸投げっていうか、大嵩さんお願いします!っていう感じでしたね。

大嵩:こういう同じAメロもBメロもサビもこない曲があってもいいかなと。それで詰め込んだっていうのはありますね。

──歌詞の内容としては、今作でいちばん重たい救いがない曲だなと思いますが、どんなことを元に書いていったんですか?

aie:書いていた頃に観ていた映画とか本の影響がもろに出てるなと今読み返してみると思いますね。これはもろに『告発』という映画を観ていたんですよ。たまたま家でDVDを流していたんですけど。久しぶりに観ると新しい発見もあって。それを観ながら書きだしたのが歌の種ですね。

──ここ最近起きたこと、何を見て何を感じたかというのはアルバム全体にも反映されていますか?

aie:2014年の縮図です。我々としては濃い1年で。kazuさんが体壊しちゃったり(変形性頚椎症)、アコースティックライブをやったり、いろいろあった1年だったんですよね。あと3人同時に太ったんですよ(笑)。お客さんも薄々気づくんじゃないかってくらい同時多発デブで。

kazu:レコーディング中はみんなブルボンのお菓子を食ってたんですよね(笑)。テーブルの上に全部お菓子。

aie:そりゃ太りますよね。お酒を控えようと思って。飲みたくなるのを誤魔化すために、オレンジジュースの炭酸を飲んでたり。

kazu:ブラックコーヒーとマルボロだった人たちが、スコーンとフラペチーノになっちゃってるから(笑)。

──アルバムはシリアスでダークで、the god and death starsのなかでも最もディープな作品なのに、現場はお菓子だらけだったとは(笑)。

aie:録ってるこっちはメルヘンですよ(笑)。

──10月17日からミニアルバム・リリースを前にしたワンマンツアーが行なわれますが、リリース後の展開として考えていることはありますか?

aie:ツアー自体がアルバムリリースの前に終わってしまうので、これをしっかり聴いてもらった後にもライブをしたいなっていうのは思っているんですね。といっても、それは2015年の話になっていくんですかね。ちょうどこの3人が集まってthe god and death starsを結成して5周年になるので。そういうメモリアルなことをやっていくのも悪くないんじゃないかなと思ってますね。

取材・文◎吉羽さおり


■ミニアルバム『賑やかな食卓』
2014年10月29日発売
DSGD-008 \2,500(tax out)
1.賑やかな食卓
2.出来事と偶然の為の媒体
3.エドワード・スミス
4.風邪のライオン
5.隣人林
6.告発
・TOWER RECORDS限定特典:MV「出来事と偶然の為の媒体」DVD配布
・ライブ会場限定特典:メンバー直筆サイン入り「賑やかな食卓」B2オリジナルポスター
※ONEMAN TOUR「賑やかな食卓」東名阪ツアー期間のみ
・zoisiteオンライン販売限定:未定

■<ONEMAN TOUR「賑やかな食卓」>
2014年10月17日 (金) 愛知 名古屋ell.SIZE
OPEN 18:30 / START 19:00
ADV \3,500 / DOOR \4,000(D別)
2014年10月18 日(土) 大阪 福島2nd LINE
OPEN 18:00 / START 18:30
ADV \3,500 / DOOR \4,000(D別)
2014年10月25日 (土) 東京 CHELSEA HOTEL
OPEN 18:00 / START 18:30
ADV \3,500 / DOOR \4,000(D別)

■<-手刀12周年記念公演-[munimuni_presents DAYDREAM NATION]>
2014年11月21日 (金) 東京 池袋手刀
OPEN 18:30 / START 19:00
ADV \2,500 / DOOR \3,000(D別)
出演:the god and death stars / TEARS OF THE REBEL / MUNIMUNI / [guest] TOSHI(所沢)

◆the god and death stars オフィシャルサイト
◆アルバム『mary bird milk』BARKS内特集ページ

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