【インタビュー】WANIMA、PIZZA OF DEATHからのリリース作で「行儀よくできない」

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■機材車の中だとサザンオールスターズもかけますね──藤原弘樹
■僕が運転してるときだけメロディックを──西田光真

──では、ここでみなさんの音楽的バックボーンをお訊きしたいんですが、どういった音楽を聴いて育ってきたんですか?

健太:僕はヒップホップやレゲエが多かったですね。ヒップホップだと、熊本なんで餓鬼レンジャーとか。レゲエはわりと洋楽を聴いてました。

光真:僕はHi-STANDARDとMONGOL800ですね。そこからいろんなメロディックを聴くようになりました。

藤原:最初はX JAPANから入り、Hi-STANDARDやSNAIL RAMPといったインディーズのメロディックやスカを聴き始めて、西海岸のblink182やSUM41、そこから長渕剛さんや小田和正さんを好きになりましたね。

──重なるところはありつつも、かなりバラバラですね。

健太:機材車の中だと長渕剛さんや松任谷由実さんが流れてることが多かったり。

藤原:あと、サザンオールスターズもかけますね。

光真:で、僕が運転してるときだけメロディックを流してます。

──そのいいバラけ具合って、今作の内容にも凄く出てますよね。メロディックもあれば、レゲエっぽい歌いまわりもあるし、凄く歌心を押し出した部分もあったりするという。

藤原:僕ら、全部が好きなんですよね。

健太:曲作りに関しても、「ああいうニュアンスでやってみよう」みたいなことはなくて、イントロやメロディっていうキッカケがあったとしても、3人で自由に合わせていって、どんどん組み立てていったりしてるんで。

──今作へ向かうとき、こういう作品にしたいというイメージはあったんですか?

藤原:最初はレーベルのPIZZA OF DEATHから、「既存の曲で全部やっていい」と言われてたんですけど、やっぱり新曲も入れたいと思い、これまでと今が混ざった作品にしたいと考えましたね。

健太:収録曲だと「Hey Lady」、「BIG UP」、「HOME」が新曲で、他はデモCDにも入ってるんですけど、ずっとライヴに来てくれてるお客さんにとっても新曲が入ってたほうが嬉しいだろうし。

──では、収録された曲について伺っていきますが、まず「Hey Lady」は作品の開幕を告げるにふさわしいアッパーさがありますよね。

健太:この曲は、1曲目らしい曲ができないとき、PIZZA OF DEATHのスタッフから、「アンコールでパッと出て、ワッと盛り上がるような短い曲が欲しいよね」って言われたのがキッカケで作り始めたんですよ。ただ、なかなか難しくて。

藤原:結局、いちばん最後にできた曲になりましたね。

健太:1曲目にふさわしい曲をつくるために1泊2日の合宿をしたんですが、ビビるぐらい何も出てこなくて(笑)。どうにもならなかったんで、2日目の朝にお参りに行きました(笑)。そこから、2曲はできたんですけど、「これは1曲目じゃないな」って。

健太:曲としてはカッコいいんですけど、今回の作品にはハマらないというか。で、絶望の合宿を終え、都内でスタジオへ入ったら、いきなりパッとできた(笑)。

──神様も気まぐれですよね。合宿のときに閃きをくれればいいのに(笑)。

健太:ホントにそうですよ(笑)。

──イントロの軽快なギターのフレーズが特徴的な「雨あがり」は歌心と疾走感が組み合わさって、WANIMAらしい一面を感じました。

健太:まさしくそのイントロからイメージが広がった曲ですね。光真があのギターのフレーズをスタジオに持ってきたとき、クリーンでカラッとしたニュアンスが雨あがりっぽいなと思ったんですよ。

──そのカッティングが楽曲の肝となってますが、ほかの曲ではあまりみられないプレイですよね。得意ではあるという?

光真:得意ではないんですけど、好きですね。

──ちなみに、アコースティック・ギターは?

光真:いや全然です。用がなければ弾かないです(笑)。

──でも「HOME」や「1106」で、薄くアコギが入ってるんですよね。このアコギが楽曲の軽やかさと郷愁感を演出しているというか。

健太:そうそう。

光真:それまで全然弾いたこともなかったんですけど、前回のデモCDのレコーディングのときに初めてアコースティック・ギターを入れたんですね。それがいい感じで、そこで憶えたことを今回のレコーディングでも活かしたんですよ。

──「雨あがり」はチャンネルを切り替えて畳み掛けるような曲展開も面白いですよね。

健太:それは、イメージが広がった後、作りかけの曲と作りかけの曲でコードを合わせてくっつけた曲だからかもしれないです。短い曲ではあるんですけど、凄く内容が濃い曲になってて。ライヴでもいつも盛り上がるんですよ。

──加えて、終盤のヴォーカルとコーラスが掛け合いになる部分もハイライトのひとつかなと。

健太:実際、あの部分はテンポを落としてるんですよ。ただ、落ちてないように聴こえるという、不思議な感じがありますよね。

──トータルで49秒という、高速スカナンバー「昨日の歌」はかなりのインパクトがありますよね。

健太:ホントに短い曲なんで、ライヴで物足りなさがあると2回連続でやったりします(笑)。

──えっ、同じライヴで同じ曲を?

健太:そうです(一同笑)。まず普通にやって、その次に高速バージョンでやったりするんですけど、もう訳がわからない状態になりますね(笑)。

藤原:「昨日の歌」はほかの曲と作り方がちょっと違っていて。健太がスタジオに遅れてきたときに、光真と「メチャメチャ短い曲があったら面白そうじゃない?」っていう話をして、2人でサウンドを作ってから、健太が後でメロディーを乗せた曲なんですよね。

──そういう遊び心から曲を作れるというのはWANIMAらしいなと思います。

健太:「昨日の歌」に限らずですけど、藤くんがわりといろんなリズムをバンドに持ってきてくれるんですよね。で、遊びながら作っていったりもするし。

──サウンドがある程度固まったところにメロディーを乗せるということに関しては?

健太:実は、そういうやり方をしたのはこの曲が初めてだったんです。最初は窮屈というか、発想の仕方も普段とは違うし、なかなか上手くいかなかったんですけど。いろんなパターンを試した結果、いい形になりました。

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