【D.W.ニコルズ・健太の『だからオリ盤が好き!』】第37回『The Band “ブラウン・アルバム” 考察 ~2つのグリーン・キャピトル~』

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見開きのアートワークもレコーディングの様子やライブ写真など、雰囲気たっぷり。個人的には右上の、後に仲違いをしてしまうロビーとレヴォンの2ショットが泣けます……。




盤を見てみましょう。



▲レーベル下部にThe Bandのメンバー全員の名前と、プロデューサーJohn Simonの名前の印字がある。



▲B面も同様にメンバーとプロデューサー名の印字あり。



▲インナースリーヴは交換されていた。

米キャピトルからの1969年リリースなので、オリジナルのレコードレーベルはライムグリーンの“グリーン・キャピトル”レーベル。レーベル面には曲タイトル、作者、米国作曲家作詞家出版者協会(ASCAP)、曲の長さの表記がところ狭しと印字されています。そして注目しておいて欲しいのはさらにその下。メンバー・プロデューサー名も記載されています。また、インナースリーヴは模様の入ったものに交換されていました。

音は、もう、凄いの一言。

1曲目「Across The Great Divide」の歌い出しの空気感から全然違う。でも本当にビビったのはその直後、バンドインしたときのとにかく太くて丸い音圧と低音感。もちろん名曲のオンパレードだからどこを取っても感動の嵐なんだけど、やっとのことで手に入れた盤にドキドキしながら針を落として、この1曲目でのインパクトは本当に感涙ものでした。

それまでは国内盤のアナログを聴いていたから特にその差に度肝を抜かれたのかもしれませんが(再発の米盤ではなく、という意味。その国内盤は後に友人にあげてしまい今は手元にはありません)、もしそれまでCDでしか聴いたことがなかったなら、その衝撃はさらに凄いものになっていたでしょう。

大切に大切に聴いていましたが、しばらくして友人が同じブラウン・アルバムのオリジナル盤を手に入れたというので、では音を聴き比べてみようということになりました。

しかし、盤を並べてみると、音を聴く以前に一目瞭然な違いがありました。レーベル面が違うのです。もちろん同じグリーン・キャピトルなのですが、レーベル面にメンバー・プロデューサー名の印字が無いのです。

そして音を聴き比べると、メンバー名の印字がある僕のオリジナル盤の方が低音のハリがあるように聴こえました。他にも仕様の違いが無いかチェックしましたが、違いはその印字のみ。ジャケットはまったく同じでした。

メンバー名の印字があるものと無いもの、どちらがプレスが早いのか。聴感上は印字ありがプレスが早そうですが、本当にそうなのか。それからというもの、僕はそのことが気になって仕方なくなりました。そしてまずは自分でも両方を手に入れて検証するべく、ブラウン・アルバム探しを続けることにしたのです。
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