【D.W.ニコルズ・健太の『だからオリ盤が好き!』】第37回『The Band “ブラウン・アルバム” 考察 ~2つのグリーン・キャピトル~』

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そして次に出会ったのは、お目当ての印字無しのグリーン・キャピトル盤でした。




▲すべてにおいてジャケットはレーベルにメンバー印字ありのものと同じ。



▲何の印刷も無いインナースリーヴ。かなり焼けて茶色になっています。

ジャケットは褪色の度合いの違いはあるものの、仕様は全く同じ。レーベル面を改めてを詳しく見てみると、違いはそのメンバー・プロデューサー名の印字があるか無いかの違いのみで、他は印字の位置も全く同じ。また、インナースリーヴは印刷のないごくごくシンプルな白い紙のスリーヴ。かなり経年変化で焼けています。これがオリジナルかもしれません。




▲同じグリーン・キャピトル盤だが、メンバー印字がない。他の印字はまったく同じ。

音を聴き比べてみると、やはり友人のものと聴き比べたとき同様、メンバー印字のあるものの方が低音のハリがある印象でした。

友人のもの含め、この3枚は盤質もほぼ同程度。2度の聴き比べでの音の印象からすれば、やはりメンバー印字のあるものの方がファースト・プレスという説が有力となりました。

それ以後、レコ屋でブラウン・アルバムのオリジナル盤を見かけてはレーベル面のチェックを続けましたが、どれもメンバー印字のないものばかりでした。それほど多くの枚数を見たわけではありませんが、どうやらメンバー印字のあるものの方がレアでもあるようです。これでよりいっそう「印字有り=ファーストプレス」説が真実味を帯びて来ました。
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