2014年9月26日、渋谷のJZBratで行われた石嶺聡子『洋灯(らんぷ)~nostalgia for tomorrow』のリリースライブ。

◆石嶺聡子画像

1994年にデビューをし、今年20周年を迎える石嶺聡子。彼女の歌を久しぶりに聴いた。11年ぶりにリリースされたカバーアルバム『洋灯(らんぷ)~nostalgia for tomorrow』には、1960~1980年代まで素晴らしき名曲たちが並ぶ。

ある曲は原曲のまま、ある曲は日本語詞で。それは、彼女とその曲の関係性を示すよう。ボーナストラックの「花」は英語詞で。異国の言葉で聴く、日本の音階はとても新しい。

ライブは、リリースライブらしくアルバム収録曲すべてを披露。39歳になった彼女自身が、まさにこのライブの色かもしれない、という印象を受けた。良い意味で無駄がなく、良い意味で人情味がある。

MCでは、続けることの大変さ、たくさんの方に支えられて歌えていることに感謝し、「来年は20周年yearとし、ワクワクしながら前進していきたいと」語った。

歌姫やディーヴァと呼ばれる女性が多く登場するなか、本当に歌を聴かせることができる人はどのくらいいるのだろう、と思うことがある。歌が上手い人はたくさんいる。しかし、上手さは時にテクニックだ。メロディに乗った言葉を伝える媒介者としてのシンガー。それだけでは、伝わらないものがある。人の心を打つのは、“思い”だからだ。だからこそ、シンガーは媒介者ではなく、キャラクターをもった伝道師であってほしいと願う。そんな風に考えると、ステージに立つべき人は限られてくる。人を惹きつける人も限られてくる。

人は、常に迷い悩む。その答えを歌に求めることもある。そんなときに聴きたくなる。石嶺聡子は、そんなひとりだ。

11月7日には、彼女が生まれた沖縄でリリースライブが行われた。沖縄で聴く彼女の歌は、東京で聴く歌よりも、もっと人という湿度があったかもしれない。それとも、晴れた空のように、カラッとしていたのかもしれない。沖縄でのステージは、どんなだったのだろう?と思う。




撮影:アサヒナリョウ
文:伊藤 緑

<『洋灯(らんぷ)~nostalgia for tomorrow』のリリースライブ>
1st set
1.The End of the World
2.おおシャンゼリゼ
3.There Is Nothing More To Say
4.雨にぬれても
5.The LONGEST TIME
6.Hard Times Come Again No More
2nd set
1.HANA
2.Those were the days
3.Goodby
4.Summernight Magic
5.Don't Worry, Be Happy
6.カントリー・ロード
En.トゥモロー



[寄稿] 伊藤 緑:http://www.midoriito.jp/

◆石嶺聡子オフィシャルサイト