ディアンジェロ、14年ぶりの新作登場

ツイート

ディアンジェロの14年ぶりとなるニュー・アルバム『ブラック・メサイア』が、12月15日(月)より配信にて緊急リリースされた。

◆ディアンジェロ画像

海外メディアを通じて、先ごろから急激に広まっていたディアンジェロの新作リリースの噂だったが、遂に現実のものとなった。本作はプロジェクト名を“ディアンジェロ・アンド・ザ・ヴァンガード”と名付けてのリリースとなる。Qティップやケンドラ・フォスターが歌詞を手掛け、その他にもクエストラヴ、ピノ・パラディーノ、ジェームス・ガッドソンなど豪華ミュージシャンがアルバムに参加している。

ディアンジェロは参加アーティストに敬意を表し、総称して“ザ・ヴァンガ―ズ”と呼び、今回のプロジェクト名に加えたという。また、本作はレコーディングからミキシングに至るまでヴィンテージ機材を駆使し、コンピュータに頼らず完全なるアナログ手法で制作するというこだわりが貫かれており、ファンにとっては長年待った甲斐のある作品であることは間違いなさそうだ。

本作はソウル、ファンク、メタル、ゴスペル、ヒップホップ、プリンス、マーヴィン・ゲイなどさまざまな要素を含みつつ、前作『ヴードゥー』で変貌を遂げたディアンジェロの音世界を進化させた内容に仕上がっている。シングル「リアリー・ラヴ」は、スパニッシュ・ギターから始まる流麗かつ官能的な曲で、ディアンジェロのファルセット・ボイスはさらなる艶を増しているとか。


今作のリリースにあたり、ディアンジェロは次のように語っている。

   ◆   ◆   ◆


『ブラック・メサイア』は、アルバムに付けるものとしては、とんでもないタイトルだ。容易に誤解を招くであろうし、多くの人は宗教的な事を想像するだろう。人によっては俺が自分自身を“ブラック・メサイア=黒い救世主”と呼んでいるものと決めつけるかもしれない。だが、俺にとってこのタイトルは、俺達みんなについての事を意味しているんだ。それはこの世界全体についての事でもあるし、俺達みんなが目指すことのできる考え方を示すものでもあるんだ。俺達は皆、“ブラック・メサイア”になれるように志すべきなんだ。

それは、“ファーガソン”(=2014年8月丸腰の黒人少年を警察官が射殺したことへの抗議デモ、暴動)や、“エジプト”(=2011年のエジプト革命)や、“ウォール街を占拠せよ”(=2011年ウォール街でのアメリカ経済界、政界に対する一連の抗議運動を主催する団体名、その合言葉)その他、これ以上我慢がしがたい状況に対して変化を求めるべく決起している全ての場所の全ての人々についての事なんだ。それはひとりのカリスマ性のあるリーダーを称賛するということではなくて、大勢のそういった人々を讃えるということなんだ。このアルバムの全曲が政治的メッセージ色の強いものではないけれど(多くの曲がそうではあるけれども)、このアルバムを“ブラック・メサイア”と呼ぶことがこれらの曲が一番しっくりくる風景を作りだしている。“ブラック・メサイア”はひとりの人を示すものではない。それはまとめると、俺達みんながそのリーダーなんだという感覚を示すものなんだ。

ディアンジェロ

   ◆   ◆   ◆

リリース前夜の12月14日には、ニューヨークのドリーム・ホテルの最上階にてアルバムのリスニング・イベントが行われた。新作『ブラック・メサイア』を初公開する直前、DJブースから降りて来たクエストラヴは、「このアルバムは、いまのブラックミュージックにとって啓示になる。その美しさと醜さ、真実と嘘を含んでいる」と語った。

『ブラック・メサイア』は、社会的な空気を敏感に取り込んだ作品で、音楽的、社会的に2015年を象徴する作品になる可能性を孕んでいる。長年新作を待っていたファンも、新しく彼の音楽に触れるファンも、心して向き合いたいところだ。

ニュー・アルバム『ブラック・メサイア』

2014年12月15日(月)配信リリース
1.Ain’t That Easy
2.1000 Deaths
3.The Charade
4.Sugah Daddy
5.Really Love
6.Back To The Future(Part I)
7.Till It’s Done(Tutu)
8.Prayer
9.Betray My Heart
10.The Door
11.Back To The Future(Part II)
12.Another Life
iTunesにて配信中 : https://itunes.apple.com/jp/album/id950764300
輸入盤:2014年12月23日(火)より入荷開始予定
日本国内盤:2015年春発売予定。

◆ディアンジェロ・オフィシャルサイト(海外)
◆ディアンジェロ・オフィシャルFacebook
この記事をツイート

この記事の関連情報

*

TREND BOX

編集部おすすめ

ARTIST RANKING

アーティストランキング

FEATURE / SERVICE

特集・サービス