SOTO、テクニカルながらもヘヴィネスな実験的ヘヴィ・メタル

ツイート

ヘヴィ・メタル界の売れっ子ボーカリスト、ジェフ・スコット・ソート率いるSOTOのデビューアルバム『インサイド・ザ・ヴァーティゴ』発売が2015年2月4日に決定した。日本盤はボーナストラック「リーヴ・イット・オール・ビハインド」を含めた13曲入りとなる。

◆SOTO画像

18歳の時にイングヴェイ・マルムスティーンからボーカリストとしての才を買われ、華やかなデビューを飾ったジェフにとって、2014年はそれから30周年の節目の年にあたる。今作はその門出を迎えたジェフが放つ渾身の作であると共に、共演陣の豪華さはさながら“ヘヴィ・メタル・オールスターズ”の様相だ。ファイアーウィンドやオジー・オズボーン・バンドで活躍するガス・Gのほか、ホワイトスネイクに新加入した元ナイト・レンジャーのジョエル・ホークストラ、さらにはパワー・メタル界の巨匠キャメロットのケイシー・グリロらが参加し、アルバムの洗練されたクオリティーを生み出すのに一役買っている。

今作の方向性は生粋のヘヴィ・メタルであることに相違ない。しかし、ゲスト陣以外のバンドメンバーがジェフを除き若手揃いとなっている点に注目だ。プログレッシヴなイントロから始まる1曲目「ファイナル・セイ」から、硬質で重厚なギター・サウンドにエレクトリックなアレンジが時折絡む2曲目「ザ・フォール」、メタリックな攻撃性と叙情性豊かなメロディアス・パートが絶妙な3曲目「ラス」と、全編を通して古典的なヘヴィ・メタルという枠に捕われず新境地を切り開こうという、彼らの意気込みが感じられる実験的な楽曲が続く。テクニカルさよりもヘヴィネスに重きを置いたギター・パートは、正統派ヘヴィ・メタル以外のファン層から受け入れられる潜在力をも秘めている。彼や共演陣の経歴を知るファンは意表を突かれるかも知れない。

ジェフ曰く、今作には「最近5年の怒りを込めた」とのこと。だがエモーショナルかつ豊かな表現力で歌い上げられる“怒り”は、ストレートで健康的にすら感じられ、爽やかに聴けてしまう。SOTOは今作を引っ提げてワールド・ツアーを行う。来日の日を待ち望むばかりだ。


【メンバー】
ジェフ・スコット・ソート(ボーカル)
ホルヘ・サラン(ギター)
BJ(キーボード&ギター)
デヴィッドZ(ベース)
エドゥ・コミナート(ドラム)
【スペシャルゲスト】
ガスG(ファイアーウィンド)/オジー・オズボーン・バンド)
ジョエル・ホークストラ(元ナイト・レンジャー/ホワイトスネイク)
ジェイソン・ビーラー(サイゴン・キック)
マイク・オーランド(アドレナリン・モブ)
レオ・マンシーニ(シャーマン)
アル・ピトレリ(元メガデス/サヴァタージ)
ヒューゴ・マリアッティ(元シャーマン/アンドレ・マトス)

『インサイド・ザ・ヴァーティゴ』


2015年2月4日発売
VQCD-10434 2500+税
1.ファイナル・セイ(withマイク・オーランド)
2.ザ・フォール
3.ラス(withガス・G)
4.ブレイク
5.ナルシシスティカリー・ユアーズ(withレオ・マンシーニ)
6.エンド・オブ・デイズ(withケイシー・グリロ)
7.インサイド・ザ・ヴァーティゴ
8.ホエン ・アイム・オールダー(withアル・ピトレリ)
9.トランス(withヒューゴ・マリアッティ)
10.ジェラシー(withレオ・マンシーニ)
11.カルマズ・キッス(withジェイソン・ビーラー)
12.フォール・トゥ・ピーシズ
13.リーヴ・イット・オール・ビハインド(日本盤限定ボーナストラック)

◆SOTO『インサイド・ザ・ヴァーティゴ』オフィシャルサイト
この記事をツイート

この記事の関連情報