【対談】CHISA(DIV)×千秋(DEZERT)「ぶち壊すつもりでやるんでしょ?」

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イベントツアー<ViSULOG PRESENTS HYSTERIC CIRCUS 2015“春爛漫”>が3月1日の新宿ReNYを皮切りにスタートする。タイトルの“春爛漫”が示すのは、このツアーが文字通り花が咲き乱れるシーズンに行われるものであると同時に、これから一層光り輝くことが期待される11バンドの眩い競演であることだ。全国9ヵ所9公演を廻る同ツアーはDIV、DEZERT、Chantyの3バンドが全公演に出演することをはじめ、Black Gene For the Next Scene、REALies、WING WORKS、パノラマ虚構ゼノン、リライゾ、アルルカン、GOTCHAROCKA、Yetiといった8バンドが全国各地に入れ代わり参加するサーキット形式となる。

◆CHISA(DIV)×千秋(DEZERT) 画像

BARKSではこのツアーに先駆けて、DIVのCHISAとDEZERTの千秋のボーカリスト対談を行なった。前身バンド時代から付き合いがあるというふたりの取材では当時の意外な関係性が明らかになったほか、旧知の仲だからこその爆笑トークの数々を披露してくれた。2バンドのキャラクターが鮮明に浮かび上がる対談に、ますますイベントツアーへの期待が高まるはずだ。

   ◆   ◆   ◆

■調子いいときもあれば、ダメな時期もあって、同じ空気を味わっていた──CHISA
■日々、暗黒期。なんとかしてほしいですね(笑)──千秋

▲CHISA(DIV)

――結構意外な感じがありますが、ふたりは古くからの知り合いだそうですね。

CHISA:たぶん、僕が知ってるなかでは古くから知ってる人のひとりなのかな? 対バンもしてたけど、昔はよく会って話していたりもして。今回のイベントほどちゃんとしていないんですけど、一緒に企画イベントをやったときに、「どういうイベントにしたいか話そうよ」みたいな感じだったりとか。

千秋:同世代なんですよね。うちらの年代って、もうみんなバンドやめてる人が多くて。今ちゃんと活動しているのって、CHISA君しか思い浮かばんくらい、あの世代の生き残りというかね。でもCHISA君は、DIVの前のバンド時代から、すごい人気があったんですよ、それを俺はうらやんでる感じで(笑)。

CHISA:セッションバンドが人気あった頃で。普通のバンドよりも、セッションバンドのほうが客入れちゃうみたいな。そういうセッションバンドじゃなくて、新しくちゃんとバンドをやりましょうっていう時期が同じくらいだったというかね。そこからお互い、調子いいときもあれば、ダメな時期もあって、なんとなく同じ空気を味わっていたというか。

千秋:俺は大体、ダメだったけどね(笑)。

――こうして今、真逆とも言っていいくらいのサウンドを奏でるバンドになりましたが、もともとはどうだったんでしょう。持ってる思いが近いとか共通点はあったんですか。

CHISA:そんなに近くなかったと思います。

千秋:でも一回、ふたりで居酒屋に行ったことあります。結構まじめに、夢の話とか、これからどうしようかとか話してた。

CHISA:どんなふうにバンドをやろうと思ってるという話はしました。音楽はわりと、当時からやってるものが違っていたので。

千秋:全然違ったね。

――その違いは、互いに認めているところでもあった。

CHISA:そこは踏み入れないというか。

千秋:こっち(CHISA)のほうが売れてたんで。

CHISA:いやいや(笑)。

千秋:俺は、そこらへんから暗黒期に入って。それでも頑張ってたんですけど。DIVが始まった頃も、僕はまだ暗黒期で。いいなあ、モテそうやなあと思って見てましたね(笑)。

――その暗黒期っていうのは、どういう?

千秋:なにもかもうまくいかないというかね。

――どう脱したんですか。

千秋:まだ脱してないと思う、日々、暗黒期。なんとかしてほしいですね(笑)。

▲千秋(DEZERT)

――では、千秋さんから見てDIVとはどういうバンドに映ってますか。

千秋:上手いなって思う。去年の夏、ツアーで対バンする機会があって、ああ上手だなって印象は受けたんですよね。ほんと、ちゃんとしてるなと思って(笑)。

――CHISAさんは、DEZERTというバンドをどう見ていますか。

CHISA:僕は前身バンドから知ってますけど、最近ライヴを観た限りだと吹っ切れてるなというか、面白いなと思いました。僕らも優等生のつもりはないんですけど、完全に不良だなというか(笑)。

千秋:いやいや(笑)。うちらメジャー路線やから。

CHISA:どうなってしまうんだろうってうワクワク感があるライヴをしているなっていう。もっとやってほしいですね、不良を貫いてほしい。

千秋:……でもいろんな人に怒られる。みんな「やれ」っていうくせに、やったら怒る。

CHISA:サッカーでも、反則とかめっちゃラフなプレーしてるけど、観てるほうは熱くなっちゃうみたいな。ロックバンドが持つ危ういけどカッコいい部分に憧れていたし、予定調和じゃないのがいいし。もっともっと危なっかしいところを見たいなって思います。

――それは、サウンドにも出てますよね。

千秋:でも僕らメジャー路線なので(笑)。

――すごくパンクな匂いを感じますけど(笑)。

千秋:全然。偉い人に媚びへつらってるので。

CHISA:まわりから聞いていた噂と違いますね(笑)。

千秋:いやいやほんと。媚びへつらってね。

CHISA:例えば、血なまぐさい衣装で、そういう世界観を持ったバンドでも、MCしたら意外と普通の人とかってあるじゃないですか。それが悪いとは思わないんですけど、一貫して悪い人を貫き通してる感じがDEZERTにはある(笑)。

千秋:それは元が悪い人ってことだよね(笑)。

――社会に馴染めない人がバンドをやってるみたいな。

千秋:いや、馴染んでますって(笑)。

CHISA:僕らが憧れてたバンドっぽいバンドというか。

◆インタビュー(2)へ
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