【対談】真緒(Sadie)×松岡充(MICHAEL)、「一緒にSOPHIA歌わせてください!」

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■若いアーティストはどうしても先輩がやってきたことを追いかけがちだけど
■表現者のあり方は日々更新していかなければいけない──松岡充

──松岡さんは真緒さんに対してどんな印象を持ってらっしゃるんですか?

松岡:会って話をするまでは、こんな風に思っていたとか、こんな人物だとかは思わなかったですね。SadieのCDやDVDで見て抱いてた印象とはまったく違うんで、そのギャップにびっくりしました。会ってみると、もうお分かりでしょうけど、すごい礼儀正しくて、後輩らしい後輩なんですよ。でもSadieはSOPHIAとまったく音楽性が違うから、こうして接してくれて嬉しい反面、ちょっと不思議な気持ちもあって。“ホンマにSOPHIA好きやった?”っていうのは最初思ってましたけどね(笑)。

──でも、松岡さんがこうして下の世代と親しくしているのってあまりないというか。もともと人付き合いを積極的に押し広げていくタイプではないですもんね。

松岡:はい。僕、付き合い悪いんで(笑)。

真緒:忙しいですもん。兄さんはいつも。

松岡:いやいやいや(苦笑)。そういうつながりをあまり持たないタイプなんですよ。でも、そういうなかで真緒は「SOPHIA好きでした」というところから、もっとさらにパーソナルなところまで近づこうとしてくれるんです。すごいなと思うのは、彼は本当に探ろうとしてるんですよ。「この人、どう考えてこの仕事をやろうとしてるんやろう」「どう考えてこの作品を創ったんやろう」って。今この人が考えてることを知りたいっていうアンテナをめちゃくちゃ立てながら来るんで(笑)。その向上心……自分も表現者としてもっと上に行きたい、自分が知らない世界をもっと知ってみたいという欲求が先にあるから好感が持てるんです。それに若い頃の自分を見てる気がするんですよ。当時の自分は迷ってましたからね。さっき真緒も言ってくれたけど、実際僕一人で全然誰も知らない世界に飛び込んでいった時は不安もあって。現場はすべてアウェイからスタートするんですね。それを、いま彼がやろうとしてるんであれば、僕でよければなんでも聞いて、体感したことは教えたいというのはあります。そういう意味でも、かわいい後輩なんです。

真緒:ありがとうございます!

松岡:ただ、この人は僕だけではなくて、いろんなところに先輩がいまして(笑)。

真緒:っ!!

松岡:だから、頭いいんだと思うんです。

真緒:いえ、頭はよくないです。思いついたらいま知りたい、それだけなんで。子供なんです。

──なんで?と思ったらその人に聞かずにはいられないと。

真緒:はい。僕はこれまで感情だけで生きてきた人間なんですけど、兄さんの舞台を見たときにガツンと衝撃を受けたんですよ。僕にはSadieというバンドがありますけど、自分の中に走った衝撃をこのまま絶やすのは嫌だし、でも僕自身この衝撃をどうしたらいいか分からないんで、とにかく兄さんのことをチェックしてまして。僕、兄さんが出てるテレビも全部録画してチェックしてるんです。

松岡:えっ、そうなんだ(笑)。

真緒:はい。ファンの人と同じように何でも知りたいんで。でも、そうやって知れば知るほど、ヴィジュアル系というジャンルから表現者としてここまで広げられるんだという可能性を、僕は兄さんを見て知っていくことになったんです。

──では、真緒さんと接するとき、松岡さんはどんな兄さんなんですか?

真緒:めちゃくちゃ優しいです。先ほどもジャケットをいただきまして、「これ着るか?」って。それはもう今日の衣装にさせていただきますよね。ホントにもうね、僕はお世話になってるだけですから(笑)。

松岡:そんなに世話してないって(笑)。

真緒:いや。僕が兄さんにお世話してもらったことで、これは僕も後輩にしていこうと思ったことがありまして。兄さんって本当に忙しいですし、僕からしたら雲の上のようなところにいる人で、ジャンルも知名度もキャパシティーも僕とは違うんです。そんな兄さんが僕と接してもメリットはないんですよ。でも、兄さんはこんな僕みたいな後輩相手に逐一連絡を返してくれるんです。普通「面倒くせぇな」ってなるじゃないですか、忙しいと。でも、兄さんは話も聞いてくれる。僕もそういう先輩になろうと、見習おうと思いました。どれだけ若くてどれだけ知らない後輩でも、自分のところに来てくれた熱意を買って接していこうというのは、兄さんから勉強させてもらいました。

──連絡は何で取り合うことが多いんですか?

松岡:ラインですね(笑)。

真緒:はい! 兄さんはスタンプ使いです(笑)。あっ!兄さんのキャラもあるから、これは言っていいのかどうか……。

松岡:いいよ、いいよ(笑)。

真緒:主に芸人系のスタンプがよく送られてくるんですが、いつもどうしようか悩むんですよね、先輩にスタンプを返していいものかどうか。でも、カチカチで返すのもあれなんで、一応スタンプ返すんですよ。すると兄さんもさらにそれにのって返してきてくれるんです。でもね、後輩からすると僕で終わるのは嫌なんですよ! そう思ってスタンプをさらに返すと、また兄さんからスタンプが来たりして(笑)。でも、後輩なんで、その後は僕のスタンプで終わりになるまでやり続けます。

──―すごい徹底ぶりですね。松岡さんにはSadieのことも相談したりするんですか?

真緒:します。兄さんは長いことバンドをやられてますから、教えを請うと言いますか。僕らも危機もありましたし、いろんなことがありまして。それで、やっと今年10周年を迎えたんです。

──松岡さんがSOPHIAで10周年を迎えた頃はどうでしたか?

松岡:SOPHIAとSadieが10周年迎えた今とでは、まず音楽が置かれている環境が決定的に違いますね。俺らがやったことをSadieがそのままやってもダメだと思う。

真緒:はい!

松岡:今の時代に合わせたやり方に切り替えていかないとね。若いアーティストはどうしても先輩がやってきたことを追いかけがちだけど、今の時代にそれをやると無理が出てくると思うから。真緒はメンバーや自分の発想を信じてやっていくべきなんじゃないかな。

真緒:はい!

松岡:バンドでツアーやって、作品を創ってる自分たちの今の感覚を一番大切にして。だから逆に、僕はそこを知りたいかな。「なんで今この音が売れてるやろう」「なんで今この音楽性がみんな好きなんやろう」とか。そうやって表に立つ者、表現者のあり方は日々更新していかなければいけないと思ってるんで。

真緒:そういう意識でちゃんと更新していってるからこそ、兄さんは今でも輝いてるんだと思うんです。僕も、もちろん過去は大事ですけどそこだけに縛られるのではなく、自分が今いる場所から前を見て、向上心や新しいものを探したいという気持ちに嘘はつかないでやっていこうと思います。

松岡:真緒は向上心がすごく強いよね。

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