【イベントレポート】タワレコ<Bowline>、ライブハウスを揺らす猪狩秀平、SiM、BRAHMAN

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3月15日、4回目の開催となるタワーレコード主催のライブイベント<Bowline>が開催となった。これまでの3回は1日だけの開催だったが、今回はキュレーターにBRAHMANを迎え、東北3会場と新木場スタジオコーストの4会場を周るツアー形式となった。その<Bowline 2015 東北シリーズ>の1回目は、東北ライブハウス大作戦のライブハウスでもあるKLUB COUNTER ACTION 宮古からスタートだ。

◆<Bowline 2015 東北シリーズ>画像

この日はBRAHMANとSiMの対バンという発表だったが、スタート時間にステージへ登場したのは、なんとHEY-SMITHのG、Vo猪狩秀平だった。宮古のオーディエンスは驚きつつも拍手で迎える。この日のBowlineに誘われたもののメンバーの脱退もあり、バンドでのライブができない状況にあったHEY-SMITHだが、BRAHMAN TOSHI-LOWからの電話がきっかけで、急遽ギター1本で弾き語りをすることになったのだという。

初の弾き語りということもあってか、途中オーディエンスとの手拍子が合わないなど、おぼつかない雰囲気もあったものの、最後には、いまHEY-SMITHとしてライブができない状況にあり、家で自分の為だけに歌っているという楽曲が披露された。気づけば会場は歌声に耳を傾け、ここでしか聴くことのできない貴重な時間を味わうピュアな空間に満たされていた。わずか20分という時間だが、笑顔の猪狩の表情が、なんとも暖かい空気を生み出していた。



続いて、2014年4月のBowlineではキュレーターを務めたSiMがステージに登場した。HEY-SMITHと同様に2013年以来の2年ぶりのKLUB COUNTER ACTION 宮古への出演だったが、1曲目の「Get Up, Get Up」から会場は一気にヒートアップ。「帰ってきたぜ!」というボーカルMAHの叫びから、途中サークルモッシュが発生し、「GUNSHOTS」のダウンビートで会場はモンキーダンス化するなど、レゲエ、PUNK、ハードコアといったSiMオリジナルの縦横無尽なサウンドに合わせるように、会場は自由に暴れるオーディエンスが続出することとなった。

「(前回宮古に来てから)2年もかかって本当に申し訳ない。いろいろあって来れなかったけど、でもこうして戻ってきました。次回も必ずあると信じてます。また宮古に戻ってきたいと思います」…そう宣言し、キラーチューン「KiLLiNG ME」を奏で始めるとたちまちフロアはモッシュ&ダイブの嵐となった。最後は「f.a.i.t.h」でウォール・オブ・デスが巻き起こり終演。この2年間の成長を見せつけるには十分なステージだった。



そしていよいよ今回のBowlineのキュレーターでもあるBRAHMANが登場。SiMのステージでライブハウス内はすでにその日の寒さを忘れるほどの暑さだったが、BRAHMANのメンバーがステージに現れると、フロアは叫びにも似た歓声とともに一気に熱気が増す。

<Tour -Hands and Feet 7->で全国のライブハウスツアー真っ只中のBARHMANは、これまで以上に感じる強靭なサウンドをもって次々と楽曲を繋いでいき、KLUB COUNTER ACTION 宮古のフロアを文字通り揺らしまくる。途中「警醒」ではTOSHI-LOWがフロアへダイブ、降りかかってくるダイバーを絶叫的な歌声とともに振りほどきながら突き進んでいった。

メンバー4人各々が放つ圧倒的な音と激情的なパフォーマンス、それに負けじとオーディエンスがダイヴやモッシュで暴れ返す様は、ライブハウスという濃密な場所でしか出せない熱を圧縮したような、渾然一体となった空気感を生み出した。MCなしの50分、怒涛のように過ぎ去った圧巻のステージが嵐のように過ぎ去っていった。

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