冨田勲×初音ミクによるコラボで宮沢賢治の宇宙を描いた 「イーハトーヴ交響曲」、北京公演が決定。

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世界的作曲家として知られる冨田勲が、初音ミクを起用して話題となった「イーハトーヴ交響曲」が、5月20日に中国・北京で上演されることが決定した。

◆冨田勲 画像

「イーハトーヴ交響曲」は、作曲家・冨田勲が、日本を代表する作家・宮沢賢治の世界を音で表現した交響曲だ。演奏には、大オーケストラ・合唱団を要するとともに、初音ミクをソリストとして起用。さらに初音ミクを開発したクリプトン・フューチャー・メディアの全面協力のもと、オーケストラが初音ミクの歌に合わせるのではなく、指揮者に合わせてミクの歌とCGモーションをすべてリアルタイムに演奏するという画期的なシステムが導入される。2012年11月23日に東京オペラシティで行われた世界初演演奏会は大きな話題となり、その後も全国各地で再演が繰り返され、初演の模様を収めたCDがクラシック音楽では異例の15000枚を超えるセールスを記録するなど、ジャンルを飛び越えた新時代の音楽作品として人気を博している。

冨田勲と言えば、70年代~80年代にかけて、シンセサイザーアーティストの先駆者として、米RCAから数々の革新的アルバムをリリースし、米ビルボード・クラシカルアルバムチャート連続第1位(1975年「展覧会の絵」、1976年「月の光」、1977年「惑星」)を獲得し、中でもアルバム「惑星」では全世界で250万枚を超えるセールスを記録し、「世界のTOMITA」の名をほしいままにした。

そして、いま世界で最も人気のあるヴァーチャル・シンガーであり、中国でも絶大な人気を誇る初音ミクがコラボレーションした作品であることから、中国政府からの要請を受け、中国政府文化部、北京市人民政府などが主催する世界的にも注目されている芸術祭「相約北京芸術」の日本発の唯一のプログラムとして、このたび北京での上演が決定したのである。この北京公演では、北京のオーケストラであるEOS交響文献楽団が演奏を行い、かたや合唱は、宮沢賢治の故郷、岩手のメンバーを中心とした日本の合唱団が担う。日本が生んだ世界的なヴァーチャル・シンガー、そして日本と中国のプレイヤーたちが一丸となり壮大な宮沢賢治の世界を音で描く。



▲これまでの上演風景

なお公演翌日の5月21日には、冨田勲と、絵画制作をコンピューター上で行う「デジタルペインティング」の世界的先駆者である「KAGAYA」によるトークショーが北京天文館 プラネタリウムにて行われる。



「イーハトーヴ交響曲」北京公演 詳細

2015年5月20日(水) @北京世紀劇院(1,700席)
OPEN/START 18:30/19:30

[演奏曲目]
第一部:宇宙と音楽のシンフォニー
スター・ウォーズ
惑星より火星 木星
ジャングル大帝~ジャングルの朝~動物たちのつどい
第二部:イーハトーヴ交響曲
冨田勲:イーハトーヴ交響曲

[出演]
指揮:河合尚市
オーケストラ:EOS交響文献楽団
ヴァーチャル・シンガー:初音ミク
エレクトロニクス:ことぶき光
パーカッション:梯郁夫
ピアノ:高橋ドレミ
合唱:イーハトーヴシンガーズ

<冨田勲×KAGAYA スペシャルトークショー>

2015年5月21日(木) 北京天文館 プラネタリウム(200席)
時間:15:00~17:00
[内 容]
第一部:「銀河鉄道の夜」上映、冨田勲音楽放映
第二部:スペシャルトークショー

[KAGAYA]
1968年、日本埼玉県生まれ。豊富な天文知識と卓越したアートセンスで、宇宙と神話の世界を描くアーティスト。絵画制作をコンピューター上で行う「デジタルペインティング」の世界的先駆者。「12星座シリーズ」は世界的に商品化された。2006年に発表したCG全天映像作品「銀河鉄道の夜」が100館以上のプラネタリウムで上映され大ヒット。以降全天映像作品の制作に注力、「スターリーテイルズ」などの作品が世界的に上映される。2011年、水樹奈々のコンサートにおいて東京ドームの天上に映像を投影する演出を手掛けた。2013年、オーチャードホールにて開催された冨田勲コンサートでは壁面に映像を投影する演出を担当。一方で星景写真家としても人気を博し、写真を投稿するTwitterのフォロワーは約12万人。天文普及とアーティストとしての功績をたたえられ、小惑星11949番はKagayayutaka (カガヤユタカ)と命名されている。

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