【ライブレポート】WANIMA、ツアーファイナルに常軌を逸した熱気「手拍子とかいらんけん(笑)」

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WANIMAが4月19日(日)、東京渋谷TSUTAYA O-WESTにて<WANIMA「Can Not Behaved Tour」>ファイナル公演を開催した。同ツアーは2014年10月にリリースした初の全国流通盤1stミニアルバム『Can Not Behaved!!』を引っ提げて行われたものだ。

◆WANIMA 画像

近年稀に見る突き抜け方でシーンを席巻しているWANIMAによる全国ツアー<WANIMA「Can Not Behaved Tour」>は全34本にもおよんだ。そのファイナルには、かねてから共演することを望んでいたというサイプレス上野とロベルト吉野、故郷の熊本にいたころにはコピーもしていたlocofrankといった強力な猛者を招いたこともあって、超満員の場内が開演前から常軌を逸した熱気に包まれている。

SEが鳴り響くと、主役であるWANIMAが登場するやいなやフロアがさらにヒートアップ。大歓声が響き渡り、松本(Vo&B)の「手拍子とかいらんけん(笑)」というとぼけた煽りもあって、まだ曲が始まっていないにも関わらず、もうフロアは暴発気味なほど。

そして、ステージ中央でメンバー3人が拳を突き合わせてから「雨あがり」でスタートしたライブは、すべての場面がハイライトと言えるほどの躍動ぶりとなった。

松本が「一緒にいけますかー?」と叫び「Hey Lady」「つづくもの」を放てば、歓声と押し寄せる人の波が止めどなく続き、妖艶な序盤から一気にスピードアップする「1 CHANCE(未発表曲)」ではとんでもないうねりを生み出していく。

そこから、WANIMAらしい情欲的かつまっすぐなリリックがこめられた新曲を披露。まだまだ耳にしたことがないオーディエンスが多いにも関わらず、会場の温度をさらに上げ、「昨日のうた」で桁外れの疾走感を魅せつける。続く「BIG UP」の曲間では、ゲストとしてサイプレス上野が登場し、切れ味抜群のフリースタイルを繰り出したかと思えば、最大限にまで高まった会場の興奮に誘われるようにステージダイブ。その光景に気持ちを抑えきれないオーディエンスも呼応するように、雪崩のようなクラウドサーフがフロアで巻き起こっていく。

ここで松本がツアーファイナルに華を添えてくれたサイプレス上野とロベルト吉野、そしてlocofrankへ心からの謝辞を述べ、「漁師をしていた祖父を想って作り、ミュージックビデオもその漁場での撮影にこだわった」という「1106」へ。西田(G&Cho)と藤原(Dr&Cho)は噛みしめるようにひとつひとつの音を奏でていき、松本は今にも泣き出しそうな表情で歌い上げていく。そのサウンドには溢れんばかりの感情が放たれ、熱気とはまた違った温かさに会場を包み込んでいった。

本編ラストを飾ったのは凄まじいシングアロングが起こった「HOME」だ。曲が終わる瞬間まで、松本が歌詞の一節である「何かあったらいつでも待ってる 帰っておいで」を繰り返し何度も叫んでいた姿がとても印象的であった。

アンコールではメンバー全員が地元熊本のイメージキャラクターであるくまモンのジャージ姿で登場するという、らしい演出でニヤリとさせた後、WANIMAが持つ旨味をより凝縮した「新曲」と「THANX」で締めくくると思いきや、マイクをフロアへ預け再び「Hey Lady」を激情全開で叩きつけ、鮮やかな大団円となった。

ライブ中盤のMCでもあったが、ツアーを終えてもひと段落することなく、アンコールツアーを含めて数多くのイベントにも出演していくという彼ら。さらなる大きな渦を巻き起こしていくことは間違いないだろう。

取材・文◎ヤコウリュウジ 撮影◎橋本塁

▲<WANIMA「Can Not Behaved Tour」>ステージ全景(画像4点)

■<WANIMA「Can Not Behaved Tour」>TOUR FINAL
2015年4月19日@渋谷O-WESTセットリスト
1.雨あがり
2.Hey Lady
3.つづくもの
4.1 CHANCE(未発表曲)
5.新曲1
6.昨日のうた
7.BIG UP
8.1106
9.HOME
encore
10.新曲2
11.THANX (未発表曲)
12.Hey Lady



◆WANIMA オフィシャルサイト
◆WANIMA レーベルサイト
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