【ライヴレポート】家入レオ、ツアー初日、初の野音ワンマンは「一生、忘れられないライヴ」

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GWも後半戦の5月4日、家入レオが3rdアルバム『20』を引っ提げての全国ツアー<家入レオ 4th ワンマンTour ~20 twenty~>の初日を日比谷野外大音楽堂で行なった。

◆家入レオ~画像~

初の野外ワンマンであり、2800人を動員したライヴにはカップルや親子連れなど幅広い世代が集まり、手拍子の中、家入レオはレザーの上下でキメた彼女らしいスタイルで登場。『20』に収録されているアッパーなナンバーでのっけから、煽り、大ヒット曲「Shine」も披露。まだ明るい空の下に伸びやかな声を響かせ、ジャンプしたり、センターでくるくる回ったりとアグレッシヴなパフォーマンスで場内を沸かせた。

MCでは雨が降るのを心配して(デビュー当初から“雨女”と言われていた)毎日、天気予報をチェックして晴れることを願っていたという心の内を明かし、空を見上げて「よかった!」とホッとした表情。「13才のときに尾崎豊さんの「15の夜」を聴いて音楽の道を志したんです。だから、ずっと、この場所で歌いたいと思っていたんですね。まだ3曲歌っただけですけど、一生、忘れられないライヴになると思います」と伝えた。

20才になった今の心境にも触れ、「20代はもっと悲しみや苦しみも大事にしていきたい」という言葉のあとで歌われたのは「miss you」。心の揺れ動きを捉えた歌詞が今の彼女に重なっていった。ライヴでもしっかりメッセージが届いてくる曲たちは家入レオの凛とした生き方と直結している。喜びも悲しみもすべて受け止めて噛み締めて、進んでいこうとしているのがデビュー4年目に突入した彼女の現在進行形だ。

上手から下手へと動きまわって煽るナンバーではコール&レスポンスで盛り上がり、ジャズやレゲエのエッセンスが盛りこまれた「love&hate」のようなオトナな雰囲気を持つ曲では、世界にぐっとひきこんでいく。新緑の匂いの中、聴く彼女の歌は格別だ。ツアーの初日であり、リスペクトする尾崎豊が伝説を残した場所でもある日比谷野外大音楽堂のステージに立って歌っていることがいろいろな想いを呼び起こしたのか、「迷うときがあっても、自分が信じる音楽をあきらめずにやっていこう、まっすぐに音楽をやっていこうと思いました。大切なものを落とさないように5年目、10年目とこれからも駆け抜けていきたい」と話していたのも印象的だった。


中盤では16才で上京するまではギター1本の弾き語りスタイルだったことに触れ、アコギを弾きながらひとりでキャロル・キングのカヴァー「I feel the Earth move」を披露。陽が落ちてあたりを闇が包み始める頃には、しっとり聴かせるナンバーや静と動が同居する神秘的なナンバーを響かせ、ドラマの主題歌に起用され、家入の新たな魅力を引き出した「Silly」の切ない歌声が夜空に溶けていった。

後半戦は「今まで家入レオのライヴがしっとりした曲で終わったことありました? 声聞かせて! 一緒に盛り上がっていきましょう!」と煽り、下手、上手へと走ってジャンプし、オーディエンスと一体になるステージを繰り広げ、歓声も大きくなる一方、。駆け抜けるように本編を締めくくった。

ツアーTシャツに着替えたアンコールでは「バンドメンバーもつゆだくですよ」と笑いながら、ツアーTシャツを着ているファンや横断幕を持っているファンを見つけて嬉しそう。アルバム『20』をリリースして、歌を直接、届けたときに10代が終わるような気がすると話し、「今日、10代に決着をつけたいという想いで歌います」と、大切なナンバーを届け、バンドメンバーをあらためて紹介。最後に「大切な人に素直に“ありがとう”って言えない人のために作りました」と「Last Song」が鍵盤をバックに歌われた。いつまでも余韻を残す切なく愛のあるエンディングだった。


ツアーファイナルは7月4日の渋谷公会堂。かけがえのないたくさんのものを掴む日々になるだろう。

取材・文●山本弘子
写真●田中聖太郎

ライブ・イベント情報

<家入レオ 4th ワンマンTour ~20 twenty~>
2015.05.04 (月)日比谷野外大音楽堂
[問]SOGO TOKYO:03-3405-9999
2015.05.09 (土)札幌ファクトリーホール
[問]マウントアライブ:011-211-5600
2015.05.16 (土)仙台Rensa
[問]チケットGIP:022-222-9999
2015.05.23 (土)BLUE LIVE広島
[問]夢番地(広島):082-249-3571
2015.05.24 (日)高松オリーブホール
[問]デューク高松:087-822-2520
2015.05.30 (土)福岡市民会館
[問]BEA:092-712-4221
2015.05.31 (日)鹿児島CAPARVO HALL
[問]GAKUONユニティ・フェイス:0985-20-7111
2015.06.04 (木)金沢EIGHT HALL
[問]キョードー北陸チケットセンター:025-245-5100
2015.06.12 (金)エニスホール(野木町文化会館)
[問]エニスホール:0280-57-2000
2015.06.14 (日)日本特殊陶業市民会館フォレストホール(名古屋市民会館)
[問]サンデーフォークプロモーション:052-320-9100
2015.06.21 (日)三島市民文化会館
[問]三島市民文化会館:055-976-4455
2015.06.24 (水)鹿嶋勤労文化会館
[問]鹿嶋勤労文化会館:0299-83-5911
2015.06.27 (土)三田市総合文化センター 郷の音ホール
[問]響の音ホールチケットセンター:079-559-8101
2015.06.28 (日)大阪国際会議場メインホール(グランキューブ大阪)
[問]キョードーインフォメーション:06-7732-8888
2015.07.04 (土)渋谷公会堂
[問]SOGO TOKYO:03-3405-9999


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