【レポート】藍井エイル、『Mステ』初出演にみた大躍進の幕開け

藍井エイルが5月8日に放送されたテレビ朝日系音楽番組『ミュージックステーション』に初出演、そのパワフルなヴォーカルスタイルと麗らかな美貌で放送後も大きな話題を集めている。

◆藍井エイル 画像

同番組では“アニソン界に新風を巻き起こす2人の歌姫”として、藍井エイルとLiSAが紹介された。“ハイトーンで勢いがある”、“歌声に迫力がある”など、藍井の歌の魅力についての街頭インタビューをもとにしたVTRが流された後、『VERSUS LIVE』と題した2人の競演がスタート。“VERSUS＝対決”を象徴するように2人が向かい合い、その両サイドにオーディエンスが盛り上がる中、LiSAに続いて藍井エイルがTVアニメ『ソードアート・オンラインII』のオープニングテーマにして自身の代表曲となる「IGNITE」を熱唱した。

アニソン歌手による競演は『ミュージックステーション』史上初の試み。直前インタビューでは司会のタモリに初出演の感想を聞かれ、「すごくドキドキして手に汗を握るぐらいです」と話していた藍井だが、いざマイクを手にすればハイトーンが突き抜けていく迫力のステージ。LiSAと対峙しながら、堂々たるパフォーマンスを展開する姿が印象的なものとなった。

『ソードアート・オンライン』をはじめ、『機動戦士ガンダムAGE』第四部・三世代編、『キルラキル』『アルドノア・ゼロ』『Fate/Zero』など、数多くのアニメのタイアップを担当してきた藍井エイルの人気の秘密を解く鍵は、類いまれな表現力と声量、そしてライヴで放たれるハンパない熱量にある。2014年に渋谷公会堂で行なわれたワンマンライヴで彼女は、「今日はみなさんに全力で想いをぶつけていくので全力で受け止めてください！」と煽っていたが、その言葉どおり彼女のステージは全身全霊と言えるもの。ロックテイストの強いアグレッシヴなアップチューンから透明感のあるバラード、陰りのある神秘的でプログレッシヴなナンバーまで歌いこなす実力と生の迫力が、国内のみならず世界に届くのは、デビュー当時からもはや時間の問題だと目されていた。

事実、この日披露された「IGNITE」はiTunesやmoraなど配信チャートで軒並み1位を獲得。TVアニメ『アルスラーン戦記』のエンディングテーマとしてオンエアされている最新シングル「ラピスラズリ」ではエキゾティックで壮大な世界観を持つ楽曲に挑戦し、この曲も数々の強豪アーティストをおさえる形で各配信サイトで1位を獲得している。また、日本のアニメカルチャーが世界に浸透していることもあって彼女の人気は国内のみならず、海外にも飛び火。アメリカ、ロシア、シンガポール、ペルーと数々のイベントに積極的に出演してきた経験が実を結び、7月からパリを皮切りにヨーロッパ、アメリカ、アジアの7都市を廻る初の世界ツアーを行なうことも決定している。

そして、今、藍井エイルはJ－POPシーンの台風の目になろうとしている。全国ツアー＜Eir Aoi LIVE TOUR2015- BEYOND THE LAPIS-＞真っ最中でもある6月24日に待望のニューアルバム『D’AZUR』（読み：ダジュール）がリリースされることが発表されると、発売前から話題沸騰。さらに11月2日には自身初となる日本武道館でのワンマンライヴ開催も決定しているなど、藍井エイルの2015年が充実したものになることはすでに約束されたも同然だ。

「ずっと願っていた夢のひとつの武道館ライブ。叶うことができてとっても嬉しく思っています。いつも支えてくれる皆様に感謝です。この気持ちを歌に精一杯込めて届けられるように頑張ります！」──藍井エイル

今ここから、さらなる藍井エイルの躍進が始まる。

文◎山本弘子








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