ブライアン・ウィルソンを綴る映画『ラブ&マーシー 終わらないメロディー』、USプレミア開催

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ザ・ビーチ・ボーイズのブライアン・ウィルソンの知られざる半生を描く『ラブ&マーシー 終わらないメロディー』が、8月1日(土)より角川シネマ有楽町、ヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国ロードショーとなるが、6月2日に米ハリウッドでUSプレミアが行われた。

◆USプレミア画像

6月2日14時(現地時間)より記者会見、19時半からはビバリーヒルズにてプレミア上映とレッドカーペットが実施され、ブライアン・ウィルソン本人をはじめ、1980年代以降のブライアンを演じたジョン・キューザック、1960年代の若きブライアンを演じたポール・ダノ、彼に再び希望への光をもたらすことになるメリンダを演じたエリザベス・バンクス、監督・製作のビル・ポーラッド、共同脚本のオーレン・ムーヴァーマンといった豪華メンバーが登場した。

ブライアン・ウィルソンは、キューザックとダノというアメリカを代表する新旧演技派俳優が自分を演じると最初に聞いた時のことを、「とてもいいアイディアで、僕たちはとてもいい判断をしたと思ったよ。監督のポーラッド、そしてジョンとポールは天才だ」と語り、さらに「僕自身も天才と呼ばれたことがあるけどね」とジョークを交えながらも、「僕たちはとても楽しんだよ。彼らに会えてとてもうれしかったよ」と振り返った。


本作は、ブライアンの異なる時期を2人1役で演じ分けるという大胆な手法で描かれている。1980年代以降のブライアンを演じたジョン・キューザックは、「ブライアンの音楽はすごく有名で、伝説的で天才的な側面があったけど、私生活にはミステリーがあった。僕はその両方を表現しようと挑戦したんだ。今回の映画を通じて、ブライアンをより尊敬するようになった。この映画に関わったことは、すごく運命的な感じがした。「スマイル」の制作過程が僕に与えた影響は計り知れない。彼らは時を超えて素晴らしい音楽を発信し続けて、僕はそれを追いかけたんだ。ブライアンは本当に信じられないぐらい天才的なアーティストだよ」と語った。

バンドの絶頂期にあった1960年代のブライアンを演じたポール・ダノは、「この役に取り組むことにヤバイぐらいに夢中になって楽しんだ。心を奪われたよ。この映画から得た一番大きなものは、ブライアンのスピリットだ。多くの苦悩や痛みを経験しながらも、音楽を作ることを求め、人々を微笑ませ、癒す助けになることを欲していた。実際に音楽を演奏できたことはラッキーだった。「ペット・サウンズ」を実際にレコーディングしたスタジオに行くことができ、ブライアンと一緒に演奏したミュージシャンもそこにいて、当時のスピリットを掴もうとした」と興奮を禁じ得ない。

傷ついたブライアンに再び光をもたらし、ブライアンの現在の妻であるメリンダを演じたエリザベス・バンクスは、「ブライアンはビバリーヒルズで世捨て人だったというのがハリウッドの伝説で、彼に何があったのか知る人などいなかったの。でも、私たちはこの脚本を手に入れて、彼に何が起きていたのか教えてくれたのよ。この映画が終わる頃には、キャストとクルーの多くは、ブライアンとザ・ビーチ・ボーイズのヒットの裏側について新しい発見をしていたの」と語った。

監督・製作を務めたビル・ポーラッドは、「ザ・ビーチ・ボーイズの熱烈なファンとして育った訳じゃない。でも、大人になってから「ペット・サウンズ」にはまったんだ。この映画で僕たちが伝えている全てのストーリーを知っていた訳じゃなくて、僕にはたくさんの驚きがあった。多分、そのことがこの映画を作る上で大いに役に立ったんだ。世間には知られていないストーリーの背後にある、ブライアンの人生に触れられたことにすごく興奮を覚えたよ」という。

共同脚本を務めたオーレン・ムーヴァーマンは、「ブライアンは過去に生きている訳じゃない。いつも今を生きていて、前を向いている。この映画はまさに芸術が生まれる過程を描いた作品なんだ。ここでの芸術とは音楽のことで、音楽は永遠に残るものだよね。この映画が永遠だろうが永遠じゃなかろうが、皆がこれを観ようが観なかろうが「ペット・サウンズ」や「スマイル」の音楽だけは永遠に生き続ける。誰もが深いところで彼の音楽とつながっているから、彼についての物語を作るということは、とても価値のあることだったよ」と振り返った。

本作のレッドカーペットには名優ケビン・ベーコンをはじめ、TVドラマ「Lの世界」のジェニファー・ビールス、『ハリー・ポッター』シリーズのトム・フェルトンなど豪華スターも駆け付け、大いに盛り上がりを見せた。本作は、6月5日にアメリカで公開された後、フランス、ドイツ、イギリスなど欧州に続いてアジア圏では日本が初公開となる。

映画『ラブ&マーシー 終わらないメロディー』

1960年代、カリフォルニア。ザ・ビーチ・ボーイズは人気の頂点にいた。だが、新たな音を求めてスタジオで曲作りに専念するブライアン(ポール・ダノ)は、新作へのプレッシャーから心が完全に折れてしまう。それから20余年、ブライアン(ジョン・キューザック)に再び希望の光をもたらしたのは、美しく聡明な女性メリンダとの出会いだった。
出演:ジョン・キューザック、ポール・ダノ、エリザベス・バンクス、ポール・ジアマッティ
監督・製作:ビル・ポーラッド
脚本:オーレン・ムーヴァーマン、マイケル・アラン・ラーナー
製作:クレア・ラドニック・ポルスタイン、ジョン・ウェルズ
製作総指揮:アン・ルアーク、ジム・レフコウィッツ、オーレン・ムーヴァーマン
音楽:アッティカス・ロス
2015年/アメリカ/英語/カラー/ビスタ/デジタル5.1ch/122分/原題『LOVE & MERCY』/PG12/
監修:萩原健太
翻訳:栗原とみ子
配給:KADOKAWA
loveandmercy-movie.jp
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8/1(土)、角川シネマ有楽町、ヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国ロードショー
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