【密着レポ】藍井エイル、全国ツアー8本目札幌「故郷には格別な想いが」

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藍井エイルが6月18日(木)、地元・札幌PENNY LANE24にてワンマンツアー<Eir Aoi LIVE TOUR 2015-BEYOND THE LAPIS->の8本目となる北海道公演を開催した。ライブ当日の模様を密着レポートおよび藍井エイル本人インタビューでお届けしたい。

◆藍井エイル 画像

全国9公演の規模で行われる<Eir Aoi LIVE TOUR 2015”BEYOND THE LAPIS“>は、配信サイトで9冠を達成したほか、レコチョクアニメチャートで3週連続で1位獲得、配信サイト「mora」では総合月間チャートで1位を記録するなど、絶好調の最新シングル「ラピスラズリ」を携えて行われるもの。2015年11月には日本武道館単独公演を控える彼女が今、至近距離のやりとりが楽しめるライブハウスでツアーを行なうプレミアムなものでもある。さらに、ツアー直前には「Bright Future」を先行配信したほか、ツアー中の6月24日には3rdアルバム『D’AZUR』をリリースするなど、上昇気流を描き続ける藍井エイルの現在進行形が凝縮されたものになるはずだ。BARKSはその9公演すべてをご紹介する。

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■【密着レポート──札幌PENNY LANE24】
■「別の道を志したことも」

藍井エイルはライブ前日となる17日19時、アニメイト札幌にて『D'AZUR』リリースイベントを開催した。まずは地元札幌のファンへ「ただいまー!!!」と御挨拶。平日にもかかわらず、多くのファンが凱旋を歓迎する温かなムードのなか、イベントは大盛況のうちに終了した。翌18日のライブ当日は、バンドメンバーと札幌のスープカリーKINGへ。舌とお腹を満たしたところで、ツアー<Eir Aoi LIVE TOUR 2015-BEYOND THE LAPIS->のセミファイナル会場となる札幌PENNY LANE24に到着した。

5月から始まったライブツアーも早いもので残すところあと2本。やはり地元ということが藍井エイルに精神的な安堵感を生んでいるのか、その表情は終始穏やかな様子だ。楽屋ではバンドメンバーに北海道自慢のあれこれを力説している姿も見受けられ、次々と繰り出されるエンドレスな北海道トークに、並々ならぬ地元愛を感じる場面も。

その後のサウンドチェック&リハーサルはいつも通りに行ない、そしていつも通りにライブ準備に取り掛かる。もはやライブは藍井エイルの日常といったところ。今回の全国ツアーを通して、完全にペースを自分のものにしているようだ。その一挙手一投足には無駄がなく、彼女が日々の積み重ねのなかで飛躍的な成長を遂げてきたことが分かる。バンドメンバーもそれは同様だ。

「北海道ではいろいろと進路に悩み、歌手への夢を諦めて別の道を志したこともありました。でも、どうしても歌手になることを諦めきれなかったんです。諦めずに歌い続けてきて本当によかった」──藍井エイル

ライブ冒頭のMCで藍井エイルはこう胸の内を語った。さらには「もっともっと歌に思いを込めて全身全霊、みんなに恩返しをしていきたい。言葉ではうまく伝えきれないので歌で表現させてください!」と想いをステージ上で爆発させていく。

地元であることを差し引いても、この日のライブはオーディエンスと藍井エイルの気持ちがものの見事に融合し、会場は一貫して温かさに包まれていたようだ。また、北海道愛を内に秘めているのはオーディエンスや藍井エイルだけでない。MCではバンドメンバーそれぞれが、ただならぬ北海道愛を語った。たとえば、ももいろクローバー時代のももクロや乃木坂46への楽曲提供でも知られるベーシストの黒須克彦は一見クールな佇まいだが、ここぞとばかりに愛すべき北海道を爆発させていた。「毎年、北海道には旅行で来ます。レンタカーを借りて一人旅です。年を重ねるにつれ1週間、2週間と滞在日数が増えており、このままいくと老後は確実に北海道民です!」。すると、ほかのバンドメンバーから「昨日、札幌の不動産屋で物件を物色している黒須さんを見た(笑)」と暴露され、会場から大きな歓声が巻き起こる。

また、元serial TV dramaのギタリストで現在はAIMI(ex.ステレオポニー)と共にALiCE IN UNDERGROUNDとして活動中のギタリストが新井弘毅。彼はこのツアー中にとにかく食べ続けていたものの、常にお腹が減っていることから“ヒロキング”というニックネームが、“ペコキング”に変わってしまうという経歴を持つ。そんな彼が、「ツアーで全国各地をまわってきて、正直一度もお腹がいっぱいにならなかった……。でも、KINGのスープカレーを食べて、このツアーで初めて満腹感を感じました(笑)。ありがとうございます!」と、北海道を大いに満喫するとともに、感謝のコメントで場内を沸かせた。

そしてライブ終盤。藍井エイルは、「地元札幌、本当にありがとう! 全国や海外と、いろいろなところをまわってライブをしていますが、やっぱり産まれ故郷である札幌には格別な想いがあります。また素敵な思い出がひとつ増えました。必ず帰ってきます! これからも一緒に新しい景色を見ていきましょう! ありがとう!」と、決して感慨に浸ることなく、未来を見据えるコメントを発した。ツアー<Eir Aoi LIVE TOUR 2015-BEYOND THE LAPIS->セミファイナルは、ますます完成度を高めて大盛況のうちに幕を閉じた。

ライブを終えた一行はそのまま打ち上げ会場へ。もちろん地元愛に溢れる藍井エイルは、北海道ならではの海鮮、肴、お酒について語り尽くす。ここまで8本の公演をまわってきた彼女の疲れは間違いなくピークに達しているはずだが、そんな姿はおくびにも出さない。疲れより何より、その場をいかに楽しむかが彼女の活力の源であり、心身ともにリフレッシュする方法なのかもしれない。さらには地元からも大きなパワーを得て、それをチャージ出来たのではないだろうか。

ファイナルとなる東京・豊洲PIT公演は6月27日。ツアーの集大成となるこの日へ向けて、エイルバンドは大きな弾みをつけたに違いない。泣いても笑っても次回公演がラスト。全身全霊込めたステージに期待したい。

なお、次のページでは絶妙のコンビネーションを響かせるバンドのメンバーについて、藍井エイル本人に話を訊いたインタビューをお届けしたい。

◆【インタビュー──藍井エイル】へ
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