【インタビュー】J、<LUNATIC FEST.>を語る_フェス前夜「絶対にキミにいてほしいんだ」
LUNA SEA主宰による史上最狂のロックフェス<LUNATIC FEST.>が2015年6月27日と28日の2日間、幕張メッセにて初開催を迎える。これは<LUNA SEA 25th ANNIVERSARY LIVE TOUR THE LUNATIC -A Liberated Will- FINAL>終演後のスクリーンにて告知されたものであり、結成25周年の集大成といえるもの。出演バンドは全22組。先駆者でもある先輩バンドから、影響を公言する後輩バンド、そして同時代を駆け抜けてきた戦友バンドまで、ジャンルは異なれどSUGIZO曰く「同じ種族」によるバンドが狂宴を繰り広げる。
◆J 画像
いよいよ<LUNATIC FEST.>が明日27日に開幕する。濃厚すぎる2日間の出演者の顔ぶれからも分かるように、これは結成25周年のアニヴァーサリーイヤーを締めくくる大団円のお祭りでもなく、ビジネスに重きを置いた商業主義のフェスでもない。自分たちにしかできない音楽を模索し、客もまばらな小さなライブハウスからのしあがり、数々の伝説を生んできたLUNA SEAの歴史。終幕してもブレることのなかった5人の音楽に対する不器用なまでに真摯なアティチュード。がむしゃらだった時代を振り返ることができる今だからこその感謝の念。そして未来のロックシーンへ繋げる想い。その全てが詰まったLUNA SEA主宰でなければ実現しえない“愛”と“狂気”の祭典なのである。
最後の最後に発表されたオープニングアクトが新人バンドではなく、LUNACY(インディーズ時代のバンド表記)だったことに興奮を抑えきれなかったSLAVEも多いと思うが、影響を受けた先輩バンドをはじめとする出演者たちへの敬意の念を感じると同時に、“史上最狂のフェス”の先陣を切るという25年前と何ひとつ変わらない気概を感じずにはいられなかった。ちなみにJは終幕後、自身が主宰してきたライブに何組ものオープニングアクトを迎え、数えきれないバンドと共演し、ひとりフェスと言っても過言ではない活動を定期的に行なってきた。9mm Parabellum Bullet 、the telephones、[Alexandros]、Fear, and Loathing in Las Vegasといった後輩に当たるバンドはすべて過去にJとの共演を果たしている。
ジャンルという厄介なボーダーラインを超えてシーンに君臨してきたベーシスト、Jが<LUNATIC FEST.>に賭ける想い、その意図について率直な質問をぶつけてみた。
◆ ◆ ◆
■化学反応が起きることを期待してるし
■とにかく何が起きるかわからない
──まずは<LUNATIC FEST.>を主宰しようと思った根底にある想いについて教えてください。感謝の念もあるだろうし、世代やジャンルを繋ぐ役割も感じているだろうし、単純に面白いことをやってやろうという気持ちもあったかもしれない。中でも大きな割合を占めていた想いとは?
J:まずは結成25周年の最後を締めくくる大きな花火を打ち上げたいということから、計画として上がったのが今回のフェスだったんですよね。自分たちが25年間、こうして突っ走ってこられた理由について考えたときに真ん中にあるのは当然<音楽>だった。その<音楽>がなければ、ここまで辿り着けなかったから、僕らが影響を受けた音楽やバンド、僕らが影響を与えた音楽やバンド、その全てがリンクしたものこそがLUNA SEAの25年間を表すものになるんじゃないかと。そういう想いからこのフェス全体の大きなイメージが生まれていった……って思うとやっぱり、感謝はデカいよね。
──何よりも音楽への感謝が大きかったということですか?
J:そうだね。ここまでの道のりを含めて25年分の想いをぶつけられるものが<LUNATIC FEST.>なのかなと構想の段階で感じていたし。
──だからこそ、インディーズ時代の自分たちに影響を与え、リスペクトしていた先輩バンドには出演してほしかった?
J:まさに。いまだにLUNA SEAは強い想いと情熱を持って突き進んでいるけれど、結成当初から見て聴いて感じた音楽の影響があって、それを自分たちのフィルターを通して自分たちなりの答えを体現してきた。そんなLUNA SEAを見てきたヤツらがまた未来に繋げていく。そういう意味で<LUNATIC FEST.>は先輩、同世代、後輩のどこかを一つでも分断してしまったら、まったく成立しないと思った。今も昔も横も縦も繋がっていくフェスにして初めて25年間を感じてもらえるものになると。実際、こんな顔ぶれが揃うことはもうないと思うんですよね。
──後にも先にもこんなにキテるラインナップのフェスはないだろうと思います。
J:出演者のみんながLUNA SEAのためにひと肌もふた肌も脱いでくれて、そういう意味で本当に感謝だし。
──「出演させてください」という逆オファーもかなりあったのではないかと想像するんですが、どうだったんですか?
J:嬉しいことにそういう話もたくさんありましたね。ホントはもっともっと多くのバンドに声をかけたかったし、みんなで騒げたら最高だったよね。
──InterFMの特別番組『"LUNATIC FEST." SPECIAL !!』で、後輩のバンドについて話していましたが、LUNA SEA自身がそうだったように影響を受けつつも、自分たちのオリジナリティを追求して独自に発展させて、這い上がってきたバンドが対象になったんでしょうか?
J:確かに俺たちの音楽に影響を受けて、それを噛み砕いて、自分たちの言語にして、自分たちのやり方にしてのし上がってきたバンドが多いと思います。ただ、もっと言うと影響を受けて、俺たちみたいになりたかったバンドたち、そういうバンドに出てきてほしかったし、これからも出てきてほしいしね。
──LUNA SEA直系のバンドで大ブレイクした例は確かにないんですよね。
J:そうだね。でも、そういうやり方だって俺はアリだと思うんだよね。
──LUNA SEAの存在がデカすぎるのかも。
J:いやいや。でも、出演するのは自分たちの音を武器にして第一線を張っているバンドばかりなので、とんでもない2日間になることは間違いないですね。
──フィールドや世代は違っても同じ血が流れたバンドが揃うわけですからね。
J:そう。お互いがお互いを刺激しあって、2日間でものすごい化学反応が起きることを期待してるし。
──楽しみですね。Jさんがどこかのバンドに突然、飛び入りするサプライズも起こり得る?
J:あり得るだろうし。とにかく何が起きるかわからない(笑)。
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