【ライブレポート】＜聴くライブ＞星野みちる、ビタスイ、ももちひろこが届けた癒やしのステージ

イベントのトリとして、ももちひろこの登場だ。普段はアコースティックギターでの弾き語りを行なっている彼女だが、この日はピアノとパーカッションにサポートメンバーを迎えて、1曲目「瞳のシャッター」を披露。「今日は心強いサポートがいますので、2人に任せて1曲ハンドマイクで歌いたいと思います。」とギターを置き「もしもの話」を歌い、観客は手拍子で盛り上げた。

MCで「今日皆さんお仕事帰りですか？」と問いかけるも返答がなく、ももちは「誰もお仕事してきた人いないの！？大問題ですねそれは（笑）」とこの日一番の笑いが起こる。「お仕事帰りですよね、お疲れでしょう。今から弾き語りのコーナーに入りますので、皆さん早起きでお仕事頑張ったと思うから、ちょっと、スーッとね、後半の盛り上がりに備えてちょっと休んでください（笑）」と話し、「きみを幸せにするからね」と「and I…」を弾き語りで歌い上げた。

ここで再びサポートメンバーを呼び込む。そして自身の名前について「私、ももちひろこは福岡の出身でして。名前の“ももち”っていうのは、本名ですか？ってよく聞かれるんですけど、私の出身地の地名、福岡に“ももち”っていう場所があって、なので今日で言うと“かんない ひろこ”みたいな、そういうイメージです。これ全国で言ってまわってるんですけど（笑）」と説明した。

そこから、話題は福岡でストリートライブを行なっていた時のエピソードへ。誰か1人が立ち止まってくれたらいい方だったという辛い状況からここまで来ることができたのは、あるオーディションでの受賞がきっかけだったという。

「今の私が、ストリートライブをしていてくじけそうだった自分にもし会えるとしたら、“大丈夫だよ”って、“ちゃんと未来に繋がっているから頑張れ”って言ってあげたいなと思いますし、多分、今から5年後10年後の将来の自分が今の私を見たら、“大丈夫だよ”って言ってくれるんじゃないかなって、そんなことをくじけそうになると想像したりします。くじけそうになることってきっと、皆さんもあるんじゃないかなと思いまして。皆さんの心の応援歌になるといいなと思いながら次の曲を歌いたいと思います。」と諦めないことの大切さを語り、「ハロー未来」へ。観客へ向けて歌うと同時に、未来のももち自身へとエールを送っているかのように歌詞を紡いだ。

「今日は“聴くライブ”ということで、星野みちるさん、そしてBitter＆Sweetのお2人、そして私ももちひろこと、3組で務めさせていただきましたが皆さんいかがでしたか？」というももちのコメントに観客は大きな拍手で応え、「最後に曲で幸せを届けて、また明日からお仕事頑張るぞっていう力にしていただけたらなと思います。」と「シアワセのカケラ」を披露。途中、会場が明転するという演出が入り、手拍子をしながら楽しむ観客の姿が目に入ったももちは、感無量といった表情を見せていた。様々な形態の演奏でステージを盛り上げてくれた彼女は、両手を大きく振って感謝を伝え、イベントは幕を閉じた。