【インタビュー】VAMPS、2015年疾風怒濤のライヴを語る「初心に帰る。まさにそういうこと」

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VAMPSが6月24日、ライブDVD&Blu-ray『VAMPS LIVE 2014-2015』をリリースした。同映像作品は2015年1月にZEPP TOKYOで行なわれた“籠城型ライヴハウスツアー”のファイナル公演を完全映像化したものだ。4年ぶりのオリジナルアルバム『BLOODSUCKERS』を携えて行われたツアーは、国内ライヴハウスツアーとアリーナツアー、あいだに約1ヶ月にも及んだSIX:A.M.との全米ツアーを挟んだロングサイズなもの。そのほかアジア諸国での公演や海外ロックフェス出演などライブ三昧の日々を過ごし、世界のVAMPSとして大きな意味を持つ一歩を踏み出し続けている。

◆VAMPS 画像

野性と知性、そしてロマンの結合が刺激的な『BLOODSUCKERS』はVAMPSのステージをどう変えたのか? アウェイな環境へ飛び込んだ全米ツアーはVAMPSをどう覚醒させたのか? 7月に開催される欧州でのライヴは? 夏恒例の<VAMPS LIVE 2015 BEAST PARTY>は? ひたすら走り続けるHYDEとK.A.Zにライヴを軸に語ってもらった。

   ◆   ◆   ◆

■HYDEは年々狂気じみていくというか
■ヴァンパイア感が強く出てきていますね──K.A.Z

▲<VAMPS LIVE 2014-2015>2015.1.25@ZEPP TOKYO

──ライヴDVD&Blu-ray『VAMPS LIVE 2014-2015』がリリースされましたが、最新アルバム『BLOODSUCKERS』はVAMPSのライヴをより強靭に、よりドラマティックにさせたと思います。2人はこのアルバムの御披露目となったツアーにどんなテーマを持って臨みましたか?

HYDE:歌唱法については毎回、試行錯誤しているんです。例えば今年はもっと声の歪みを安定させたいなとか、課題はその都度あるんですが、ツアーとしては新曲をいかにセットリストに導入していくか、でしたね。みんなを聴き役にまわらせないで、ずっとテンションを上げたままライヴが終われるようにって。だから、初日と最終日を比べたら全然セットリストが違うと思います。新曲を徐々に増やしていって、「この曲はもう、OKだな」ってお客さんの顔色をうかがいつつ(笑)。

K.A.Z:やっぱり、新しいアルバムを発売してのツアーなので、ライヴで曲をどういうふうに感じさせるか考えましたね。音源とライヴに差がありすぎても面白くないので、ライヴでも音源ぐらいの音質で届けられるように。それとどうアルバムを表現するのか、どんなパフォーマンスで見せていくのか。新曲に関してはまっさらなところから始まって、去年から今に至るまでどんどん良くなっていると思います。

▲<VAMPS LIVE 2014-2015>2015.1.25@ZEPP TOKYO

──アルバム『BLOODSUCKERS』はVAMPSのライヴをどう変えたと思いますか?

K.A.Z:いちばんの変化はヴァリエーションが増えたことですね。アルバムの曲が入ることによって色彩豊かになったし、それでいてVAMPSの世界観からは外れていないので見ている側もいろいろな表情の曲があって楽しめたと思います。海外公演でも土地によって好まれる曲が違うので、例えば香港なら、こっち寄りのセットリストかなってアジャストできるようになりましたね。

HYDE:うん。より熱くなりましたね。前回のツアーより温度が上がったんじゃないかな。エアコンで調節しないといけないんじゃないかって(笑)。メロディアスでありながら攻撃度が増した感じはしますね。

──ライヴ中盤の「DAMNED」から「EVIL」に続く邪悪ゾーンは個人的に脳が熱くなるというか、興奮しますね。

HYDE:そうなんですよ。キメてると最高ですよ(笑)。

──え?何を?

K.A.Z:風邪薬とかね(笑)。

HYDE:目薬とかね(笑)。

▲<VAMPS LIVE 2014-2015>2015.1.25@ZEPP TOKYO

──ははは。ライヴ映像には熱狂しまくるファンの様子もかなり映っていますよね。HYDEさん、K.A.Zさんが改めて映像で自身のステージを見て、新たな発見をしたり、感じたことは?

HYDE:K.A.Zくんはよくジャンプするようになったなーと。

K.A.Z:ははははは!

HYDE:この数年は踵の調子が悪かったので、うまく跳べないカエルだったんですが(笑)、今はピョコーンって。

──ジャンプの高さが違うと?

HYDE:違いますね。またそれがリズムに合っていてすごく気持ちいいんですよ。カット割りで着地して、また画面が切り替わったりすると曲により引き込まれるし、映像的にとても効果的だと思います。

K.A.Z:HYDEは年々、狂気じみていくというか、ヴァンパイア感が強く出てきていますね。特に「EVIL」のような攻撃的な曲はファンも自分たちの曲にしてるなって感じましたね。楽しそうにしている人もいれば、狂ったように頭を振っていたりとか。

──ファン=BLOODSUCKERSの様子がまたエキサイティングなんですよ。

K.A.Z:だから見ていて面白いんですよね。映像ではステージからは見えなかった細かいところまで見えるし。

HYDE:あれだけテンション上がってくれると曲に入りこみやすいですよね。僕はO型なのでついつい接待してしまうんですよ(笑)。もっと動かないといけないとか、もっとみんなのほうを見て歌わないといけないとか。そういうことをつい思いがちなんですが、演奏に集中して音の中で自分を表現することにシフトしたかったので、それがライヴに表れているのかもしれないですね。

──2人のギターの絡みもどんどん息が合って、カッコよくなっていますしね。

HYDE:ありがとうございます。

▲<VAMPS LIVE 2015“BLOODSUCKERS”>2015.5.31@さいたまスーパーアリーナ

──アリーナツアー<VAMPS LIVE 2015“BLOODSUCKERS”>は籠城型ライヴハウスツアー<VAMPS LIVE 2014-2015>とは異なり、広い会場だからこそスケールアップした仕掛けで視覚的にも楽しませたいということも?

HYDE:前半のライヴハウスツアーが“密室”を意識して構成していたのに対してアリーナツアーは真逆ですね。スケール感だったり広がりを意識した構成や演出を考えました。

──ステージに立つ意識も違いますか?

▲<VAMPS LIVE 2015“BLOODSUCKERS”>2015.5.31@さいたまスーパーアリーナ

HYDE:全然違いますね。ライヴハウスは汗とか唾液でベトベトな感じをイメージしているんですが、アリーナ公演はフェスとも違う巨大なイベントという感じかな。今回は僕がやってみたかったステージを具現化させたんです。ステージと客席の距離がすごく近いのでアリーナ席のお客さんはZEPPで見ているのとそんなに変わらない楽しみ方ができる。それに対してスタンド席の人はステージは遠いかもしれないけど、ステージのスロープとか床にもLEDスクリーンの映像が映し出されていたので全体の演出が見えるんですよ。逆にアリーナ席の人にはその全貌は見えない。2つの角度から見られるステージが見どころだと思います。

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